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NHK[ 放送の自主・自律を堅持」を柱。「安倍首相を求める民間人」や家庭教師が経営委員
http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/64243603.html
★孫崎享氏の視点ー<2013/10/27>★ :本音言いまっせー!
安倍首相の動きを見ていると、何故こんなことを日本の社会がゆるす
のであろうかということが多々ある。
そして今またNHK人事だ。民主主義の根幹に報道の自由がある。
その柱の一つが公共放送としてNHKを持つことにある。その方針を決める
経営委員会に“安倍首相を求める民間人による緊急声明”に参画した人が
複数入る。家庭教師が入る。本当にこの国はどうなったのかと思う。
権力に迎合することが全ての国になりつつある。
政府は25日、衆参両院の議院運営委員会理事会で、NHK経営委員に
小説家の百田氏ら5人を起用する国会同意人事案を提示した。
安倍首相に近い人物が多く、来年1月24日に任期満了を迎える
松本正之会長(元JR東海副会長)の交代を見据えた布石とみられている。
NHK経営委員は百田氏のほか、埼玉大名誉教授の長谷川三千子氏、
JR九州会長の石原進氏、海陽中等教育学校長の中島尚正氏、
日本たばこ産業(JT)顧問の本田勝彦氏だった。
首相は、百田氏の小説「永遠の0」や「海賊とよばれた男」などを
愛読しており、8月には月刊誌の企画で対談した。長谷川氏は百田氏
とともに、昨年9月の自民党総裁選で首相を支援した民間有志の会の
発起人に名を連ね、本田氏は学生時代、首相の家庭教師を務めた。
菅官房長官は25日の記者会見で、人事案について「(首相)自らも
信頼し、評価している方にお願いするのは当然」と述べた。
朝日新聞は「長谷川三千子氏は首相の知人で保守の立場から
憲法改正を主張。
作家の百田氏は自民党総裁選挙の前に“安倍首相を求める民間人による
緊急声明”に長谷川氏とともに発起人。
本田氏は学生時代首相の家庭教師。」等を報じた。
我々はNHKをどのような機関にしたいと考えてきたか。
2011年NHK新ガイドラインは次のように述べている。
「事実をゆがめたり、不当に人を傷つけたりする放送をすることがあれば、
視聴者の信頼を失い、放送へのさまざまな圧力に抗うことができなくなる
でしょう。
視聴者と放送事業者との信頼関係は、放送事業者が自主・自律を貫き、
豊かで良い番組を送り続けることによってのみ保つことができます。
その番組編集の自由を支えるのは放送事業者の自律、自ら律する姿勢で
あり、自律の基礎にあるのは取材・制作に携わる者一人ひとりの
放送倫理であることを忘れてはなりません。
とりわけ、受信料に支えられるNHK は、広く視聴者からの信頼なくして、
その存立はあり得ません。より厳しく放送倫理を求められるのは当然の
ことです。」
そして第一に、「1自主・自律の堅持」の項目を設け、次のように述べた。
「NHK は、公共放送として、憲法で保障された表現の自由のもと、
正確で公平・公正な情報や豊かで良質な番組を幅広く提供し、
健全な民主主義の発展と文化の向上に寄与する。
この役割を果たすため、報道機関として不偏不党の立場を守り、番組編集
の自由を確保し、何人からも干渉されない。ニュースや番組が、外からの
圧力や働きかけによって左右されてはならない。NHK は放送の
自主・自律を堅持する。
全役職員は、放送の自主・自律の堅持が信頼される公共放送の生命線で
あるとの認識に基づき、すべての業務にあたる。
日々の取材活動や番組制作はもとより、NHK の予算・事業計画の
国会承認を得るなど放送とは直接関係のない業務にあたっても、
この基本的な立場は揺るがない。」
我々は、NHKを「不偏不党の立場を守り、番組編集の自由を確保し、
何人からも干渉されない」機関としてきたのではないか。
自民党は多数を占めたことを背景に、民主主義の基盤を揺るがす
ことに何の躊躇もしない。
日本は「自由民主」ではない。中国共産党やかつてのソ連共産党の
ように(これらの国でも自由民主の方向に移行しているにもかかわらず)
ドグマで固まった社会に移行しようとしている。
特に個人的政治家と近い、だから信頼出来る、だから公共の職に就く
べきだ」との風潮を容認するのは極めて危険だ。
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