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2013年10月25日
いまから二週間ほどまで私は見知らぬ読者から一通のメールを受け取った。
2004年にイラクで起きた日本人人質事件をテーマにしたドキュメンタリー映画を作ったので見て欲しい、そしてコメントを寄せて欲しいというメールだ。
このメールは私に当時の事を鮮やかに蘇らせてくれた。
あの事件は米国のイラク攻撃に加担して自衛隊をイラクに派遣した事に対する抗議の人質事件であった。
それに慌てた日本政府は「自己責任」という言葉を持ち出して世論の関心をそらした。
本来ならば国家が守らなければならない国民の命を犠牲にしてまで、イラクへの自衛隊派遣の誤りを隠そうとしたのだ。
若者の受けた精神的ダメージはどれほど大きかったことか。
イラク戦争に反対して外務省を解雇された私もまた、当時権力者の圧力と必死に戦っていた時だっただけに、この政府が仕掛けた「自己責任論」に対する強い怒りを抱いたものだ。
私はさっそく見せてもらいたいと返答し、まもなくその映画の試作DVDが送られてきた。
この映画は当時の三人のうちの今井紀明さんと高遠菜穂子さんのその後を描いている。
はかりしれない精神的ダメージを乗り越えて元気で第二の人生を生きる二人の巣晴らし生き様を描いている。
それよりも私がこの映画で感動したのは、この映画は紛れもないイラク戦争の検証になっているということだ。
イラク戦争の検証はあの戦争がウソに基づいた間違った戦争であったことを検証するだけではない。
不正義だった戦争を支持し、自衛隊まで派遣した日本政府の間違いを検証し、その責任を追及することこそ検証されなければいけないのだ。
この映画はその事を見事に達成している。
イラク検証を声高に叫んで議員連盟までつくった政治家たちがなにもできないまま終った中で、たった一人の若い女性が仲間の協力でここまでの映画をつくる事ができたのだ。
私はさっそく次のようなコメントを送った。
「米国のイラク攻撃が行なわれてから10年あまりがたち、日本だけがその検証をすることなく忘れ去ろうとしている。在レバノン特命全権大使の職をかけてイラク戦争に反対した私としては残念でならない。そんな思いの中で私はこの映画を鑑賞する機会に恵まれた。これこそがあのイラク戦争を見事に検証した映画だ。作者に感謝したい。そして一人でも多くの国民に観てもらいたい」
この映画は12月にも公開されるという。
以下に詳細を書いて置くので関心のある方は連絡されたい.
タイトル:「ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして」
製作:有限会社ホームルーム
監督:伊藤めぐみ
作品完成日:10月中旬
劇場上映:12月7日(土)より新宿バルト9ほか1週間限定上映!以降全国劇場にて順次 公開
ホームページ近日中アップ予定 fallujah-movie.com
配給問い合わせ:有限会社ホームルーム 03-5369-3637(担当:西岡)
宣伝問い合わせ:カプリコン・フィルム 090-7270-0423(担当:岩井)
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