04. 2013年10月24日 07:42:49
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脱原発派は原発事故が起きることを前提にして議論し、原発推進派は起きないことを前提にして議論するのだから、そもそも議論が噛み合うはずがないのである。 「原発4号機、燃料取り出し前倒し 11月上旬開始へ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013102301001711.html 」 「東京電力は福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに保管している1533体 の燃料取り出しについて、当初計画より1週間程度早めて11月上旬に開始する方針 を固めたことが23日、関係者への取材で分かった。廃炉が決まっている1〜4号機 のプールからの本格的な燃料取り出しは2011年3月の事故以来、初めてとなる。 政府・東電が示す廃炉工程表は三つの期間に分かれており、『第2期』に当たる4 号機プールからの燃料取り出し開始で、廃炉工程は新たな段階に入る。当初は11月 中旬の取り出し開始を予定していた。」 壊れていて、廃炉にするしかない4号機の燃料は取り出さざるを得ないのだから、それを批判しても仕方がないのだが、燃料を取り出す作業は難しく、もし、事故が起きたら「人類生存にかかわる問題 http://chikyuza.net/n/archives/39594 」だと言っている人がいる。 「人類にとってキューバミサイル危機以来の最も深刻な危機」が、4号機の1,300本以上の燃料取り出し作業だと言うのである。 4号機の燃料プールは「地上約30メートルの高さに設置されているが、プールもそれが設置されている建屋も損傷が酷く、次に地震が発生すれば容易に崩壊する恐れがある。プー ル内にある約400トンの燃料から放射線が放出されれば、その量は広島原爆のときの1万5,000倍を超えるかもしれない」。だから、「喫緊の課題は、4号機の燃料プールからできるだけ早く安全に燃料棒を取り出すこと」であると言っている。 燃料の取り出し作業だが、「ジルコニウム合金で被膜されている使用済み燃料棒は、空気に触れると発火する。 被膜されて いない燃料棒から放射線が放出されれば、近くで被爆した者はほぼ即死する。火災が起きれば 原発から全員避難せざるを得ず、電子機器の運転ができ なくなる」そうだ。 そして、「4号機の燃料プールを空にする作業は技術的にも科学的にも非常に難しいものだが、100%完璧に行う必要がある。もし 失敗すれば、燃料棒が空気に触れて発火 し、恐ろしい量の放射線が大気中に放出される。プー ルが落下して崩壊すれば、 プール内の燃料棒が核融合や爆発を起こし、さらには放射雲が発生 して全人類の 健康と安全を脅かすかもしれない」。 だが、「東京電力にも日本政府にもこれに対応するための科学的・技術的・経済的資源がないことだけ は確かだ」。だから、「全世界が協調して最高の科学 者や技術者を動員しなくてはならない」と言っているのだ。 脱原発派は、とかく最悪の場合を想定して考える傾向があるのだが、汚染水処理の東電の対応を聞くと、筆者の危惧もむべなるかなとは思う。 筆者のアメリカのジャーナリストの、ハーヴェイ・ワッサーマンは、「私たちは、燃料棒を安全に取り出すために世界的な科学者・技術者を動員 するよう、国連 と米国のオバマ大統領に嘆願している」そうだ。ちなみに、ハーヴェイ・ワッサーマンは、グリンピースUSAの顧問。 ハーヴェイ・ワッサーマンが、オバマを動かすだけの力があるのかどうかは知らないが、安倍は福島第一の問題は汚染水だけで、それも、自分が「状況はコントロール」されていると言えば、あら不思議、安倍の言葉は言霊なのか知らないが、「完全にブロック」されると思い込んでるみたいだが、4号機の燃料取り出し作業も世界の関心事みたいだから、汚染水だけでなく、取り出し作業も東電まかせにしないで、国が前面に出た方がいいと思うけどな。 もっとも、「国が前面に出る http://sankei.jp.msn.com/smp/life/news/130902/trd13090213320008-s.htm 」 と言っても、国には役人しかおらず、研究者も、技術者も、現場の作業員もいないのだから、国ができることは、予算を付けることと、東電にしっかりやれと言うこと、安倍が視察すること、それと対策のアイディア公募ぐらいしかないのだから、あまり「国が前面に出る」から安心だなどと、安倍は偉そうなことは言わない方が、「完全」議論のように後から突っ込まれないと思うんだけどな。 一応、言っとくが、IOC総会を乗り切るために、安倍が「国が前面に出る」と言った後の汚染水問題のトラブルの第一義的責任は、「前面に出た」国であり、「私が責任を持つ」と大見得を切った安倍自身が、一番の責任を問われなければいけない立場だとは、安倍も、周りの人間も自覚がないみたいだ。 |