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2013年10月23日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆小泉純一郎元首相と小沢一郎代表のコンビが推し進めている「原発ゼロ」キャンペーンが、「超弩級の起爆力」を発揮し始めた。政治家、マスメディアを「ドクロ・マーク」付の「原発推進派=抵抗勢力」VS「バラ色」付の「原発ゼロ派」の対立図式に分断しつつあることに加えて、一時下火になっていた一般国民・市民の「原発ゼロ運動」を再燃させている。
その火付役を担ったのは、言うまでもなく小泉純一郎元首相だ。8月中旬、三菱重工業、東芝、日立製作所、ゼネコンの幹部5人とともにフィンランドを訪問して、「世界初の使用済み核燃料最終処分場オンカロ」を視察した結果、「原発ゼロを決断した。これは感性だ」と各地の講演会などではっきりと宣言した。一般国民・市民の多くは、小泉純一郎元首相をして「過ちては改むるにはばかることなかれ」と言わしめた「オンカロ」に改めて注目し、「原発ゼロ運動」に再び立ち上がる勇気を持ったのである。
◆一般国民・市民の多くは、「オンカロ」をテーマにした映画「100、000年後の安全」(デンマークなど4カ国制作)「もう一度観て、多くの人たちにも観てもらおう」と果敢に動き出したのである。その1つの例が、埼玉県秩父市での動きだ。朝日新聞が10月22日付け朝刊「29面=埼玉版」で、「映画『100、000年後の安全』秩父で」「原発と暮らし見直そう」「26日上映 カフェ・青果店など協力」という見出しをつけて、以下のように報じた。
「原発から出る廃棄物の放射能が無害になる家で10万年、地中深く閉じ込める――。そんなテーマのドキュメンタリー映画『100、000年後の安全』(デンマークなど4カ国制作)が26日、秩父市で上映される。作品の舞台を今年8月に訪れた小泉純一郎元首相の『原発ゼロ』発言が議論を呼ぶ中、映画に再び注目が集まっている。映画の舞台となったのはフィンランドの地下500メートルに建設される高レベル放射性廃棄物地層処分場。『隠された場所』の意味で『オンカロ』と呼ばれる。生物への危険性がなくなるとされる10万年後まで封鎖される。『未来の人々は今の言語や記号を理解できるのか。遺跡や墓、宝物だとは思わないか……』。作品は問いかける。配給会杜『アップリンク』(東京)で2010年4月に日本初公開。その後も、市民団体などが全国各地で上映会を開いてきた。県内でもさいたま、川越、深谷、川口の各市などで上映された。東京電力福島第一原発から約250キロ離れている秩父市民も原発への関心は高い。事故後、文部科学省が発表した放射性セシウム汚染地図で、秩父の山間部にホットスポットが広がっていることが知れ渡ったからだ。群馬方面に拡散した放射性セシウムが、山伝いに流れたとみられる。有料で農産物の放射能を測る民間測定所も2カ所できた。秩父市下水道センターには、行き場が見つからない汚泥焼却灰の袋が今も眠る。市民の映画への関心も高い。カフェやパン店、青果店など市内の7店も店内にポスターを掲示し、チケット販売している。肉や魚を使わず、野菜など地元食材にこだわるカフェを開く若林佳代子さん(44)は、原発事故後、食材のセシウムが気になるようになった。『放射能は目に見えず臭いもない。福島だけの問題ではない』と話す。築約90年の元染料蔵でカフェを開く大畑とし子さん(59)は、『チェルノブイリ原発事故は、どこか対岸の火事だった。今は毎日、不安を感じて暮らしている。生き方や暮らし方を見直すときではないか』と、若者らに鑑賞を勧める。秩父市上野町のウニクス秩父で、午前10時、午後1時半の2回上映。鑑賞券800円。100席限定のため先着順。間い合わせはポエトリーカフヱ(0494・24・2813)。(吉井亨)」
この日の朝日新聞「14面=オピニオン面」の「社説」は、「元首相発言 トイレなき原発の限界」という見出しをつけて、「後始末なき原発回帰は『国の責任』からはほど遠い」と断じて、「ドクロ・マーク」付の「原発推進派=抵抗勢力」の代表とも言うべき読売新聞と真っ向から対立する論陣を張っている。
◆安倍晋三首相は10月22日の衆院予算委員会で、福島第1原発の放射能汚染水漏れ事件について聞かれ、相変わらず「状況は十分コントロールされている」と強弁を繰り返していた。
だが、東京電力は、「3.11」の大津波、地下水、台風の大雨と「水攻め」に遭い、放射能汚染水漏れを完全制御できないでいる。安倍晋三政権が、直接乗り出すとは言っても、東電の広瀬直己社長(経団連会長を務めていた東電の平岩外四会長の秘書役を8年務める)はじめ経営陣はもとより、原発専門家でさえ近寄りたがらず、ほとんど素人の現場作業員の懸命な努力に頼るしかない福島第1原発の現場に、まさか所管官庁である経済産業省、資源エネルギー庁、原子力規制委員会の高級官僚や学者たちが、危険を覚悟で放射能汚染水漏れを防ぐための作業に率先して飛び込んで行くはずもなかろう。
【参考引用】福島民報が10月22日午前10時55分、「基準超え6カ所 あふれた雨水にストロンチウム 第一原発せき」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「東京電力は21日、福島第一原発で20日の大雨に伴い地上タンク群を囲む「せき」から雨水があふれた問題で、6カ所の水から排出基準(1リットル当たり10ベクレル)を超えるストロンチウム90が含まれていたと発表した。最高値は「H2南」と呼ばれるタンク群で、排出基準の約70倍に当たる1リットル当たり710ベクレルが検出された。せきからあふれた水から検出された放射性物質の濃度としてはこれまでで最も高い。東電によると、排出基準を超えた6カ所のうち、4カ所の水は原発外に放出する際の法定基準の30ベクレルも超えていた。東電は「一部は地中に染み込んだが、せきの外側の盛り土で排水溝への流れ込みは防いでおり、海へ流出した可能性は低い」と説明している。今回のあふれ出しは降雨量がポンプ容量を上回り、タンクへの移送が間に合わなかったのが原因。台風26号の雨水もせき内に残っていた。台風26号の際と同様に、事前に決めていた手順を省いてせきから直接排出したほか、使用をやめていた地下貯水槽へも移送した。原子力規制委員会はせきにたまった水をいったん雨水貯蔵タンクなどに移した上で測定し、セシウム134が一リットル当たり15ベクレル、セシウム137が25ベクレル、ストロンチウム90が10ベクレルをそれぞれ下回るなどした場合にせき外への排出を認めている。東電は20日にあふれたせきの数を12カ所と発表していたが、「H1東」と呼ばれるタンク群では漏えいがなかったとして11カ所に修正した。11カ所のタンク群は【図】の通り。今月末には新たな台風の接近が予想され、東電は近く、従来の5〜8倍に当たる毎時60トンの移送容量があるポンプを30台追加するなど対策を急ぐ。 ◇ ◇
せきからあふれた水から排水基準を上回る放射性物質濃度が検出されたのを受け、県は21日、東京電力福島第一原発の南放水口付近(排水溝の出口近く)で緊急モニタリングを実施。海水約45リットルを採取した。結果は23日に判明する見込み。県廃炉安全監視協議会は22日、福島第一原発を視察する。水があふれたせきなどを見て、台風への対応の徹底などを求める」
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