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2013/10/21 06:37
大阪府下の地方自治体で40代職員による2.6億円にものぼる生活保護費の不正請求と横領が明らかになった。なぜ長年にわたるケースワーカー職員による不正が放置されていたのだろうか。
しかし地方自治体の杜撰な会計処理はこの横領だけではないようだ。国も含めて競争入札に関しても「談合疑惑」は絶えないし、少額発注では相変わらず職員と業者の癒着の温床たる隋契が行われている。隋契を批判されると隋契の相手業者に他社の見積書の提出を求め、隋契業者が書類を揃えることが平然と行われているという。
そうした予算執行のユルユル加減は他項目への流用を許している自治体も多いといわれている。議会への減額補正と他項目への補正予算を審議を義務付けなければ、年初予算さえ議会を通してしまえば、後は公務員たちの財布と勘違いした執行が行われることになりかねない。
国でも復興予算が未消化で年度末を迎えると国庫への返還ではなく、基金を創設して官僚たちの利権の温床にしてしまった。公務員たちは高額年俸や高額共済年金だけでなく、日々の事業と称する作業外注や事業発注で食い物にしているのだ。
なぜそうしたことが十年一日のごとく改まらないのだろうか。理由は簡単だ。会計システムが民間とは比較にならないほどユルユルな歳入・歳出の単式簿記を用いているからだ。しかも監査は地方自治体においては素人に近い監査委員による形式監査しか行われず、国においても会計監査院という公務員による監査を実施しているに過ぎないからだ。
なぜ会計システムを複式簿記にし、監査を監査法人による監査を義務付けないのだろうか。民間企業に対しては国税庁は複式簿記を指導するくせに、国や地方自治体に対しては千数百年も続く律令制度下の大福帳会計を現在も採用し続けるのはいかにも時代遅れではないだろうか。
そして国と地方の会計システムを同一のモノとして、国と地方自治体とを連結した公的会計の連結決算を実施すべきではないだろうか。そうしなければこの国の全社会インフラの年間減価償却費が全体像として明確に誰にも掴めないだろう。そんな会計がマトモな会計といえるだろうか。
しかも公的会計の連結決算がそれほど困難なことでないことを指摘しておきたい。会計システムと費目の統一さえ新規公会計基準で定めればITの利用により簡単に出来るのだ。
そうすれば歳入庁を設置するまでもなくすべての公的機関への入金は一元管理されることになる。総額主義の原則により特会の存在は「粉飾処理」と認識されて自ずと一元管理されることになる。
弛緩しきった会計システムと、規範意識の希薄な職員が揃えば流用や不用額の名目外支出などは日常茶飯事になるのは自然の理ではないだろうか。そして素人同然の、少なくとも監査論を学んだことのない数人の監査委員による監査で巨額な国や地方自治体の複雑怪奇な本館のみならず別館や離れまでの会計をすべて洗うことは実質的に不可能なのは明らかではないだろうか。それを許し続けいている国や地方自治体の議会とは一体何だろうか。そうした弛緩しきった会計のツケだけはしっかりと国民に回しているが、システムそのものもしかりだが、議会を構成する議員たちの頭も近代化すべきではないだろうか。
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