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2013年10月17日
やなせたかしさんが亡くなられた。
94歳だった。
亡くなられる直前まで、精力的に活動を続けられた。
アンパンマンでおなじみの高名な漫画家だが、漫画でのヒットは70歳になられたころなのだそうである。
10月下旬に発売されるやなせたかしさん責任編集の季刊誌『詩とファンタジー』24号には、やなせさんの『天命』と題する詩が掲載される。
『天命』
見おぼえのある
絶壁の岸
ここまで何度か
追いつめられ
助からないと思ったが
奇跡的に
九死に一生
なんとか
生きのびてきた
生きとしいけるものには
天命がある
もはや
無駄な抵抗はせぬ
ゼロの世界へ
消えていくでござる
拙者覚悟は
できているから
あせらず
しばらく
お待ちくだされ
やなせさんは巻頭用に「もうおしまいです」と遺言≠書き、死をテーマにした詩とイラストの二つの作品を完成させ、入院中だった9月上旬に編集者に原稿を渡していたという。
巻頭の編集前詩には
「死ぬ時も
未熟のままで
かえって
よかったような
気もします」
と記していた。
「終活」という言葉が流行しているが、引き際も鮮やかだった。
子どもに大人気のやなせさんのアニメ「アンパンマン」のテーマソング「アンパンマンのマーチ」もやなせさんの作詞によるものだ。
そうだ うれしいんだ 生きるよろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
なんのために生まれて なにをして生きるのか
こたえられないなんて そんなのはいやだ!
今を生きることで 熱いこころ燃える
だから君はいくんだほほえんで
そうだ うれしいんだ 生きるよろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン やさしい君は
いけ! みんなの夢まもるため
なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ
わからないままおわる そんなのはいやだ!
忘れないで夢を こぼさないで涙
だから君はとぶんだどこまでも
そうだ おそれないで みんなのために
愛と勇気だけがともだちさ
ああ アンパンマンやさしい君は
いけ! みんなの夢まもるため
時ははやくすぎる 光る星は消える
だから君はいくんだほほえんで
そうだ うれしいんだ生きるよろこび
たとえ どんな敵があいてでも
ああ アンパンマンやさしい君は
いけ! みんなの夢まもるため
やなせさんはノンフィクションライター神田憲行氏のインタビューにこう答えている。
http://www.news-postseven.com/archives/20110503_18844.html
「「アンパンマン」を創作する際の僕の強い動機が、「正義とはなにか」ということです。
正義とは実は簡単なことなのです。
困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。
なにも相手の国にミサイルを撃ち込んだり、国家を転覆させようと大きなことを企てる必要はありません。
アメリカにはアメリカの“正義”があり、フセインにはフセインの“正義”がある。アラブにも、イスラエルにもお互いの“正義”がある。
つまりこれらの“正義”は立場によって変わる。
でも困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。
ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を『正義』と呼ぶのです。」
「積極的平和主義」を掲げる安倍晋三氏は、やなせさんのこの言葉をかみしめるべきだ。
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