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2013年10月17日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆小沢一郎代表が、安倍晋三首相の所信表明演説後、記者団に囲まれ、その感想を聞かれて、「野党は、決断すべきことを決断していない」と述べていた。安倍晋三首相が巨大与党を背景に力強い所信表明演説したことよりも、弱小政党に落ちぶれた野党各党が、一致団結することもなく、未だにバラバラで、なおかつ、民主党、みんなの党のように党内抗争を続けている党が存在していることを嘆いているようであった。
政策においても、「改憲派」VS「護憲派」、「原発推進派」VS「脱原発(原発ゼロ)派」、「TPP賛成派」VS「護憲派」などと対立しており、まとまりがついていない。これでは、野党連合は、成立し得ない。
◆この巨大与党と弱小野党という構図の下で、「脱原発(原発ゼロ)派」として共感し合っている小泉純一郎元首相と小沢一郎代表が「原発推進派」を「抵抗勢力」と決めつけて、仕掛けている政界大編成の動きが次第に「起爆力」を発揮し始めている。つまり、小泉純一郎元首相と小沢一郎代表の巧妙な「原発ゼロ」政略に、巨大与党とマスメディアが踊り始めたのだ。
自民党内では、「反原発派」として孤軍奮闘している河野太郎副幹事長(衆院神奈川15区、当選6回)と小泉純一郎元首相の二男・小泉進次郎内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官(前自民党青年局長、衆院神奈川11区、当選2回)が、「原発ゼロ派」として「湘南連合」を形成する可能性が大である。
自民党内は、「原発利権」に汚染されていない新人議員が多数を占めており、また、自民党青年局長時代から小泉進次郎復興政務官を慕っている仲間が80人から90人いる。つまり、表向きは口に出せなくても、内心は「原発ゼロ派」が過半数を占めていると見られている。
◆これに対して、原発推進派の中心人物である甘利明経済再生相(衆院神奈川3区当選10回)は、小泉純一郎元首相を牽制するのに躍起だ。小泉純一郎元首相と小沢一郎代表が水面下で連携している巧妙な「政略」が、徐々に「実効」を示してくると、「抵抗勢力の中心人物」つまり「頭目」というレッテルを貼られかねないからである。
読売新聞YOMIURI ONLINEが10月15日午後9時36分、「小泉元首相の原発ゼロ発言は『短絡的』…甘利氏」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「甘利経済再生相は15日のBS11の番組収録で、『原発ゼロ』を求めた小泉純一郎元首相の発言について、『小泉氏はフィンランドの最終処分場を見て、《日本ではできないだろう》と思ったのだろう。《トイレなきマンション》といわれる政策は軌道修正すべきだと、いい意味では純粋に、悪い意味では短絡的に思ったのだろう』と述べ、小泉氏をけん制した」
マスメディアも、小泉純一郎元首相との巧妙な「政略」にまんまと引っかかってきている。とくに小泉純一郎元首相のマスメディア戦略は、小沢一郎代表も「真似できない」と舌を巻いているほど、天下一品である。「原発推進派」(抵抗勢力)VS「脱原発(原発ゼロ)派」を選別し、脱原発(原発ゼロ)」を時代の主流にするための「世論形成」に働かせられつつある。そのために、小泉純一郎元首相に対して、しつこく「真意」を確認しているのだ。
TBSNewsiが10月16日午前1時14分、「小泉元首相、脱原発の『真意は変わらない』」というタイトルをつけて、次のように放映した。
「脱原発発言が波紋を呼んでいる小泉純一郎元総理がJNNの取材に応じ、発言の真意について答えました。
(Q.脱原発発言の真意は?)
「真意は変わらないよ」
(Q.政府に何を訴えたい?)
「・・・」(小泉純一郎元首相)
最近『脱原発』発言を繰り返している小泉元総理がJNNの取材に対し、脱原発の『真意は変わらない』と答えました。小泉氏は16日に千葉県で講演を行いますが、自民党の石破幹事長が近く本人から事情を聞く可能性を示唆するなど、原発再稼働に積極的な政府与党内からは小泉氏の発言に警戒する声が出ています」
その石破茂幹事長は政調会長時代、青年局長の小泉進次郎復興政務官とともに「全国行脚」し、マスメディアから「師弟関係にある」と評され、小泉進次郎復興政務官を「将来の首相に」と持ち上げてきた。
このため、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」をめぐる政略にかなり、面喰い、戸惑っている。とりわけ、小泉純一郎元首相の背後に小沢一郎代表の影がチラついていることに神経を尖らせている。
なぜなら、1993年、政治改革法案をめぐって自民党から役職停止処分を受けたため笹川尭と共に離党し、改革の会に参加した後、新党みらい、柿澤自由党、改革の会が合流した自由改革連合を経て、小沢一郎代表がリードした新進党結党に参加した。だが、小沢一郎代表が提唱する安全保障政策に賛同できず、新進党を離党して決別、1997年に自民党に復党した経緯があるからだ。だから、小泉純一郎元首相と小沢一郎代表とが水面下で連携していることに、戸惑っているのだ。小泉進次郎復興政務官との「師弟関係」にヒビが入ることも懸念材料になる。
【参考引用】東京新聞TOKYOWebが10月3日付け朝刊の「原発ゼロ発言で石破幹事長 『小泉氏の意見聞く』」という見出しの記事を、次のように配信していた。
「自民党の石破茂幹事長は二日、小泉純一郎元首相が講演で自民党に原発ゼロを決断するよう求めたことについて『長く党総裁、首相を務められた小泉氏の発言はそれなりに重い。党の功労者の一人として意見を承ることがあるかもしれない』と、党のエネルギー政策に関する会合などで意見を聞くことを検討する考えを明らかにした。同時に『小泉氏の発言によって党の政策が変わることはない』と指摘。『自民党は何でもかんでも再稼働と言っているわけではない。党の中で丁寧な手続きで打ち出されたもので、重要性は変わらない』と、今後も再稼働を推進する考えを重ねて示した。菅義偉(すがよしひで)官房長官も記者会見で『エネルギーの安定供給とコスト削減という責任あるエネルギー対策の構築が政府の考え方だ』と、現段階で原発は必要との認識を示した。生活の党の小沢一郎代表は二日の記者会見で、小泉氏の発言について『福島の原発事故を契機に冷静に現状と将来を考える人であれば、行き着く結論だ』と評価した」
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