http://www.asyura2.com/13/senkyo155/msg/112.html
Tweet |
自民党幹事長の意味不明
http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/64223055.html
★「田中良紹氏の視点ー(2013/10/15)」★ :本音言いまっせー!
自民党の石破幹事長が14日茨城県常陸太田市で講演し意味不明の事を言った。
臨時国会で成立を期す「特定秘密保護法案」について
「国家の独立を守るために必要だ」と発言したが、同時に
「情報が洩れれば他国が日本に情報を提供してくれなくなる」とも言った。
他国の情報に頼って国家の独立を守るとはどういう事なのか。
フーテンはそもそも国家の秘密情報は国民のものだと考えている。
税金を使って集めた情報が納税者に帰属するのは当たり前で、
それをアメリカの考え方から学んだ。アメリカは税金を使って集めた情報は
国民に公開するのが基本だと考えている。
従って官庁は徹底した情報公開が義務づけられている。
しかし軍事や外交に関わる情報には公表されれば国益、つまり国民の利益を
損ねる情報もある。それは国民の利益に反しなくなるまで秘密にして公開を
禁止する。情報を漏えいした者は罰せられる。
しかし時が来れば秘密情報は広く国民に公開される。
アメリカの国立公文書館はその機能を果たしている。また国民に公開できない
時期でも国家の判断を下すのに秘密情報が必要になる場合がある。
判断を下すのは国民の代表である国会議員で、議会で「秘密会」を開き
与野党の議員には守秘義務を課して情報を開示する。
そのうえで国家の判断が下される。これがアメリカのやり方である。
ところが石破幹事長の発言は、国民の利益を守るために情報を秘密にする
というのではなく、他国に不利益を与えないようにするため秘密にする側面
を強調した。なるほどと思う。そもそもこの法案の必要性が言われ出した
のは、安倍政権がアメリカのNSC(安全保障会議)を真似た組織を作ろうと
するからである。それまで外務省、防衛省、警察庁などが保有する秘密情報は
縦割りのままだった。日本版NSCはそれを一元化して議論する事を目的に
する。
ところが役所は自らが持つ秘密情報を簡単には出さない。
それを出させるためには秘密保全を厳格化し、知り得る立場にある政治家にも
適用する必要がある。また日本が頼りにするアメリカの軍事情報が
日本の公務員によってしばしば漏えいされた経緯がある。その取り締まりを
厳格にしないとアメリカからの情報提供がおぼつかなくなると考えた。
それらが「特定秘密保護法」の成立を急がせている。
そこでフーテンは疑問になる。他国は他国である。利害が一致する場合も
あるが、基本的に他国は競争相手である。その他国の情報を鵜呑みにして
国家の独立は守られるのか。アメリカ発の情報が意図的な嘘にまみれている例
は数え上げればきりがない。最近の事例で最も有名なのはイラクにおける
大量破壊兵器の存在である。無いものをあると偽ってアメリカは戦争を始めた。
騙されて戦争に協力したイギリスのブレア首相は責任を追及され任期途中で
辞任させられた。アメリカのブッシュ政権も支持率を落とした。
しかしブレア首相と同様にイラク戦争に協力した日本の小泉総理は責任追及を
免れた。日本人が如何に情報操作に寛容で情報に鈍感かを物語っている。
ベトナム戦争もCIAとペンタゴンの嘘から戦争が本格化した。
戦争に嘘は付き物なのである。従ってアメリカ情報を鵜呑みにすると日本は
簡単に操作され、日本の独立とは真逆の結果になる恐れがある。
日本の独立を言うならば、独自の情報取集力のレベルを上げるため、
それこそ命懸けになるべきである。そうならないのはアメリカの情報に甘えて
「平和ボケ」しているからだ。
おそらく周囲を敵に囲まれているイスラエルや北朝鮮には他国の情報に頼る
という発想などないだろう。命懸けの情報収集を行っている筈だ。
口を開けば日米同盟などと言っているから命懸けの情報収集が出来ない。
従って石破幹事長の発言はフーテンにとって全くのちんぷんかんぷんである。
石破幹事長は「アメリカの力は衰え、中国の力が強くなる」と言った。
それはおそらく韓国のパク・クネ大統領と同じ認識である。
だからパク大統領は中韓提携路線を採り、それが国益になると考えている。
しかしパク大統領と同じ認識の石破幹事長は、結論がパク大統領と真逆である。
衰えるアメリカと運命を共にする考えである。それが国家の独立と
どう結びつくのか。
石破幹事長はまた「これからテロがますます増えていく」と言い、
そのためにもアメリカの提供する情報が必要だという趣旨を言ったが、
これもさかさまな話である。宗教や民族対立から地域紛争が起こることは
今後も続くだろうが、テロを世界的な規模に拡大させたのはアメリカである。
「テロとの戦い」をアメリカが宣言しなければ、ここまでの拡大はなかった
とフーテンは考える。
アメリカとテロ情報を共有し、アメリカと一体となる安全保障体制を構築
すれば、これまでになかったテロ攻撃が日本を襲う可能性がある。
その時に狭い国内に54基の原発を抱えた日本はテロ攻撃に最も脆弱な国家と
なる。テロ集団が原発の電源を喪失させればフクシマと同じことが起こり、
日本は致命的な打撃を受ける。そうした意味からも石破幹事長の発言は
フーテンにとって全く意味不明なのである。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。