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2013年10月15日
安倍自民党は、衆・参選挙で圧倒的な投票率の低下と、あまりにも無惨な低脳度を晒した民主党の大逆風に乗じて、衆参両院の過半数を制し、怖いものなしになった。もう何でも好き勝手、舌舐めずりな休息を味わっていた。そして明日、漸く国会が開かれる。菅官房長官によると、「成長戦略実現国会」と位置付けている。産業競争力強化法案、国家戦略特区関連法案、国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法案、特定秘密保護法案の成立を目指しているようだ。たった53日で、多勢に無勢な状況と云う有利な立場にあるが、内閣の思惑通り、ことが運ぶとばかりは言えないだろう。ただ、安倍晋三の有頂天度からすると、強行採決の荒れた国会になるかもしれない。
出されてくる法案に是々非々で考えたくても、すべての法案が霞が関統治システムの強靭化であったり、凋落傾向を見せている市場原理主義とグローバリズム経済に、あらためて深みに嵌りに行くようなものばかり。早い話が、ものを考えない国民、文句を言わない国民、ひたすら“お上”の言うことを聞く“総白痴”な国民層を創設しようと云うのだから、“是”と答えられるものは皆無だ。しかし、多数の原理に立ち向かう野党勢力はバラバラで、到底期待できる状況ではない。“物言えば唇寒し秋の風”、“口は災いのもと”である。まぁ“人の口に戸は立てられぬ”とも言うので、歴史的次元では裁かれるだろうが、其々の法案は通過しそうだ。
個人的に興味深い法案は「特定秘密保護法案」だ。戦前・戦中の“治安維持法と憲兵隊”のヒナと認識できる法律だ。一見公務員だけが処罰の対象であるかの装いをしているが、政治家であろうが、一市民であろうが、どこまでも拡大解釈出来る国家の秘密なのだから、「限定列挙」となっているが、思いつくことすべてが列挙されていたり、いつの間にか書き加えられることも想像の範囲なので、兎に角、政府や官僚組織に立てつくヤツを、しょっ引くツールとして、駆使されるリスクは結構あるだろう。防衛や外交などの秘密抵触は一般人では少ないだろうが、“外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止 3やテロ活動の防止”の秘密は、幾らでも「限定列挙」出来てしまう。
特に“テロ活動の防止”の秘密に関しては、その「限定列挙」が際限なく拡大することは確実で、藤原紀香さんが自身のブログに、「放射能汚染、被爆などのことや、他に、もし国に都合よく隠したい問題があって、それが適用されれば、私たちは知るすべもなく、しかも真実を ネットなどに書いた人は罰せられてしまう。。。なんて恐ろしいことになる可能性も考えられるというので、とても不安です(>_<)」と書き込んでいたが、原発事故の情報のすべてが、秘密の「限定列挙」に加えられたら、アウトである。原発に関する情報のすべてが秘密にされてもおかしくない理屈になってしまう。
安倍晋三や自衛隊、防衛族にとっては、米軍から膨大な情報が得られると皮算用しているようだが、そう云う短絡的なものに限定されない可能性が強い。 統治権力の温存を考えている霞が関にとっては、政治家のチェックも可能になり、今までは東京地検特捜部等の暴力装置で、乱暴な統治行動をしてきたわけだが、多少旗色が悪くなっただけに、隠れ暴力装置と云う第二のツールを、政治資金規正法に加えて与えることになるのだろう。知らぬはおバカな自民党議員だとも言える。自らの首を絞める為に法案を通すのだから(笑)。検察審査会法の改正時に、ノーテンキに賛成した民主党議員らと変わりがない。法律が増えれば増えるほど、改正が行われればその都度に、行政官僚の組織は肥大するものだ。
しかし、日本政府が「特定秘密保護法案」等と云う如何にも役人を取り締まるような言いぶりで、国民の言行を監視しようとしているのは事実だろうが、日本の公安に携わる役人達に、どこまで監視能力があるかどうか、甚だ心もとないので、劇的には怖れてはいない。また、憲法との兼ね合いで、憲法が保障している、言論の自由や行動の自由など基本的人権に抵触する法的問題も起こり得るわけで、「限定列挙」された“秘密”が具体的に“秘密”に相当するかどうかと云う訴訟の場合、秘密の一部が公開される問題も残る。今までの流れから“裁判所”が霞が関官僚との親和性を持続するなら、なぁなぁで秘密を秘密にする裁判なんて事になるのだろうが、法廷公開の原則に抵触することになる。
世界規模でみれば、アメリカ中心のエシュロンの盗聴監視システムがあり、ネットを監視するプリズムがあり、米国家安全保障局(NSA)などによる極秘の情報収集が、個人情報の保護とは逆行するかたちで展開されているわけだし、ネットの利用が日常化している我々にとって、ネットを通じて個人的秘密が何処まで把握されているのか、知る由もない。すべての接続を“なりすましウィルス”を使うわけにもいかず、HNで買い物しても、クレジットを使わないと、時間は相当食われてしまう。送信の暗号化がなされていても、ハッカーにとっては朝飯前の行為かもしれない。また、米国NSAに取りつかれようものなら、ネットサービスを運営するIT企業のサイトを利用した、電子メールやチャット、動画、写真、ファイル転送などのデータを直接収集している。データ収集の対象となっているのは、マイクロソフト、米ヤフー、グーグル、フェイスブック、スカイプ、AOL、アップルだと言うが、日本国内の方だって怪しいものである。
最後になったが、米検索大手グーグルは、同社サービスの利用者を広告に登場させようとしている。口コミによるマーケティング強化が目的だが、グーグルは利用者に許可を求めることは考えておらず、プライバシー保護なんて全く無視の暴挙だが、グーグルカメラにせよ、マップにせよ便利なのことは事実だが、利用者全員のプライバシーも裸同然なのだろう。アマゾンで本を購入すれば、この本買った人は“こんな本も”と偉く親切なのだが、気味も悪い。“あなたがチェックした本は”も、出てくる(笑)。こうなると心配は尽きず、ネットなどに触れない不便を許容して、アナクロな生活をするかどうか究極の選択を迫られる。
しかし、いざとなれば、封書の類だって検閲が行われるかもしれないから、個人情報の漏えいは常にあると思っておいた方が良いのだろう。故に常に身も心も清く正しく、お上の要求に従い、反対の言動を行わないとか、色々考えたり、推測で物を言ったり、書いたりしないようにするとか、そういうことになる。まぁそこまで、日本の政府にも行政にも、強行する器量があるとは思えないし、実際具体化するには、次の国政選挙の洗礼を受けた後が危険だろうから、そこまでは、どこまで本気なのか、突きまくってやろうではないか。次の選挙でも自民党が圧勝するようなら、それなりにヤバイ感じもあるので、その折は移住でも考えようか(笑)。以下にグーグルのトンデモナイ高慢ちきな計画を報じるWSJの記事を引用しておく。
≪ グーグル、広告に利用者の名前も表示へ−高まるプライバシー懸念
米検索大手グーグルは、同社サービスの利用者を広告に登場させようとしている。口コミによるマーケティング強化が目的だが、グーグルは利用者に許可を求めることは考えておらず、プライバシー保護の観点から懸念が高まることは避けられそうにない。
グーグルは11日、ホームページで、利用者の名前やプロフィール写真、利用者が投稿した評価や感想を「共有おすすめ情報」の一環として広告に表示すると発表した。来月11日から開始する。
18歳以上の利用者が、例えば自分の好みのスマートフォンを推奨したりイタリア料理店を薦めたりすると、それがグーグルの検索結果などのサイトに表示される。グーグルは同社が外部のサイトに掲載する広告に利用者情報を載せるかどうかは明記していない。
シリコンバレーの企業が運営する人気の高いサイトの多くでは、従来型のオンライン広告よりソーシャルコンテキスト(人間関係が反映された)広告のほうが役に立ち、かつ利用者にとって煩わしくないとしている。しかし、プライバシー擁護派は反対の姿勢を示していて、広告主もその有効性を全面的に支持しているわけではない。
今回の変更前でも、利用者がフェイスブックの「いいね」に相当する「+1(プラスワン)」ボタンをクリックすると、利用者のお薦めとして広告に掲載されることがある。今回の変更では、広告に表示される内容が拡大される。例えば、グーグルのアプリストア「Google Play(グーグル・プレイ)」で販売されている曲に利用者の評価が表示されたり、グーグルの交流サイト「Google+(グーグル・プラス)」に投稿したレストランについての感想が広告に表示されたりする可能性がある。
また、グーグルのアカウントを使って外部企業が提供するアプリケーションにログインすると、利用者の行動がグーグルの広告に表示される可能性がある。グーグルは対象となるアプリケーションや表示される行動、広告の掲載場所を具体的に示していない。
電子プライバシー情報センターのマーク・ローテンバーグ氏はグーグルの新たな広告戦略について「問題だと思う」と述べ、「(利用者の)同意のないまま商業的な宣伝に利用することになり、米国のほとんどの州では容認されていない」と指摘した。
グーグルは声明を発表し、「利用者のプライバシーと安全は弊社の最優先事項の1つである」として、プライバシーや安全に関する情報の開示に努めており、新しい利用規約は法律に完全に準拠していると強調した。
グーグルの初期設定では、利用者情報や利用者が投稿した評価や感想はソーシャル広告に掲載されるが、利用者は情報が広告に利用されないように設定することができる。評価や感想をいつでも変更することもできる。
現実の世界で友達からの口コミが有効だということはマーケティングで広く認識されているが、ソーシャル広告はそれをインターネット上で再現しようとするものだ。グーグルはホームページで、地図サービスの利用者が一般的な推奨リストより友達の薦めるレストランのリストに肯定的に反応する可能性があるという例を挙げている。
大手ソーシャルメディアのほとんどが利用者情報と広告の融合を始めているが、結果はまちまちだ。
ツイッターは会員のアカウント名(仮名も認められている)を広告に取り込み、その会員のフォロワーに表示している。
フェイスブックは2007年から利用者の行動(レストランに食事に出かけることや企業を後押しすることなど)と連動した広告の掲載を始め、この分野を開拓した。同社は「いいね」ボタンなど相次いで新しい機能を導入して一層の強化を図っている。
同社は広告主への配慮と利用者のプライバシー保護の両立に苦労した経験がある。09年には集団訴訟の和解条項の一環として、他のサイトでの買い物といった利用者の行動をフェイスブック上に反映させる広告サービス「ビーコン」を停止した。
プライバシー保護のほかにも、ソーシャル広告は機能するのかという疑問がある。 現在、ソーシャル広告はフェイスブックの事業の中心に据えられているが、その他の、従来型のオンライン広告の比重も高まりつつある。「いいね」のようなメッセージの価値に疑問を持ち続けるマーケティング担当者もいて、ソーシャル広告と購買行動の相関関係に関する研究が続けられている。
フェイスブックは今後数カ月のうちに、傘下の写真・動画共有サービス「インスタグラム」への広告掲載を始めるとしているが、ソーシャル広告を取り込むかは明らかにしていない。
グーグルのソーシャル広告強化について、デジタル広告会社360iの最高経営責任者(CEO)のブライアン・ウィーナー氏は、このアイデアに利用者が慣れるまでは、こうした広告を機能させるのは難しいかもしれないと話す。
市場調査会社ケリー・フェイ・グループのCEOのエド・ケリー氏は、利用者自身は薦めているつもりはなかったのに運営側が利用者のお薦めのように見せかけることがあれば、ソーシャル広告は失敗する可能性があると指摘している。 ケリー氏は「一線を越えて、利用者が本物ではないと感じるようになったら、裏目に出る可能性がある」、「越えられない一線がある」と語った。 ≫
(WSJ:By ROLFE WINKLER, GEOFFREY A. FOWLER AND EVELYN M. RUSLI)
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