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2013年10月15日
日本の首相は誰がなっても対米従属から脱する事は出来ない。もちろん安倍首相もその一人だ。TPP交渉や特定秘密保護法案はまさしく米国の命じるままだ。
それにも関わらず米国から警戒心をもって見られているところに安倍首相の危うさがある。
もちろんその最大の理由は彼の歴史認識だ。
しかしそれだけではない。なんと安倍首相の外交・安保政策が米国を警戒させているというのだ。
たとえば週刊現代10月5日号が「霞ヶ関24時」というコラムで次のような裏話を明かしていた。五輪東京誘致のためサンクトペテルブルグで開かれていたG20をわずか一日で切り上げてアルゼンチン入りした安倍首相は、その後G20が「化学兵器使用はシリア政府に責任がある」という内容を盛り込んだG−20の共同声明を見て驚いたという。米国のいう事を無条件で信用する外務官僚を叱りつけたというのだ。
たとえば10月13日の日経新聞「風見鶏」の中に次のような記事があった。10月3日に東京で行なわれた外務・防衛閣僚協議(2プラス2)の共同声明づくりで日本側は中国の脅威を名指しで言及しようとしたのに対し米国側は中国への言及を嫌った。結果的には中国の名前を入れるが尖閣諸島には触れず、日米共同記者会見で日米が中国にクギを刺すというシナリオで折り合ったが、そのシナリオに反してケリー国務長官が記者会見の場で「中国と協力できる関係をめざす」と突然アドリブでしゃべり始めて日本側を当惑させたという。
そして発売中の月刊文芸春秋11月号にある「米国も警戒する『安倍のリベンジ』」という記事である。8月28日にブルネイで開かれた拡大国防相会議の際、小野寺防衛相はヘーゲル米国防長官と二国間会談をしたが、その後の記者ブリーフで防衛省側が、「自衛隊による敵基地攻撃能力の保有について日米間で検討していくことが話し合われた」と語った。 これを知った米側が、敵基地攻撃能力についての具体的な言及は小野寺大臣から一切なかったのにそのようなウソ記者発表を行なった事を問題視し、防衛省に抗議したというのだ。米国は安倍首相が自衛隊を独自で軍事行動できるように強化しようとしていることを警戒しているのだ
日米同盟を最優先する日本の首相が外交・安保政策で米国の不信を買う。
これ以上のジョークはない。
対米従属に徹しきれない安倍首相の危うさと脆さがここにある(了)
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