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野田税調会長(中央)率いる自民党税調は安倍首相の前にパワーダウン
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20131013/plt1310130800000-n1.htm
2013.10.13
今週半ば、財務省(木下康司事務次官・1979年旧大蔵省入省)の最高幹部から話を聞く機会があった。
10月1日、来年4月から消費税率8%実施が閣議決定したことに安堵(あんど)していたことは言うまでもない。
だが、安倍晋三首相の消費増税決断までの安倍官邸と財務省との攻防、とりわけ自民党税制調査会(以下、党税調=野田毅会長)に話が及んだ際、それまでの滑らかな口調に変化があった。
なぜか。それを説明するには党税調の歴史をおさらいする必要がある。
かつて税制改正の論議は党税調が完全に牛耳り、時の首相も手出しできない存在だった。
その象徴は故山中貞則氏。山中氏は岸信介内閣当時、佐藤栄作蔵相の下で大蔵政務次官を務めたことを契機に税制のプロとして力を付けた。
通産相、防衛庁長官、総務庁長官、党政調会長などを歴任しているが、「党税調のドン」として君臨し、総理・総裁もアンタッチャブルの聖域化した。
エピソードを1つ。自分が所属した派閥の領袖の中曽根康弘元首相を満座の前で「ヤス」呼ばわりする自信家で、消費税3%を導入した当時の竹下登首相が山中氏の言動に最大限配慮したほどだった。
その竹下氏は通算5期蔵相を務め、旧大蔵省(現財務省)と一体視された。消費税は財務省が時の政権に振り付けし、その政権が力尽きれば使い捨てにするというのがこれまでの実態であった。
旧大蔵省の庇護者たる竹下氏も例外ではなかった。96年に税率を5%に引き上げ、景気の腰折れを招き、翌年退陣に追い込まれた橋本龍太郎首相もその1人だった。
さて、山中・党税調時代には村山達雄元蔵相(大蔵OB)、山下元利元防衛庁長官(同)ら大物議員が控え、その後も、与謝野馨元経済財政相、藤井裕久元財務相(大蔵OB)、伊吹文明衆院議長(元蔵相・同)らが継いだ。
が、安倍首相が消費増税、復興特別法人税1年前倒し廃止、法人税減税の検討、5兆円規模の経済対策をまとめて決断するに当たって、財務省と一体の党税調は安倍官邸に対し無力だった。
それを、件の財務省最高幹部は無念に思っていることを図らずも漏らしたのである。
安倍首相は、実は8月初め官邸幹部に「党税調ってそんなに力があるの?」と語っていた。当時すでに税制の殿堂、党税調を完全に骨抜きにする腹積もりであったのだ。 (ジャーナリスト・歳川隆雄)
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