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2013-10-12
TPP交渉は重要5項目を見直すことになり、農業団体の反発を買っていますが、TPPでは「非関税障壁」の方が国のあり方に大きく影響します。非関税障壁の撤廃から目を逸らさせるために、重要5項目の問題が大きく採り上げられているような気がします。
日米で協議されている非関税障壁は、「保険」「知的財産権」「投資」「競争政策」「規制の基準」などの分野ですが、甘利TPP担当相は、「(非関税障壁の認識では)日米は一致」と言っているそうですから、丸呑みするつもりのようです。とんでもない売国奴と言えましょう。
TPPの本質は、多国籍企業とユダヤ金融資本が参加国を直接支配下に置くというもので、政府の役割は著しく低下します。多国籍企業などの損失を補填する役割に堕すことになります。こんな社会で生活したいと誰が思うでしょうか?
TPPに賛成する人が意外と多いのですが、中身を知っているのかと言えば、そんなことはありません。守秘義務が課せられていて、国会議員や官僚でも一部の人たちしか内容が分からないのですから。それでも漏れ出した情報を精査すれば、とんでもないシロモノであることは直ぐに判ります。
農業以外の分野の人や、いわゆる「勝ち組」と言われる人たちは、「自分たちには関係がない」「グローバル化が進んでも自分たちは安泰だ」と思っているようですが、それは甘い。ほんの一握りの人たちを除いて、皆搾取される側に回ります。TPPは、「1%の、1%による、1%のための」協定なのです。
反TPP本は数多く出版され、本書もその一つですが、類書に見られない記述が見られますので、以下その点に絞って紹介します。
上述の如く、TPPは1%の人たちのための協定ですから、日本はもちろん、他の参加国の国民も非常な不利益を被ります。米国民も例外ではありません。
米国連邦議会の下院議員134名は、TPPに反対する署名を行っています。下院の議席数は435なので、3割を超える議員が反対の姿勢を明確にしているわけです。そこまで踏み切れない議員もいるでしょうから、そういう人たちも加えたら更に多くなります。
議員たちが何故反対するかと言えば、多くの選挙民が反対しているからです。米国民の78%が「TPPに参加すべきではない」と思っています。TPPによって職を失うことは確実ですから、当然の反応です。ニュージーランドでも65%の人たちが反対しているそうです。
TPPで99%の人たちは割りを食うわけですから、国際的に連携して反対運動を盛り上げる必要があります。特に日本の損失は計り知れませんが、どういう訳か動きが鈍いので、対外的に協力関係を築くことは必要不可欠です。
政府の暴走を止めるためには、憲法違反として訴えるという手段もあります。米国では既にそうした動きが出て来ています。
米国では外交交渉権は議会にあり、大統領は議会から委任されて外交を行います。ところが大統領に委任する際の時限立法は2007年に失効しており、オバマ大統領は外交交渉権を有していません。それなのにTPPを進めているのは憲法違反だというわけです。
TPP交渉は各国の利害が衝突して揉めていますが、最後にちゃぶ台返しで米国が不参加ということも有り得るわけです。中々そうは行かないと思いますが、まさかの展開を期待したいところです。
我が日本はどうかと言えば、残念ながら外交権や条約締結権は内閣にあります。憲法73条にそう規定されています。しかし、事前か事後に国会の承認が必要とされていて、ここに突破口があります。
交渉内容は4年間秘匿されることになっていますから、「事前」はもちろん、「事後」の国会承認も無理です。4年後に承認を得てそれでよしとするかも知れませんが、法律上は難しいでしょう。この点を衝いて憲法違反で訴えるべきで、本書でもそれを奨めています。
本書の鋭いところは、TPP推進派と憲法改正派は重なっていて、自民党の憲法改正案には、TPPを合憲にするための改正条項が盛り込まれていると指摘していることです。自民党も、現行憲法下ではTPP参加は憲法違反の疑いがあると認識しているわけです。
法に反することを承知していながら強引に事を進めようとしているわけで、本当に悪い人たちです。尤も、訴訟に持ち込んだところで、裁判所は「高度な政治的判断ゆえ裁判に馴染まない」とか言って門前払いすることは目に見えていますが…。それでも問題点を広く周知せしめる効果はあり、やってみる価値は充分にあります。
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