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2013年10月10日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆中国の新幹線事故で壊れた車両を掘った穴に埋めた中国鉄道省の責任者のように「隠蔽する体質」を改善できない東京電力が「3.11」の福島第1原発大事故について、未だに「隠蔽」し続けていることがある。それは、大事故とその後の事故で放射線、放射能を浴びて死亡した作業員の実数である。これには、作業中に被曝して死亡した作業員も含まれなくてはならない。
大事故以来、福島第1原発に送り込まれた作業員は、数千人どころか、数万人規模になっているのではないか。作業員の調達源(東京都台東区・荒川区にある寄せ場である通称「山谷(旧地名)」や大阪府大阪市西成区の北部「あいりん地区」など)から福島第1原発に向かった作業員の多くが行方不明になっているという。
このなかには、放射線、放射能を浴びて、東北地方の大学病院に移送されて、そのまま死亡して、闇から闇へと葬られた作業員が少なくないという情報が密かに流布されてきた。
だが、その実数は、まったく公表されてはこなかった。明治時代の「女工哀史」に準えれば、平成時代の「作業員哀史」である。
◆だが、さすがに「放射能汚染水漏れ事件」が連続しているせいか、何もかも隠し続けていると、万一、バレた場合、「コントロールが効かなくなっている」と厳しく判定されて、安倍晋三首相が、アルゼンチンのブエノスアイレスのIOC総会でアピールした言葉が「やっぱり偽りだったのか」と非難される。そうなれば、「2020年夏東京五輪」が、吹き飛んでしまい、トルコのイスタンブールに移される事態になりかねない。
それならば、と慮ってか、東電は「9日午前10時ごろ、福島第一原発にある『淡水化装置』の近くで、作業員が漏れた汚染水を浴びた。被ばくの状況を調べている」と発表した。高濃度の放射能汚染水を浴びたのであれば、生死にかかわる事故である。
これは、福島第1原発での事故が今後も、「モグラ叩きのモグラ」のようにエンドレスに発生する危険を暗示している。結局、安倍晋三首相は、TPP交渉で「聖域である5項目586品目を死守できなかった」と言われるのに加えて、東京五輪でも「放射能汚染水は完全にコントロールされている」と大ミエを切ったのがウソとバレて、「ウソつき首相」のレッテルを貼られてしまう。歴史的な「大恥」を世界に晒す事態が発生する。
◆こうなると、もはや「原発推進」の旗を振り続けることは難しい。小泉純一郎元首相、小沢一郎代表が提唱しているように「原発ゼロ」に大きく舵を切らなくてはならなくなる。
しかし、東京電力の勝俣恒久前代表取締役会長(第10代社長)と実弟である丸紅の勝俣宣夫元社長は、「原発利権」を握り続けようと懸命だ。とくに丸紅の勝俣宣夫元社長は、「福島第1原発の廃炉利権」を獲得しており、現代のプロメティウス(不死の神)と言われる原子炉が完全死滅するまでの数十年、否、数百年もの間、「兆」単位の国家予算を「丸紅」が利益を得ることになる。廃炉には、長期にわたって莫大費用が必要となるのだ。これは、フランスの原発企業である「アレバ社」の廃炉事業が実証している。
こうした原発建設利権、廃炉利権に食い込んでいた民主党の仙谷由人元官房長官(菅直人政権)は、小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」を提唱し始めたとき、これを批判している。
産経新聞msn産経ニュースが10月4日午後5時34分、「民主・仙谷氏が『脱原発』発言の小泉元首相を批判」という見出しをつけて、次のように配信している。
「民主党の仙谷由人元官房長官は4日、TBS番組の収録で、小泉純一郎元首相の『脱原発』発言について『自民党が東京電力を中心としたお粗末な原発推進体制を作ってきたことへの反省がない限り、結論だけを言ってウケを取るのは唐突で、いかがなものか』と批判した」
仙谷由人元官房長官は、原発政策に反対していた社会党所属の政治家であった。それが、いまや「原発推進派」に変身している。しかも、放射能汚染水で被曝被害者が続出している深刻な実態を直視していない。感性が鈍いらしい。
小泉純一郎元首相は、「3.11の福島第1原発大事故とフィンランドの使用済み核燃料最終処理施設『オンカロ』視察により、原発ゼロに変った。これは感性の問題だ」ときっぱり言い切っている。「原発利権屋」ではないのだ。
【参考引用】NHKNEWSwebが10月9日午後1時13分、「福島第一原発でまた汚染水漏れ」というタイトルをつけて、以下のように報じた。
「東京電力福島第一原子力発電所の汚染水から塩分を取り除く装置の近くで、作業員が誤って配管を取り外し、高濃度の汚染水が漏れるトラブルがありました。漏れた汚染水は、装置がある設備の内側のせきいっぱいにたまっているということですが、作業員が汚染水を浴びたということで、被ばくの状況を調べています。9日午前10時ごろ、福島第一原発にある『淡水化装置』と呼ばれる汚染水の塩分を取り除く装置の近くで、作業員が配管の取り替え作業をしていたところ、誤って汚染水が通っている配管を接続部から取り外し、汚染水が漏れました。汚染水には、ベータ線という種類の放射線を出す放射性物質が1リットル当たり3700万ベクレルという高い濃度で含まれています。水漏れは配管をつなぎ直すなどしておよそ50分後に止まり、漏れた汚染水は装置がある設備の、長さ60メートル、幅12メートルの内側のせきいっぱいにたまっているということです。東京電力は、汚染水はせきの外には漏れず、環境への影響はないとしていますが、原子力規制庁によりますと、作業中に作業員が汚染水を浴びたということで、被ばくの状況を調べています。福島第一原発では今月、現場の連絡ミスから雨水の移送先を誤り、タンクから汚染水があふれ出すトラブルが起こるなど、このところ人為的なミスが相次いでいます」
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