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2013-10-09 09:41:02
オバマ大統領が欠席したこともあって、TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉にブレーキがかかりました。昨日10月8日に開かれた首脳会合は、当初アメリカがめざした「大筋合意」はならず、「年内妥結をめざす」と取りつくろう首脳声明を発表するのがやっとでした。
アメリカの強欲資本勢力が舌舐めずりして待ち望んだ「大筋合意」に対し、「お預け」を食らわせた格好です。
たしかに世界経済は、大きなまとまりとしての市場均一化が進みつつあります。市場ルールが単純化すれば、効率が上がるため、世界規模で利益を上げようとするグローバル資本にとっては是が非でも進めたいルール化です。
そのために、グローバル資本の代理人に成り下がったオバマ大統領は、交渉担当者としてフロマン氏を指名しました。フロマン氏はシティ・グループの幹部でしたが、ウォール街から大統領副補佐官として送り込まれ、今回はTPP交渉官としてUSTR(米通商代表部)代表に任命されました。もともとオバマ氏とは、ハーバード大の同窓生でもありました。
アメリカの強欲資本勢力がTPPでめざすものは、自分たちのアメリカン・ルールをグローバル・ルールとして認めさせることでした。グローバル資本が動きやすい土俵を造り、最大限の利益を上げられる世界を造ろうとするものでした。そして、主要ターゲットは、規模の大きい、おいしそうな日本市場でした。
安倍政権は、正式な交渉が始まる前から、オバマ氏にすり寄り、日本を売り渡すようなまねをしてきました。安倍首相は「アメリカのしもべといわれようが、アメリカさまにつき従う道こそが日本が生きる道であり、国益だ」と信じ込んでいる節があります。
安倍路線に巻き込まれる私たちは、それがイヤなら素直に拒絶しましょう。最も有効なのは、選挙で拒絶することです。しかし、それはおそらく3年くらい先。それに正直に申しますと、私たちは力不足。力を蓄えるためにも、時間がほしい。その意味でも、とりあえずTPP交渉に急ブレーキがかかったのは歓迎できます。この時間を活用して、TPPに反対する力を蓄え、TPPにかわるまともなルールづくりを要求していきましょう。
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