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2013年10月06日
今回の一連の福島原発事故収束の一部始終を見ていると、東京電力だけの能力では、放射能漏れを充分にコントロール出来ないのは、安倍晋三がなんと言おうと不可能なのは自明だろう。オリンピックが開催される2020年まで、東電がフクイチの放射能を抑え込む可能性はゼロに近い。それよりも、11月から始まる予定の4号機、使用済み核燃料の取り出し作業すらも、ヒヤヒヤどきどきの作業になるだろう。
安倍晋三が「フクイチの放射能の封じ込めは、コントロール下にある」と云う表現が、どれ程馬鹿げた話かは、ここで敢えて言わなくても良いだろう、あまりの嘘なのだから(笑)。その後、重装備で汚染水漏れ現場を視察した安倍は、「5号機、6号機も廃炉にせよ!」と唐突に東電広瀬社長に命じたが、少々違和感を憶えたが、以下のビデオニュース・ドットコムの内容説明を読んで、なるほどと気づいた。つまり、私企業の経営的決断を、如何に天下の馬鹿総理でも、そんな命じ方は資本主義に反するだろうと思っていたが、電力会社には、「粉飾決算」のお墨付きを与えることが決まっていたからなのだと、呆れながら納得した。
今回のフクイチ事故で、本来取るべき“東電の破綻処理”と云う本筋から、処理方法を捻じ曲げた為に、経産省が打ちだした嘘の上塗り省令と云うことだ。憲法の精神からいっても、法の正義から見ても、価値のない資産を資産計上することを国家が許すわけだから、本質論からして間違いである。省令(電気事業会計規則)の変更等は、立法府は関与は出来ないシステムになっているので、経産省官僚の思うが儘に、規則を変えることが出来るのだ。行政官僚の裁量行政の怖ろしいところである。勿論、東電の破綻処理をした場合は、株主・債権者も、その範囲において責任を取らされるわけだったが、此処では財務省のメガバンク擁護の裁量行政が幅を効かせたわけである。
小沢・鳩山民主党ラインが潰された原因も、元を辿れば、この裁量行政の好ましからざる裁量によってなされた。あの時は、法務省と検察官僚(日本の検察は行政)によって始められたのである。それに、単にリーガル・コネクション機能が働き、最高裁事務総局も検察審査会を通じて、加担したと云うことだ。結局、役人の権益や、業界団体の利権の為に、国民の意志は、笑ってしまうほど容易く葬られたわけである。安倍晋三や麻生のファシズム度に呆れている内に、霞が関官僚は、着々と利権の拡大まで狙っているのだから、どうにも始末に負えない。消費増税の不承不承の選択も、正体見たり財務利権と云うお粗末な内容かもしれない。
現時点では、いずれの日にか、粉飾を公認された廃炉費用の減価償却分は電力会社の経費となり、電力料金に反映される。つまり、電気料金に上乗せされると云うことだ。総括原価方式が前提である限り、この粉飾決算容認省令は、消費税同様に、国民負担だけは、前向きに対処すると云う、裁量行政の典型なのだろう。この調子で行くと、仮に最終処分場が決定された暁には、その自治体及び周辺地域に対する補償費から、処分場の維持管理(10万年)の費用も、総括原価に組み入れられる危険さえある。月額の電気量が一般家庭で5万、10万が当たり前になるかもしれない。これでも「原発は安い」と強弁するとしたら、キチガイだろう(笑)。
≪ 電気事業会計の改正は粉飾以外の何物でもない
ニュース・コメンタリー (2013年10月05日)
経済産業省は10月1日、電力会社が原子力発電所を廃炉にする際の会計処理を容易にし、その負担を電気料金に上乗せすることを可能にする新たな電気事業会計規則を施行した。これは事実上の粉飾決算を合法化する措置以外の何物でもない。
原発の減価償却期間は40年に規定されている。そのため稼働から40年を経過していない原発を廃炉にすると、まだ価値の残っている原発を廃棄することになり、その段階で多額の特別損失が発生する。
1日に施行された会計制度では、この損失を向こう10年間に分割して費用として計上できるように変更した。そのため、電力会社は原発を廃炉にして多額の特別損失が出ても、一気に債務超過に陥る心配がなくなる上に、費用として計上した損失分は、電気料金に上乗せする形で回収することが可能となった。
これは明らかに福島原発を抱える東京電力の救済を目的にした措置である。原発の経済問題に詳しい立命館大学の大島堅一教授は、「これは粉飾決算以外の何物でもない」と指摘する。
「本来は価値がないものを価値があるかのように処理することは粉飾以外の何物でもない。廃炉になる原因が事故であってもこの制度が適用されるので、東電の福島第一にもこれが適用されることになる。」
そもそも今回の措置は、本来は既に破綻している東京電力を、銀行融資や電力債の焦げ付きを避けたい財務省や経産省の思惑で、無理矢理存続させるスキームを作ったことに端を発する。事故の処理費用は国が設置した基金からの「融資」で外見上取り繕うことができても、会計処理まではごまかせなかった。そこで本来は粉飾になる行為を粉飾にはしないような形で会計処理のルールを変更し、何とか中央突破を図ろうとしているのだ。
いつまでこのような弥縫策を続けるのか。電気料金であろうが税金であろうが、いずれにしても最終的に国民負担となる決定を、国会の審議も経ずに経産省の省令一つで決めることが許されるのか。はたまた、粉飾を合法化するルール変更が許されるのか。電力会社を取り巻くモラル崩壊状況について、ジャーナリスト の神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
≫(ビデオニュース・ドットコム)
電気事業会計の改正は粉飾以外の何物でもない
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