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2013/10/4 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
安倍首相は国民の暮らしについて、どう考えているのだろうか。消費税が引き上げられれば、毎日の朝昼晩の食事も同じ値段で賄えなくなる。それでなくても円安で物価が上昇しているときだ。家計への負担は想像以上に大きいだろう。
それでも財政の現状と深まる高齢化を考えれば、税率の引き上げは仕方がない。いつまでも借金を増やし続けるのは不可能だ。ただ、それによって打撃を受ける国民生活のケアは欠かせない。激変緩和措置が必要なはずだが、今回は、そこがバッサリと切り捨てられている。低所得者に最大1万5000円を支給して終わりだ。まるで「現金をやるから黙っておけ」という態度である。
住宅や自動車に対する減税も導入される予定だが、これは暮らしを考えて講じられる対策ではない。販売の落ち込みを防ぐためだ。
安倍首相は会見で、「私は法人対個人という考えを取らない」と強調。企業の収益が伸びれば家計も潤うと言っていたが、やっていることを見れば、明らかに法人びいきである。今回も、個人向けの貧弱なメニューとは比べものにならない負担軽減策が盛り込まれた。
ただし、設備投資減税が効力を持たないのは、すでに当欄で指摘してきた通りだ。企業の現預金は、過去最高水準にまで積み上げられている。企業の設備投資が増えないのは、カネがないからではない。政府の方向性が定まらず、先行きに対する不安が消えないからだ。
また、数多くの企業が海外に展開していることを考えれば、投資は国内ではなく国外で行われる公算が大きい。企業が儲けたカネは海外で使われる。こうなると、いつまで経っても日本で働く社員の給与は増えないだろう。
安倍首相は、検地で増えた4万石を投資に回した長州藩の例を出して、今回の経済対策の正当性を訴えた。「研究開発を促し、設備投資を後押しして、未来の成長と雇用につなげます」と。しかし、鎖国時代とグローバル時代では、経済を取り巻く環境は全然違う。
正しい時代認識と国民生活への配慮がなければ、財政を立て直す前に暮らしが破綻してしまうのだ。
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