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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131004-00000005-sasahi-soci
週刊朝日 2013年10月11日号
橋下徹大阪市長(44)の肝いりで4月からスタートした民間人の「校長登用」が岐路に立たされている。
応募者928人の中から書類審査と2度の面接をクリアし、今年4月に大阪市立小・中学校の民間校長として赴任したのは11人だ。
橋下市長は「素晴らしい人材が揃った。教育現場も民間の力で変わっていく」と期待をこめていたが、わずか3カ月後、証券マンから住之江区の小学校長になった男性(39)が「ここではスキルを発揮できない。給与も低い」と、スピード辞職した。
9月10日には保護者らにセクハラをしたとして、別の校長の処分が発表されたが、そのレベルの低さはあきれるばかりだ。
市教委などによると更迭されたのは、港区の小学校長だった吉田敬氏(59)。5月と6月、飲食店でPTAの親睦会をした際、児童の母親の尻や腰を触ったほか、「僕と会えなかったらさみしい?」「君の気持ち聞かせてよ」などのメールを送信。
また、5月の地域行事などでは、初対面の10代後半の少女に「彼氏おるの? もうヤッたん?」と質問。別の母親にも「ダンナ愛している? もうあんまりヤッていないの?」と不適切な質問をしたとされる。
吉田氏は介護関連会社の元役員。市の採用決定後、自ら小学校の校長を希望したという。だが、赴任当初から、適性が疑問視されていた。
「入学式や朝礼では民間企業時代の自慢話ばかり。子供たちのためになる話が少なく、この人で本当に務まるのか心配していました」(元PTA役員)
「児童の母親と握手をする際、性行為を誘う合図をするという話を聞きました。セクハラで更迭と聞いて、やっぱり……という感じです」(近所の主婦)
そんな吉田氏に、市教委が出した処分は「停職」ではなく、「減給10分の1(6カ月)」。しかも、一定期間の研修を受ければ、別の学校の校長に復帰させる方針だという。
「民間の11人は、『任期3年の校長職』として採用しているため、他の職務に就けることはできません。教員免許もないので、教諭に“降格”というわけにもいかない。今後、1カ月以上の研修を受けた上で、教育委員との面接で『問題なし』と判断されれば、復職という流れになります」(市教委人事担当)
ようやく導入した制度をすぐに終わりにさせたくないためか、橋下市長も「二度とチャンスを与えないほどの失敗ではない」と吉田氏を擁護。
だが、市役所には「セクハラした校長が復帰なんておかしい」「子供や保護者の気持ちを無視している」といった苦情が数百件寄せられている。
身内の「大阪維新の会」の市議も、議会で市長に「民間なら免職となるケース。甘すぎる」と迫った。
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