http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/501.html
Tweet |
“増税ショック”で日本経済はマイナス成長!? 「1997年の悪夢」が再び…
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20131002/plt1310021810003-n1.htm
17年ぶりの消費増税ショックが日本経済を襲う。安倍晋三首相は消費税率を来年4月から8%に引き上げると正式に表明したが、消費増税は経済にとって鬼門だ。1997年に3%から5%に引き上げた際には景気は失速し、山一証券破綻など深刻な経済危機に見舞われた。政府は補正予算や減税など6兆円規模の経済対策を打ち出すが、「1997年の悪夢」を回避できるのか。
「経済再生と財政健全化は両立し得るというのが、熟慮した上での私の結論だ」
安倍首相は1日夜の記者会見で、消費税増税への決意を表明した。
消費税率を3%引き上げることで家計に年間約6兆円の負担がのしかかる。景気腰折れを回避するために策定した経済対策に関し「投資を促進し、賃金を上昇させ、雇用を拡大する。まさに未来への投資だ」と意義を強調した。
政府は、景気腰折れを防ぐため5兆円規模の13年度補正予算を編成。1兆円余りの企業減税を含め経済対策の総額は6兆円規模となるが、「効果は一時的で1年後には切れてしまう」と指摘するのは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士主任研究員。
低所得者への家計支援策として、住民税の非課税世帯(約2400万人)に1人当たり1万円の一時金を支給し、年金受給者などには5000円を上乗せする措置に約3000億円を使うが、片岡氏は「この額では少なすぎる。給付金と減税を組み合わせ、かつ対象を拡大して総額2兆〜3兆円に増やすべきだ」と提言する。
サラリーマンの給料にも影響が出てくる恐れがあるという。「アベノミクスによる景気回復の起点は国内消費。実質所得の伸びは緩やかでも、マインドの変化や(株高など)資産効果によって、賃金の上昇を上回る消費をしてきた。これが来年度で頓挫すると名目賃金の上昇にもつながらない」と片岡氏は危惧する。
増税を前向きに受け止める市場関係者もいる。「外国人投資家を中心に、日本の財政健全化が進むと好意的に捉えられた」と話すのはJPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストだ。総額6兆円規模の経済対策について「デフレには戻らないという意思表示で、経済を前向きに回転させる」と語った。
SMBC日興証券の嶋津洋樹シニアマーケットエコノミストは、円相場への影響について、日本の財政への不安が和らいで「金利が低下するため円は売られ、円安に向かうだろう」と予測する。
野村証券の尾畑秀一シニアエコノミストは予定通りの消費税増税で「安倍首相の実行力が示された」と評価する。ただ、経済対策の柱となった設備投資減税については「費用の増加につながる投資に企業が踏み切るか、楽観はできない」と述べ、企業業績の改善を後押しする規制緩和などの必要性を強調する。
最大の不安材料は、1997年4月に税率が3%から5%になった橋本龍太郎首相当時の景気失速だ。山一証券破綻などの金融不安やアジア通貨危機も重なり、翌年7月の参院選で自民党は大敗し、橋本首相は退陣した。
「当時は外需と設備投資が強く、0・1%の実質成長率だったが、98年度はアジア通貨危機や金融危機でマイナス成長になった。今回は消費と住宅がマイナスになり、設備投資や輸出の現状も厳しいので、0%台か、へたをするとマイナス成長を覚悟しておいたほうがいい」(前出の片岡氏)
これまでは景気が回復基調になっても日銀の金融引き締めで勢いが削がれた。今回は、アベノミクスの金融緩和でようやく長引くデフレから脱却する兆しも出てきたが、再び暗雲が立ちこめる。片岡氏は警鐘を鳴らす。
「(増税前の)駆け込み需要はあるが、その後は小売り中心に消費増税の悪影響を強く受ける恐れがあり、デフレ脱却の前途に赤信号が点灯した。デフレ脱却・経済成長と増税は対極にある。アクセルを踏みながらブレーキを踏むという同じことを繰り返すのか」
[ZAKZAK(夕刊フジ) 10/2]
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。