http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/455.html
Tweet |
安倍首相自らが判断しているとは思っていないから、消費税増税実施という判断がほんとうなら、“読み”を誤った私も無能だと認めるが、財務省の官僚たちも無能集団の烙印を押されてしかるべきである。
まず、「国の信認を維持し、持続可能な社会保障制度を次の世代に引き渡すため、来年4月1日に、消費税率を8%に引き上げる判断をした」という説明は、消費税増税が必ずしも税収全体の増大につながるわけではないという安倍首相自身が語ってきた“増税無効論”と食い違っている。
1.6%も給与総額が伸びるなかで実施された97年の消費税増税と違い、民間でのベースアップが見込めず、国家公務員などの給与が大きく削減され、年金が1%レベルでカットされ、生活保護支給額もカットというなかで消費税を増税しても、単年度はともかく、持続的に税収全体が増大することはない。それこそ、税収の落ち込みを防ごうと思ったら、赤字国債の発行に頼った歳出増加を続けるしかない。
「消費増税による景気の腰折れを防ぐため、景気対策に全力を挙げる方針で、5兆円規模の経済対策とあわせて発表」とのことだが、財政出動を行えば、GDPの数値的な落ち込みは最小限に抑えることができるだろう。
しかし、付加価値配分を国策で変更してしまう消費税増税がもたらす歪みと害毒はそのレベルのものではない。
詳しくは別の投稿で説明するが、「財政出動」や「減税政策」の効果は、経済的力関係から、結局のところ、消費税増税で被害を受ける主体ではなく、消費税増税で恩恵を受ける主体のところに集まることになる。
安倍首相が夕方の会見でもそのまま増税を表明するのなら、日本経済はこのままずるずるデフレが続き、しばらくして悪性インフレ状況に転換することになる。
安倍首相は、デフレ脱却の最後のチャンスを自ら逃したのである。
そして、安倍政権の寿命は一気に縮み、いいところ来年いっぱいというものになるであろう。
※ 参照投稿
「安倍首相(財務省)が消費税増税を延期するワケ(その1)」
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/757.html
====================================================================================
首相、消費税8%方針表明…閣議で正式決定へ[読売新聞]
安倍首相は1日午後、首相官邸で開いた政府・与党政策懇談会で、2014年4月から消費税率を8%に引き上げる方針を表明した。
同日夕の閣議で正式決定する。日本銀行が1日午前発表した全国企業短期経済観測調査(短観)では、「大企業・製造業」の景況感がプラス12とリーマン・ショック以降最も高い数字を記録しており、国内景気の回復基調が鮮明になったと判断した。
首相は1日の政府・与党政策懇談会で、「国の信認を維持し、持続可能な社会保障制度を次の世代に引き渡すため、来年4月1日に、消費税率を8%に引き上げる判断をした」と述べた。消費税率の引き上げは1997年4月以来2回目で、上げ幅3%は前回を上回る。政府は消費増税による景気の腰折れを防ぐため、景気対策に全力を挙げる方針で、5兆円規模の経済対策とあわせて発表する。
(2013年10月1日13時25分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131001-OYT1T00613.htm?from=top
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。