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2013/9/30 日刊ゲンダイ
◆金儲けの話ばかり演説する安倍首相の異常な賤しさ
「ジャパン・イズ・バック」「バイ・マイ・アベノミクス」と、安倍首相が海外で盛んに日本を売り込んでいる。
25日にニューヨーク証券取引所で行ったスピーチでは、「(日本は)大いなる高揚感の中にある」と日本経済の復活をアピール。「日本はもう一度儲かる国になる」と、証券会社の営業マンみたいなことを言っていた。
日本で実用化されていないリニア新幹線にも言及し、「日本の鉄道は世界最高のシステム」「ニューヨークとワシントンDCが1時間以内で結ばれる」とPR。「ボルティモアとワシントンDCをつないでしまいましょう。私から、すでにオバマ大統領にも提案しています」とまで言った。
そのほかにもリチウム電池や省エネ技術、さらには寿司や天ぷらまでアピールしていたのだが、首相のトップセールスを「よくぞ、言ってくれた」なんて思っていると、庶民はバカを見る。この国の首相は大企業の代弁者であって、庶民の味方ではないからだ。
安倍はニューヨークで「日本に帰ったら、直ちに、成長戦略の次なる矢を放ちます。投資を喚起するため、大胆な減税を断行します」と“宣言”した。
もちろん法人税減税のことで、そうやって、大企業を全面的にバックアップする一方で、庶民にはシレッと消費税増税を押し付けるわけだ。社会保障も大幅カット。負担増メニューは目白押し。こうして、庶民から巻き上げないと、“世界で稼ぐ”大企業を優遇できないからだ。しかし、彼らが儲けたところで、国内の雇用が増えるわけでもないのだから、庶民は踏んだり蹴ったりだ。
◆富を大企業に集中させるための政治をやる
ジャーナリストの斎藤貴男氏は「安倍首相のトップセールスの本質は、『グローバル企業のための政治をやる』という宣言に他ならない」と、こう言った。
「すべての富を大企業に集中させ、1%の富裕層が分かち合う。そうすれば、下々の者にも多少はおこぼれが行くだろうという選民思想です。市場原理主義も大歓迎で、日本を米国型の弱肉強食社会にする。そのために首相自ら、大企業の宣伝役になる。規制緩和を進め、TPPにも参加する。こうして米国流をマネすれば、もちろん、格差は拡大し、社会不安も増大する。しかし、それには監視強化で対応する。国民は、本当にそんな社会を望んでいるのでしょうか。自分の頭でしっかり考えず、安倍首相のトップセールスを礼賛していると、やられっ放しになってしまいますよ」
まして、安倍が熱心に売り込む「商品」の中心は、危ない原発なのである。福島原発があれだけの事故を起こしたのに、「日本の原発は世界一安全」とうそぶき、「原発の安全技術で世界に貢献していく」なんて言っている。中東、東南アジアに何度も足を運んでいるのは「放射能ビジネス」のためである。
マトモな感覚の持ち主であれば、こんな破廉恥なことはとてもできない。しかし、IOC総会でも平気でウソをつける男、安倍晋三は躊躇しない。
カネさえ儲かれば何でもアリか。それとも、何かのキックバックでもあるのか。勘ぐりたくなるほどだが、安倍は何の痛痒も感じず、喜々として売り口上を連発し、しかも、自らのトップセールスをソーシャルネットワークで自慢するのだ。
政治評論家の本澤二郎氏はニューヨークの演説を聞いて、「カネの話ばかり。あまりに浅ましい。聞いていて恥ずかしくなった」と言っていた。これがまともな識者の感覚なのである。
◆いま儲かるならいいという無責任な刹那主義
安倍の賤しさは、「バイ・マイ・アベノミクス」という言葉にも表れている。
アベノミクスなんて、バブルそのものだ。それは多くの専門家が認めている。実体は何もないのに、期待感だけで膨らんでしまった。こういうバブルは、ハジけた時が恐ろしい。
「日銀にバンバン円を刷らせ、国債を買えるだけ買わせて、その先はどうするつもりなのか。国債が暴落したら、誰が責任を取るのか。仮にも一国のトップなら、バブルの危うさを一刻も早く沈静化させるのが務めなのに、安倍首相は『儲け話をしにきた』『今がチャンス』と率先してハシャぎ、バブルを煽っているのだから話になりません」(本澤二郎氏=前出)
こんな刹那的で無責任な政治家は見たことがないが、安倍にしてみれば、いま儲かればそれでいいのだろう。ウソをついて東京五輪を引っ張ってきたのと同じ感覚だ。目先の株価が上がって、支持率も高くなればいい。汚染水処理の破綻が露呈しようが、バブルがハジけて国民生活が奈落の底に突き落とされようが、そんな先のことは知ったことじゃない。そういう発想が見え隠れする。
本来なら、野党は安倍のデタラメを徹底追及すべきなのに、肝心の国会は10月中旬までお休み。民主主義とは程遠いところで、熟議もなく、国民負担増だけが次々と決まっていくわけだ。
給料は一向に増えず、所定内給与は14カ月連続で減少したまま。アベノミクスの円安政策で物価だけが上がり、今月からは厚生年金保険料が引き上げられ、庶民の生活はカツカツだ。9月の給与明細を見てため息をついたサラリーマンは多いだろう。そして、10月1日、ついに消費税増税が正式に決まってしまうのだ。
◆ボンボン首相には庶民の苦しみが分からない
庶民生活はこれから地獄なのに、ニューヨークでアホみたいに浮かれている安倍を見ていると、本当に腹立たしくなってくる。前出の斎藤貴男氏はこう言った。
「ドラッグストアに行くと『天まで届け』とかいうまつげ用化粧品が売られていますが、ニューヨークで演説する安倍首相を見ていて、それを思い出しました。今の安倍首相は天まで舞い上がっている。はたから見れば安っぽく、みっともないこと甚だしいが、本人はご満悦です。五輪招致で、汚染水問題を『なかったことにする』という判断がIOCに認められた。IOCも1%の富裕層、貴族社会です。それで自信を深めた安倍首相は、庶民から巻き上げたカネを富裕層のために使うことをためらわなくなった。『積極的平和主義』などと言って、戦争をやる本音を隠そうともしなくなったのです」
ボンボン育ちの安倍も、おそらく庶民の生活がイメージできない。増税の苦しみも分からない。だから、庶民から召し上げたカネを大企業に還元しても平気の平左。自民党内からも「異論」が出ようが、耳を傾けようともしないのだ。
その一方で、安倍は国連総会の演説で、シリアに6000万ドルの支援を表明。慰安婦問題にはスットボケておきながら、女性の人権問題のために30億ドル以上のODA支援も決めた。
庶民からはふんだくり、外ではいい顔をしようと散財する。よくもまあ、庶民はこんなデタラメ政治を黙認しているものだ。フランスだったら、革命が起こっているんじゃないか。世が世なら、安倍は斬首台行きになってもおかしくないが、この国の庶民はあまりにも飼いならされてしまった……。
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