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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130930/plt1309301602005-n1.htm
2013.09.30
23日、(「大阪維新の会」が擁立した)堺市長選の新人候補の応援に行って、日本維新の会の橋下徹共同代表と一緒だった。多くの人が会場に来てくれて、橋下君も非常に喜んでくれた。
ところが、演説の後、2人で食事したときに、橋下君は「石原さん、戦況はかなり不利です。これ、やっぱり負けます」と言ってたな。それで「君ね、それは仕方ないだろ。昔から大義のためには負ける覚悟でやらなければならない戦もある。やらないわけにはいかなかっただろ? 君、たとえ負けても『辞める』なんて絶対に言うなよ」と言ったら、笑っていたね。
彼の直情な性格からして共同代表を「辞める」と言いかねないので、絶対辞めさせないし、辞めたら、彼の一生は終わりだよ。大阪市長だって任期が2年残っているのにここで「辞める」なんて言ったら、政治に嫌気が差して辞めたとしか取られない。だから「絶対そんなこと言っちゃいけない。君、人生を失うことになるぞ」と言ったら、「分かりました」と言っていたけどね。
■勇気と情熱に好感
7月の参院選は(慰安婦問題をめぐる)橋下発言なんかもあって、維新の会はかなり苦しいところへ追い込まれた。6月の東京都議選もはっきり言って惨敗だった。今さら発言を批判するつもりもないが、女性は決していい気はしまい。あの発言はかなり響いた。
彼は現代の政治家の中では珍しく直情径行のところがあって、それが彼の素晴らしさだよな。
僕は直情径行の政治家が好きなんだ。勇気があり、自分を捨てるところがある。ああいうパッショネート(情熱的)な政治家はいなくなったよね。演説も素晴らしくうまい。あれだけの演説をする人間っていうのは最近いないね。人間をどんどん掌握していく求心力がある。若かりしころ中曽根康弘元首相もそうだったが、中曽根さんよりもパッショネートだね。
堺市長選では、相手の現職が「『大阪都』構想で堺はなくなる」とセンチメント(感傷)に訴えているようだが、大阪が強くなってくれないと日本は困るんだ。
今は首都圏ばかりが大きくなっている。大阪市は人口で横浜市に抜かれてしまった。東京と大阪が対にならないと日本の国力にもかかわってくる。前輪駆動の車で前の片方がガタガタしたらまっすぐ走れないし、馬力も出てこないんだよ。
たしかに、大阪都構想というのはわかりにくい話であるし、表現もよくない。しかし、政令指定都市みたいなものは全部廃止して、大阪は「大大阪」として一体になってもらいたい。
それに、国を論じている政治家の中で、大きな自治体を預かって、何か新しいことをやろうとしても国の規制に邪魔をされ、嫌な思いをしてきたのは僕と橋下君しかいない。
■野党再編簡単じゃない
だから、僕と橋下君は2人で維新の会を通じて国の仕組みを変えようとしているんだ。今後の維新は維新で独自の法案を作って、そのキャンペーンをします。次の衆院選は参院選と一緒になるだろうから、それが政党としての正念場になるとみている。
安倍晋三政権とは、これまで通り是々非々でいくしかない。しかし、村議選に立候補した人も「末は大臣か総理」というんだから、維新は小さな政党であっても大きな志はありますよ。(今後政権運営に参加するかどうかは)事の成り行きでしょうね。そのきっかけが何になってくるかね。やっぱり憲法だと思いますよ。
野党再編というのは、橋下君のような経験の浅い議員たちだけでできることじゃない。平沼赳夫国会議員団代表や園田博之国会議員団幹事長代理とか経験の長い連中の仕事だね。園田君は民主党といろいろなルート持っているから、これから先、どんな話し合いになってくるか分かりません。
ただ、民主党は本当に影が薄くなってきた。労働組合に選挙を手伝ってもらっている人は、公明党(の支持団体)から票をもらった自民党と同じ麻薬に冒された手合いでね。そういう議員たちは自分の去就をはっきりできないだろう。野党再編は簡単じゃない。民主党が割れるしかない。民主党が割れたら面白くなるが。
野党再編を掲げる議員には旧たちあがれ日本系を敬遠する向きがあるが、どうして気に入らないのか。そんなに存在感があった政党ではなかったのに。
都知事のときは「首相になってほしい」というようないろいろな声がでたよ。ありがたい話だけどさ。(30日で)もう81歳ですよ。
自民党に戻るつもりも毛頭ないので、言いたいことを言うつもりでいます。小さな政党でも一応党首だからね。余命いくばくもないんで、最後のご奉公で言いたいこと言っていくよ…。それしかないな。(今堀守通、坂井広志)
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