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株式日記と経済展望
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東日本大震災のような大規模な災害の後は膨大な人材と資材が必要になることは
すぐに分かるはずです。それが今になって人材不足、資材不足が問題化している。
2013年9月27日 金曜日
◆被災3県の復興工事21%が「入札不良」、人材不足と採算性に原因 7月30日 ニュースを比較してみるブログ
http://newscomp.hatenadiary.jp/entry/2013/07/30/081330
会計検査院は29日、東秘本大震災の被災地、岩手、宮城、福島の3県で行われる予定の復旧・復興工事のうち、昨年9月までの1年間で21.1%が入札者不足で不成立になる「入札不良」だったことを明らかにしました。会計検査院は建築資材や人材の不足を主な原因に挙げています。東日本大震災から2年4ヶ月、なかなか進まない復興に地元からも「生活再建が遅れる」と不安の声が上がっているようです。
人材不足の原因に、「公共工事の現場には資格や一定の経験を持った技術者いわゆる“現場監督”を配置すること」が法律で定められていることがあげられます。NHKによりますと、
「建設業界では、公共事業費の削減に伴う人員削減にあわせ、技術者の育成も控えられたため、総務省によりますと、去年、技術者などの数は32万人と、ピーク時と比べて9万人少なくなっています。
また、現場監督になるには、資格や一定の経験が必要で、このうち「監理技術者」になるには、大卒者の場合、3年以上の実務経験を積んだうえで、資格試験に合格しなければならず、人材の育成が容易に追いつかないのが現状です。
これに加え、今年度予算案で4年ぶりに公共事業費が増額されるなど、全国的に工事が増える傾向にあるなか、技術者などの有効求人倍率は、ことしに入ってから3倍前後と高い水準で推移し、人手不足は、被災地以外にも広がっています。
建設業の問題に詳しい、芝浦工業大学の蟹澤宏剛教授は「被災3県の業者の中には、技術者を被災地以外から集めていたところも多く、人手不足が全国に広がるとさらに人材の確保が困難になる可能性がある。技術者の人材のデータバンクを作り、業者間で情報共有できる仕組みも必要だ」と指摘しています。」
(NHK)
「現場監督」には高い技能が求められるため、人材が足りないからといってすぐに育成できるものではありません。NHKの報道では現場監督の資格をとるには「大卒者の場合、3年以上の実務経験を積んだうえで、資格試験に合格」という非常に高いハードルが設定されています。もちろん、工事現場の技術的な責任者ということもあり、現場の安全を守るため高い技能が必要です。
この人材不足をおぎなうため、会計検査院は共同企業体(JV)での入札も可能とする制度を設けています。従来は地元事業者しか入札に参加できませんでしたが、JV制度では地元事業者が外部の業者と共同で入札に参加できる制度です。これにより外部業者からの人材も確保しよう、という狙いです。しかし、JV制度を利用したのは全体のうちの3割以下。
「技術者不足を補うため、被災地以外の業者が地元業者とJV(共同企業体)をつくり入札に参加する「復興JV」制度は、認知度が7割を超えたが評価する声は少なく、「効果がある」「やや効果がある」は約4割にとどまった。理由として「自社から技術者を出さざるを得ず、単独受注と変わらない」が最も多かった。」
(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版が報じているように、JV制度を利用するとはいえ、結局は自社からも人材を出さなくてはならず、人材不足解消の役には立っていないのが現状のようです。
こうした人材不足の問題に加え、工事の採算性から入札に躊躇するケースもあるようです。
「金額別に見ると、下水道や道路工事など5千万円未満の小規模な工事で約25%が不調だった一方、10億円以上の工事では不調は約1%だった。検査院の担当者は「少額な工事ほど落札しても採算が合わないと考える業者が多いのではないか」としている。」
(中国新聞)
中国新聞が報じているように、10億円以上の工事では不調が1%であったのに対して5000万円未満の工事では不調が25%。小額の工事では採算がとれずに入札に参加しない、というケースもあるようです。
「震災の復興なのだから採算がとれない仕事でもやるべき」という声が聞こえてきそうですが、事業としてやっている以上、採算がとれないのは死活問題です。もし採算のあわない工事を受注して倒産してしまったら、そもそも工事をする人がいなくなってしまいます。ですから、この事態を「企業の問題」といちがいに批判することはできません。
※採算にあわない工事をやっても問題がないような仕組みを早急に作るべきだったのだと思います。
さて、震災からすでに2年4ヶ月もたっていますが、なぜ今になって人材不足、資材不足の問題が噴出してくるのでしょうか?それにはおそらく、震災復興のための制度を作るべき、当時の与党であった民主党に問題があったからではないでしょうか。
くれば の ひとり語り“復興が進まないのは野党のせい??”
詳しいことはこちらのブログをご覧いただければ、と思いますが、そのなかからいくつか抜粋すると・・・
(1)阪神淡路大震災の時と比べて補正予算や復興関連法案の提出が遅れていた。
(2)菅首相の指示が不明確なため現場が混乱した。
本来、予算や法案を早急に成立させるべき立場の与党がなかなか復興のための提案をせず、対する自民党は震災の5日後の3月16日に復興のための提案を政府に申し入れています(“政府に対する当面の申し入れ事項”)。
「自民党さん頑張ってくださいって、民主党議員に言われましたよ。 僕らの分も政府に言ってやってください、って!」
とは、まるで漫画のような話ではないか?
(馳浩自民党議員の日記より)
とある通り、民主党は自身が本来果たすべき法案提出という仕事も自民党に頼っていたようです。
東日本大震災のような大規模な災害の後は膨大な人材と資材が必要になることはすぐに分かるはずです。それが今になって人材不足、資材不足とあってはそもそもの初動が間違っていたのではないか、と考えざるを得ません。
(私のコメント)
9月11日のの株式日記では、「今なお仮設住宅などでの生活を強いられている。用地取得の難航や人材・資材不足といった課題が顕在化する中、被災地は目に見える形での復興加速を望んでいる」と題して書きましたが、このような公共工事を進めようにも資材不足や建設会社の技術者不足で工事の入札が不調に終わるようです。
災害が起きた当時の民主党政権の復興関連法案などの成立が遅れたせいですが、それが付けとなって今になって弊害が表れている。未だに仮設住宅から公共住宅への移転が望まれますが、災害復興拠点となるような公共住宅の建設が遅れている。しかし入札を行っても応ずる業者がいないといった現象が起きている。
20年か続いて不況で建設業者の廃業が相次いで、建設技術者も大量に解雇されてしまって離散してしまった。小泉構造改革でも青木建設が倒産した時に、小泉首相は構造改革が進んでいると大喜びした。田原総一郎も「30社リスト」を掲げてテレビでゾンビ企業は潰せと大キャンペーンを張った。30社リストの多くが建設会社であり、公共建設工事の削減は善とされてきた。
その反動が現在になって表れてきており、震災前でも冬の大雪にもブルトーザーなどを持つ建設会社がなくなり除雪も出来ない問題がありましたが、日本は地震や台風などの自然災害も多く、道路や河川や鉄道などの復旧工事が多い。しかし東日本大震災のような大災害が起きても、復旧工事ができる建設業者が整理淘汰されて建設技術者も解雇されていない。
小泉首相も田原総一郎も、このような問題にはわれ関せずのようですが、多くの建設会社を潰してきた責任がある。確かに橋や道路などの公共工事は無駄の代名詞とされてきましたが、建設会社はいったん整理されてしまうと人材も集まらず、東日本大震災の復旧工事も建設業者が集まらない弊害が復旧の遅れにつながっている。
業者以外にも建設資材の高騰なども影響していますが、民主党政権ではコンクリートから人へと言った大キャンペーンが行われて、建設資材を扱う会社も多くが整理されて無くなってしまったことも影響している。コンクリートは海外から輸入するわけにもいかないから、とほうの多くあったコンクリート製造会社は整理されてしまった。
小泉首相も田原総一郎なども霞が関官僚に代弁者に過ぎず、民主党も何もできずに官僚任せで消費税増税まで決めてしまった。今になって公共工事を増やしたくても建設業者も人手不足で技術者も資材もない。日本は建設業者が多すぎるといった批判がテレビでも聞かれましたが、東北地方は復興は遅れに遅れているのは、このような「建設業者を潰せ」と言って潰してきた付けが今になって現れてきている。
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