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株式日記と経済展望
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公共性の高いインフラを構造改革によって民営化することは大事故につながる。
JR北海道事故頻発も東京電力の原発災害も民営企業だから起きたことである。
2013年9月24日 火曜日
◆二年前にJR北海道の社長が自殺 9月23日 古澤襄
http://blog.kajika.net/
平成23年(2011)に北海道旅客鉄道(JR北海道)の元代表取締役社長・中島尚俊氏が謎の自殺を遂げている。東大経済学部を出て国鉄に入ったエリート。
遺書を残して行方不明となり、石狩市内の海岸で本人の自家用車が発見された。同年9月18日早朝、釣り人が北海道小樽市・オタモイ海岸の沖合約1キロの海上で遺体を発見している。
遺書からは、自殺の動機について直接的な表現はなかったが、当時社内で発覚した三六協定違反の謝罪や、同年5月に発生した石勝線特急列車脱線火災事故に触れたうえで安全意識の向上を社員に促す、といった文面がつづられていた。
■社員のみなさんへ
○毎日、それぞれの持ち場で、安全輸送、接客、収入確保、経費節減に取り組んでいただき有難うございます。
○この度の36協定違反では、長期間にわたって協定に違反する事態が発生しており、社員の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことを、お詫びいたします。
○現在、5月27日の脱線火災事故を反省し、全社をあげて企業風土の改善などに取り組んでいる時に、真っ先に戦線を離脱することをお詫びいたします。
○当社は、年間に日本の人口とほぼ等しい、1億3000万人の方にご利用いただいています。これだけ多くのお客様の尊い命をお預かりしているという事実を認識し、「お客様の安全を最優先にする」ということを常に考える社員になっていただきたいと思います。
○長い間のご支援、ご協力ありがとうございました。
痛ましい事件だったが、いまにして思うとJR北海道の構造的な問題を苦にしたトップの責任の取り方だった気がしてならない。二年前のことである。
◆JR北海道 線路異常を放置 9月23日 古澤襄
http://blog.kajika.net/
■「人命軽視」のでたらめ保線 レール異常が見つかった路線
<JR北海道がレール異常を放置していた中には、約130キロの最高速度で走る特急列車が通過する場所もあった。脱線、転覆など重大事故につながる可能性も否定できず、「人命軽視」との厳しい批判は免れない。「乗客への裏切り行為だ」。公共交通機関としての信頼は失われた。
野島誠社長の会見が開かれた札幌市内の本社2階には約50人の報道陣が詰めかけた。野島氏はこわばった表情で謝罪。企業体質を問う質問が集中する中、反省の弁を繰り返した。
JR北海道によると、レールの点検方法には保線担当者が線路を歩きながら小型計測機器で異常の有無を測定していく方法と、「軌道検測車」と呼ばれる専用車両で調べる方法の2種類ある。列車同士が行き違う際に片方の列車が待機する「副本線」では前者が、特急列車などが高速走行する「本線」では後者の方法が採用され、異常が見つかれば15日以内に補修しなければならない。
JR北海道は取締役工務部長が出席した21日の会見で「副本線は使用頻度が少ない。(現場と本社で)データ共有の方法を変えることも含め検討する」としていた。ところが今回、本線でも異常の放置が発覚。専門家から「でたらめな保線ぶりがより鮮明になった。乗客への裏切り行為だ」とあきれる声が上がった。
上浦正樹・北海学園大教授(鉄道工学)は「旧国鉄で線路補修に関わった人間として、JR北海道が多くの異常を放置していたという今回の事例は信じられない。もはや会社の技術力の問題ではなく、安全運行に向けた意識があるかないかの問題だ」と厳しく批判。
JR北海道では今年に入り、特急のエンジンからの出火や発煙トラブルが相次いだため、最高速度を落とし、運行本数を減らす「減速減便」を打ち出したばかりだ。永瀬和彦・金沢工業大客員教授(鉄道システム工学)も「経営悪化の中で線路の状態が悪化し、ここ数年で事故が多発している印象だ。補修予算の大幅削減といった、何か他の原因が疑われる」と指摘した。(産経)>
(私のコメント)
JR北海道の保線作業のずさんさが新聞記事になっていますが、国鉄が民営化されたことでリストラが進み、ベテランの保線作業員が解雇され、非正規の下請け社員が保線作業を行っているようだ。下請けの非正規社員では補修や維持管理がずさんになり、会社からの指示の徹底がずさんになる。
線路に異常がある個所が90か所以上あるのに放置されていた。これでは脱線事故が頻発するのも当然であり、規則をいくら厳格化しても現場がそれを守らなければ意味がない。社長に責任を取らせたところで、JR北海道の会社組織が民営化でずたずただからどうにもならない。
もちろん国営のままでいいとは思わないが、民営化すればすべて上手く行くとは思えない。福島の原発災害でも東電のような民間企業ではどうしても利益優先で安全対策は後回しになってしまう。火力発電所なら事故が起きても被害は限定的だが、原子力発電所は災害が起きれば取り返しのつかないことになってしまった。
しかも政治家も官僚も電力会社も誰も責任を取らずに逃げてしまった。五重もの安全対策がなされているから大丈夫と言った事は嘘であり全停電が起きれば安全装置も働かなかった。JR北海道も事故が頻発して管理を徹底させても、現場がそれを守らない。組織が腐敗しているからだ。
JR北海道が倒産させてもいいような会社なら倒産して清算すればいいが、北海道の交通を担う会社であり、冬場の北海道は車がつかえなくなり鉄道だけが頼りになる。冬場の北海道では雪による車の遭難事故まで起きている。鉄道なら除雪車を走らせれば何とか走り唯一の交通手段になる。
しかし採算性に関しては、北海道でも車で移動する人がほとんどであり、旅客列車はガラガラで赤字経営が続くのは避けられなくなっている。北海道の路線図を見ればいわゆる盲腸路線であり行き止まり路線が多い。これでは赤字になるのは避けられないだろう。かといって廃線にしようとすると政治家や地元が反対をする。
高速道路で車があるからいいではないかという意見もありますが、老人や子供の移動手段がなくなってしまう。私も千葉に行く時は鉄道を使いますが時間が正確だし安く行ける。しかし電車はガラガラで空気を運んでいるような時もある。利用者の多くは高校生や中学生であり電車がなくなればバスしかなくなるが、バスだと時間に不正確で車と同じく雪に弱い。
二年前のJR北海道の社長の自殺は、このような会社組織の劣化に原因があるのでしょうが、赤字路線は廃止出来れば一番いいのでしょうが、公共性を考えると廃止できるところは限られる。札幌・釧路・網走・札幌の環状線だけでも残して盲腸路線は廃止しなければ赤字は増え続けるだろう。
しかしガソリン価格はこれからも高騰して行くだろうし、100キロ圏以内なら軽自動車でも移動できるが、長距離になれば鉄道で移動したほうが安いし時間も正確につける。コンパクトシティーの時も書きましたが、車なしでも生活ができるような状況は最低限確保して行く意味があり、国や北海道などの鉄道への補助はすべきだろう。そうしなければ安全性までもが犠牲になる。
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