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2013年9月24日12時12分
29日投開票の堺市長選で、情勢調査で劣勢を伝えられる日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長(44)は24日午前、大阪市役所へ登庁し、早くも“敗戦の弁”を述べた。「たいへん厳しい状況だと思います」。堺市長選の感触を問われ、こう切り出した橋下氏は、争点の設定ミスを悔やむ発言を繰り返した。
選挙は、橋下氏らが「大阪維新の会」副幹事長でもある西林克敏氏(43)を候補に立て、現職で再選を目指す竹山修身堺市長(63)を追う構図になっている。
「堺がなくなる、市民のみなさんには増税になって、堺市民の税金が奪われると、向こうは訴えていますし、その点を批判していますが、まず僕たちは『住民投票がありますから、安心してください』と言わなければならなかった」
大阪市、堺市を再編し、効率的な大都市運営を目指す「大阪都構想」は、橋下氏がかねて掲げている地方分権の象徴であり、橋下改革の肝、夢でもある。ただ、堺市民からは市が大阪市に組み込まれることで反発の声も上がっている。
「だから、今回の選挙は『みなさん、都構想の中身、設計図をのぞいて、見てみませんか』と呼びかけるべきだった。だって、住民投票を経ないと実現しないわけですから。でも、今回は、住民投票を飛び越えて、都構想の是非になってしまった。住民投票がある以上、市民の不利益にはならない。ここを争点にすべきだった」
橋下氏は「争点の設定を誤った」とし、21日からの3連休中に、西林氏らに作戦変更を指示。あくまでも都構想を強引に実現させるものではなく、住民投票を経て、現行のままがいいのか、改革を望むのか、住民が決めるものだとする主張に変えるよう求めた。だが、それも「遅きに失しました」とし、もはや巻き返しも厳しいと見ている。
「代表としての僕のミスですね」。橋下氏は険しい表情で語り、まだ5日、選挙戦は残されているが、様相はさながら“敗軍の将”だった。
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