http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/224.html
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経団連会長、米倉弘昌氏の出身企業である住友化学は、消費税を殆ど払っていない。
◆「輸出戻し税」というマジック◆
これは住友化学に限った事ではなく、トヨタや東芝等、経団連等経済団体の中核を占める輸出型大企業は、「輸出戻し税」という制度により、中小下請け企業からの仕入れに含まれる消費税について国税庁から払い戻しを受けている。(なお、中小下請けは消費税を国庫に納めなければ脱税として摘発される。)
この金額が、年間数兆円という巨額に上る。
経団連等の中核企業が消費税増税に賛成しているのは、自企業に実質的な負担が無い事に加え、消費税増税とバーターで法人税減税を見込んでいるからである。
安倍政権は今回まさに、消費税増税に伴う景気悪化とデフレ対策として法人税減税を検討し、それに対抗する麻生財務大臣兼副総理と対立する図式となっている。
この対立図式に国民の関心をシフトさせ、どっちに転んでも10月に安倍首相が白黒を付けると言われている消費税増税を大過なく実現させると言うのが、財務省主計局、即ち事実上の日本の国家中枢が考えているシナリオだ。
トータルな国益を棄損しても、増税実現で省内の「中興の祖」になりたいという東大受験の延長のような感覚の財務省主計官僚は兎も角として、安倍政権がその流れに抗しきれないなら何の為の政治なのか?
◆武井咲が庶民を囲い込む◆
今、民間需要を見渡せば、消費税増税前の住宅等の駆け込み需要は確かにあるが、その担い手は富裕層のみである。
今、中低所得者層、所謂庶民の間では何が起きているか?
TVでイオンが武井咲のコマーシャルを絨毯爆撃的に流しているが、これは給与が上がらない中での円高での輸入食料のコストアップの現状と消費税増税による景気悪化を先読みして、客の囲い込みを図っている為である。
そのイオンでは、先々週まで200円程したカット野菜が、今はコンビニに対抗して100円以下で売っている。
また、発泡酒もチーズもトマトジュースもボトルコーヒーもパックライスもシーチキンも、「トップバリュー」と称したプライベートブランドのものが、メーカー品の隣にギリギリ商標権侵害に当たらない似たような顔をして、何割か安い価格で並んでいる。
ここまで来るとエゲツナイ感もあるが、庶民としては有り難い(もっとも、ライバルを叩き潰した後で値上げの牙を剥くかも知れないが)。
岡田家は根っからの商人だ、次男を除いて。
◆「頭熱足寒」の経済対策の矛盾◆
さて話が逸れたが、筆者は何も法人税減税を否定するものではない。
特に投資減税や雇用減税なら、尚更 Welcome!だ。
しかし、将来不安に備えて庶民が守りを固めているこの時に、その足元を更に凍り付かせる消費税増税を行い、その対策として消費税は払っていない輸出大企業(法人税は払っている)に対して法人税減税をするのは、下半身を冷やして爪先は凍傷にしながら、首から上には温風を送り汗をかかす事と異なるのか?
安倍首相は、10月に経済対策の一環として現時点で1、2万円かと言われている低所得者への現金支給案をサプライズ的に5万円、10万円にして、それと引き換えに消費税増税を発表するつもりなのかも知れない。
今、安倍首相の頭の中に有るのは、それに類する事なのか。
( http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130920-00000001-fsi-bus_all )
しかし、消費税増税の対策は、消費税減税でなければならない。
冷えた下半身は、頭を温めるのではなく、下半身を冷やす事自体を止めなければ決して温まらない。
即ち、アベノミクス第3の矢、成長戦略を練り上げ国内外を説得して回り、不屈の覚悟で実行する。
消費増税はその成功の美酒の後に回し、もし成功しなければ潔く退陣し同時に政治家を廃業する。
政治とは、民の竈に煙を立てることだ。
その覚悟があれば、必ずや国民は支持をする。
安倍首相には、堂々王道の政治を歩んで頂きたい。
さも無くば、民意により、程なく早期退陣という降魔の剣が下される。
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http://blog.livedoor.jp/ksato123/
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