01. 2013年9月20日 14:03:25
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Bpress>ニュース・経営>神戸発:ラジオ政論 [神戸発:ラジオ政論] インセンティブ税制導入で納税者が納得する施策を 消費税増税だけでなく政府の減税措置にも目を向けよう 2013年09月20日(Fri) JBpress 9月15日に放送された『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)では、法人税減税や寄付金優遇税制などのインセンティブ税制について取り上げたほか、高円宮妃久子さまのIOC総会出席をめぐる問題などについて語った。増税を煽るメディア報道が消費者の財布の紐を締めさせる? 日本の借金、初めて1000兆円超える 増税をめぐる議論の一方で、6月末時点での国の借金が初めて1000兆円を超えたことが発表された〔AFPBB News〕 中山 JBpressが「子供手当を増やす企業に法人税減税はいかが?」という川嶋(諭)編集長の記事を掲載しています。 政府が賃金を5%以上引き上げた企業に対して法人税の減税措置を実施したり、9月12日には2〜3%の賃上げを行った企業への拡大方針を示すなど、10月1日の首相判断を前に消費税増税決定を先取りする動きが活発になる中、記事では「少子高齢化対策をその中に含めてはどうか」と提言。 最近になって子供手当てを大幅に増額した飲料メーカー・伊藤園の事例を挙げ、子供手当てを厚くする企業への減税措置導入を提案しています。 今、税金が上がるという報道をよく見聞きしますが、賃上げを実施した企業の法人税を減税する制度についてはほとんど報じられません。増税と減税について、その報道のバランスがあまりに偏っている。 増税だけを取り上げるメディアの報道が、余計に消費者の財布の紐を締めさせてしまう気がします。 政府が実施する企業への減税措置がもっと広く認知・活用され、日本経済が盛り上がり、やがて企業の利益も向上していく。そんな相乗効果を各企業が目指すことも重要ではないでしょうか。 かつてジョン・F・ケネディ大統領は就任演説でこう述べました。 「Ask not what your country can do for you, Ask what you can do for your country.(国が自分に何をしてくれるのかを求めるのではなく、自分が国のために何をできるのかを考えてください)」と。 先述した伊藤園も「日本経済に資する企業運営」という大義を果たすことで、売り上げや賃金の向上だけでなく、社員一人ひとりの社会貢献意識や仕事に対する満足度も高まっていくでしょう。日本中にそんな企業が今後ますます増えることが理想だと思います。 法人税の実効税率引き下げをめぐり割れる意見 法人税の実効税率の引き下げについて、麻生(太郎)副総理兼財務大臣は「税率を1%引き下げるとそれだけで4000億円の減収となるので、減収分をどのように穴埋めするのかも問題だ」と述べ、税率の引き下げに慎重な考えを示したと報じられました。 また、自民党の野田(毅)税制調査会長は、「消費税率の引き上げによって、せっかく立ち直りつつある経済が腰折れしないように事前に対策を準備しておくことは必要だ」と発言。 一方で、「法人税の実効税率の引き下げを主張する人がいることは承知しているが、年末の税制改正の議論を前倒しして行っている今回の『秋の陣』で具体的に検討するテーマにはなっていない」と述べ、新たな経済政策に盛り込むのは難しいとの認識を示したそうです。 これに対し、甘利(明)経済再生担当大臣は「財政出動や政策減税もあれば、法人税の取り扱いなどいろいろなメニューがある。財政が許容する範囲で、最適で最良の組み合わせをしていきたい」と述べ、法人税の実効税率の引き下げも検討すべきだという考えを示したと伝えられています。 税制度をめぐってはいろいろな議論がありますが、先にも述べた通りインセンティブ税制の導入などによって納税者の納得を得ることが重要です。 できれば税金は安い方がいいというのは多くの納税者の本音ですが、まずは国が分かりやすく簡素化された税制を組み立てて、納税者にきちんとその使途を示すべきです。 中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏 衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007〜2008年8月まで外務大臣政務官を務める。自民党青年局長代理・国防部会長(撮影:前田せいめい) また私は個人的に、寄付をした場合に一定の所得控除が受けられる「寄付金優遇税制」の拡充も進めるべきだと考えています。例えば、東日本大震災をはじめとする自然災害の復興支援や震災孤児などの教育費に対する寄付には、インセンティブを与える制度がもっとあってもいいのではないでしょうか。
いずれにせよ、安倍内閣の税制改革が吉と出るか凶と出るかは見守る必要がありますが、忘れてはならないのは安倍(晋三)首相が、失敗の経験から再チャレンジを掲げて2度目の首相に返り咲いたリーダーであること。 前民主党政権の3年3カ月で落ち込んだ日本経済を取り戻すために努力し、民主党政権下で決まった増税政策に取り組む姿に私は強い意志を感じます。その安倍首相が取ろうとしている増税の決断を、経済活性化につなげるためにも国の税制度を国民がしっかりと理解し、利活用することが大切だと思います。 日本の皇族が日本のために行動することに問題はあるのか 東京が2020年夏季五輪開催へ最終プレゼンテーション 2020年夏季五輪の開催地を決める第125次IOC総会でスピーチを行う高円宮妃久子さま〔AFPBB News〕 2020年の東京五輪が決まったアルゼンチン・ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会に高円宮妃久子さまが出席されたことに関連し、宮内庁の風岡(典之)長官が、総理官邸などから出席の要請があったとした上で「招致活動と見られるのではないかとの懸念も持ったが、やむを得ないと判断したもので、苦渋の決断だった」と述べたそうです。 これに対し、菅(義偉)官房長官は「皇室の政治利用にはあたらない。宮内庁は開かれた皇室を実現する観点から、皇室の活動についてしっかりと考え方を整理すべきだ」との意向を示したと報じられました。 私は今回の件が皇室の招致活動や政治利用だとは思いませんし、高円宮妃久子さまが日本のためを思い、スピーチを用意して総会に臨まれたことは結果的に良かったと見ています。 もちろん皇室の政治利用は認められませんが、そもそも日本の皇室が日本のために行動することに問題はないはずです。五輪に政治的な側面があるのも確かですが、それ以上に今回、高円宮妃久子さまが総会に出席されたことは国益として大きな意味があったのではないでしょうか。 『中山泰秀のやすトラダムス』 9月15日 24:00-25:00放送 ※Kiss FM KOBE "中山泰秀の「やすトラダムス」" は、radiko.jpでも聴取できます(関西地方のみ)。auの対応機種では、LISMO WAVEを利用すると、日本全国で聴取可能です。また、「ドコデモFM」のアプリでは、日本全国でスマートフォン(ドコモのAndroid搭載端末、auとsoftbankのiPhone)で聴取できます。
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