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「民主代表選/2010で何があったか」(EJ第3636号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/375239935.html
2013年09月20日 Electronic Journal
小沢一郎氏に対する2回目の検察審査会は実際に行われておら
ず、架空会議による「起訴相当」議決であった可能性が高まって
きています。もし、これが本当なら、最高裁は非常に危ない橋を
渡ったことになりますが、それは2010年9月の民主党の代表
選「小沢対菅」の対決に深く関係しているのです。
この民主党代表選について詳細を語ろうとしている人はほとん
どいないのですが、植草一秀氏が、ご自身のブログ「植草一秀の
『知られざる真実』」や書籍でその真実を書いておられるので、
それをベースに振り返ってみることにします。一体あの代表選で
何があったのでしょうか。
小沢一郎氏が影響力を発揮できる内閣を非常に恐れている勢力
があるのです。自民党、官僚機構、記者クラブメディア、政権と
癒着している大企業などの既得権益を持つ勢力と米国です。植草
一秀氏は、これを「米・官・業・政・電」利権複合体と名付けて
います。彼らにとって、小沢一郎のような政治家はまさに天敵の
ような存在なのです。
民由合併が行われたのが2003年9月のこと。民主党による
自由党の吸収合併にもかかわらず、2006年4月に民主党代表
になり、それからわずか3年ちょっとで民主党は自民党を倒し、
政権交代を成し遂げています。これだけ見ても小沢一郎という政
治家の実力はわかると思います。
もし、2009年3月の小沢氏の公設第一秘書の逮捕がなけれ
ば、小沢首班の内閣ができていたのです。これは、反小沢勢力に
とって最悪です。陸山会事件はそのために起きたのです。これは
反小沢勢力にとって満足すべき効果を収め、今や小沢氏は小政党
の党首にまで貶められています。彼らは政治の中心に小沢がいな
い開放感を味わっていることでしょう。
問題はどうしてそうなったかです。政治に「たられば」はあり
ませんが、政権交代したとき、民主党が一丸となって小沢氏を支
えていたら、どうなっていたでしょうか。
もしそうしていたら、民主党は現在でも政権与党の座にあった
はずです。しかし、民主党が現状のように見るも無残に崩壊した
のは、政権交代直後から、党内の反小沢グループ──菅、岡田、
仙谷などのグループ、野田、前原、玄葉など松下政経塾のグルー
プなどが徹底して小沢氏の足を引っ張ったからです。これらの勢
力の一部は、党外の反小沢グループとも連携して小沢降ろしに狂
奔したのです。
党外の反小沢グループは、鳩山首相/小沢幹事長体制にも不安
を抱いていたのです。もし、この内閣が一定の実績を上げると、
小沢政権ができる可能性も十分あったからです。そこで、さまざ
まな方法で鳩山政権を失脚に追い込み、小沢幹事長も一緒に退陣
させたのです。これには、米国のオバマ政権も確実に一枚噛んで
います。米国も小沢政権には警戒をしていたからです。
これらの反小沢グループが驚愕したのは、幹事長を降りた小沢
氏が2010年9月の代表選への出馬を突如決断したことです。
なぜなら、これなら、非常に高い確率で小沢内閣が誕生する可能
性が出てきたからです。これに検察審査会の2回目の議決がから
んでくるのです。
鳩山政権までは、民主党は「国民の生活が第一」の理念を掲げ
ていたのです。ところが、菅内閣は「強い経済、強い財政、強い
社会保障」を標榜し、その経済政策の中核として、消費増税10
%と法人税減税を推進しようとしたのです。そこには、「国民の
生活が第一」の理念などかけらも残っていなかったのです。現在
の自民党の安部政権とまったく同じです。しかも消費増税は民主
党の完全なるマニュフェスト違反なのです。
秘書が逮捕・起訴され、その裁判がはじまっていない段階であ
り、小沢氏自身も検察審査会で1回目の「起訴相当」の議決が出
て、第2回目の議決が注目されているという厳しい立場であるに
もかかわらず、代表選出馬を決意したのは「国民の生活が第一」
の理念を掲げて政権交代を成し遂げたにもかかわらず、その国民
との約束を踏みにじることになると判断したからです。
政権交代の目的は、企業重視の自民党政治から、政治を国民の
手に取り戻すことにあったはずです。菅政権はそれを180度転
換し、元の自民党政治に戻そうとしたのです。代表選における演
説で、小沢一郎氏は次のように話しているのです。
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地域の特色にあった町作りの中で、お年寄りも小さな子供たち
も近所の人も、お互いがきずなで結ばれて助け合う社会。青空
や広い海、野山に囲まれた田園と大勢の人たちが集う都市が調
和を保ち、どこでも一家だんらんの姿が見られる日本。そのよ
うな日本に作り直したいというのが、私の夢である。
──植草一秀著「日本の独立/主権者国民と『米・官・業・政
・電』利権複合体の死闘」/飛鳥新社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
菅直人首相はマニュフェスト破りの消費増税を打ち出したこと
で直前の参院選で惨敗しており、既に傷を負っていたのです。し
かし首相をそんなにころころ変えていいのかという同情論も一部
にあったことは確かです。
しかし、選挙戦がはじまってみると、圧倒的に小沢氏が有利に
推移したのです。この選挙情勢に反小沢グループは危機感を持っ
たのです。このままでは小沢総理が実現してしまうという危機感
です。単なる党内の選挙ではありますが、日本の首相を選ぶ選挙
でもあったのです。
これに対して積極的に動いたのは、記者クラブメディアです。
選挙の最中に秘書の不正疑惑や検察審査会関連の小沢氏にとって
マイナスのニュースを意図的に報道し、メディア主催の公開討論
会では、小沢嫌いのメディア幹部が「政治とカネ」の問題を持ち
出して、小沢氏を貶めたのです。しかし、小沢優勢は変わらず、
選挙戦は最終段階に入ったのです。カギを握るのは党員・サポー
ター投票だったのです。 ─── [自民党でいいのか/58]
≪画像および関連情報≫
●天木直人氏のブログ/民主党代表選の重大さに気づくべき
―――――――――――――――――――――――――――
国民は民主党代表選挙を報じるメディアの異常さに気づかな
ければならない。小沢叩きがあまりにもひどい。だからと言
って菅もダメだから手放しで菅を褒めるわけにはいかない。
だから、国民不在の政争だと今の政治を貶める。とんでもな
い国民誤導だ。情報操作だ。今度の民主党代表選挙は、ただ
の権力争いではない。権力争いと同時に、戦後65年の政治
史の中で、初めて国の方向に白黒つける一大政策選択の選挙
なのである。そして国民は今度の選挙をそのような選挙にさ
せなくてはいけない。それを小沢、菅の二人に求めなくては
いけない。その選択とは何か。日本という国を対米従属の政
・菅・財支配の国から、米国から自立した国民支配の国にさ
せられるかどうかという選択である。この国は戦後65年間
対米従属で保身を図ってきた日本国民と、その埒外に置かれ
てきた一般国民に分断され続けてきた。この国の格差社会の
本質はそこにある。今度の小沢・菅の対決はそれを変えるか
変えないかの選択である。これほど明確な政策選択は無いの
に、なぜメディアはその事を言わないのか。ここまで小沢叩
きに傾斜し、あるいは小沢・菅の戦いは国民不在の権力争い
に過ぎない、と貶めるのか。それはメディアが支配者側につ
いてきたからだ。
http://www.amakiblog.com/archives/2010/08/28/
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