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2013/09/15 06:29
いまだにマスメディアは「おもてなし」などという言葉を取り上げてはしゃいでいるが、2020東京五輪招致決定から一週間たって無理に無理を重ねたのではないかとの反省が出始めた。その第一が福一原発放射能汚染水漏出事故を打ち消すために安倍首相が招致決定会議で発した「完全にブルックされ完全にコントロールされている」と主張だ。
福一原発は野田首相当時に彼が「収束宣言」をしているものの、実態は収束どころか溶解した核燃料の所在場所すら特定できず、現在も膨大な量の核物質が空気中に拡散されている。同時に核燃料に触れた放射能汚染水が毎日数百トン単位で排出されていてその処理すらままならないのが実態だ。
つい先日、オリンピック招致決定会議で発言した首相発言を問題視するマスメディアとの記者会見で、東電事故対策責任者は「首相の発言は現状を正しく表していない」と発言したが、その半日後には「首相発言と東電は同じ認識だ」と発言を訂正した。なんともクズのような連中だ。
東電に福一原発事故に対する当事者能力はない、として放射能汚染水漏出対策は政府が直性実施することになっている。しかし当事者能力がないのは漏水対策だけではなく、現場で対策に当たっている作業員の報告を取りまとめ、記者会見で説明するだけの「事務処理」とその「報告表現能力」にすら当事者能力がないと露呈された。
最初から原発事故処理は政府が責任を持ってオールジャパンで当たるべきだった。それを東電存続の小細工を弄する連中により放射能拡散対策よりも東電による事故処理を優先してしまった。何と愚かな連中だろうか。国民と世界環境への放射能拡散防止よりも自分たちの利権構造の温存を優先したのだ。それを国民の代表たる政府がコントロールできなかったのがなんとも嘆かわしい。
その延長線上に安倍氏の「完全コントロール」発言がある。安倍氏は稀代のペテン師として日本国内のみならず、世界にその名を残すだろう。
原子炉内部へ地下水の流入防止の地中壁は今から造るという。工法は「凍土方式」という摩訶不思議な工法で、成功したとしても完成は2年後だという。摩訶不思議な工法だとと批判したのは、川の例を考えて言ったのだ。
寒冷地域で川が結氷しても、それは冷気に触れている表面だけで、川の水は流れを止めていない。福一原発立地地域には地下水といえども一日1000トンも流れているという。それを「凍土方式」で液体窒素かなんかで地面ごと冷やして凍結させるというのだが、流れる地下水を本当に凍結させて抑え込むことが可能なのだろうか。冷却材による熱伝導率が様々な環境をしている地下で均一と考えるのも無理があるだろう。
それより最も簡単で一般的な防水工法として用いられている、鉄板の矢板を打ち込む方が確実に防水できるのではないだろうか。他にも有効な工法があるかも知れない、そうした工法に関して政府は日本の英知を集めたのだろうか。消費増税に関しては猿芝居のような「叡智合戦」を演じて見せたが。
そして政府とマスメディアと幇間評論家が「オリンピック経済効果」なる摩訶不思議な手品のように話を大真面目に宣伝していることだ。経済効果というものは出金と入金の比較でしかない。それが経済的効果といえば高揚する気持ちまで含めることになる。あたかも遠足前日の幼稚園児がはしゃいでなかなか寝付けないのと同じような現象も「経済的効果」としてカウントするのだ。
だから実体経済とはほとんど関係ないし、東京の一極を除けばほとんど無関係だ。むしろ建設原材料の高騰や手間賃の高騰などの地方への波及として、経済効果はマイナスですらある。
オリンピックの経済効果は3兆円だという。それだけのカネがオリンピックで消費される、というのだが本当だろうか。そしてそれらは国民経済に実質いかほど還流するのだろうか。オリンピック放映権などというものまで評論家は経済効果にカウントしていたが、国民生活とどのような関係があるというのだろうか。もっと冷静にして実質的な効果を国民は知りたがっている。ふくらまし粉を仕込んで破裂寸前まで膨らました「じゃげな」話はたくさんだ。
ともあれ、招致会議で安倍首相は福一原発放射能漏れ事故で「完全にブロックされ完全にコントロールされている」と無理矢理捏造発言をした。その前では日々膨大な放射線量を浴びながら被爆に怯えつつ作業をしている人たちの労苦は消え去っている。だからいかにして作業員の被爆軽減のための「放射線遮蔽壁」を福一原発構内に造ろうという話は出てこない。無理が通れば道理が引っ込むという、「完全にブロック」されている汚染水をブロックするために地下水遮蔽壁を造るのだ。そして「完全にコントロール」されている放射能汚染水が地上にも地下にも溢れ返って、そこらじゅうを汚染している現状に頭を抱えている東電責任者の「発言」のコントロールから政府は始めなければならないのが実態なのだが。
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