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2013年9月14日
政治を転覆された代償は極めて重い。
日本の政治制度では国政選挙の3連勝すると政治権力を完全に掌握できる。
自民党が政治権力を奪還できたのは、2010年参院選、2012年衆院選、2013年参院選に3連勝したからだ。
その前の2回の国政選挙は民主党が連勝した。
この民主党は小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏が率いた民主党である。
この国政選挙2連勝で小沢−鳩山民主党は、政権を奪取した。
日本には二つの政治勢力がある。
ひとつは、既得権益の勢力。米・官・業のトライアングルの利権を守ろうとする勢力である。
もうひとつは、主権者国民の勢力である。既得権益のための政治を打破し、主権者国民のための政治を実現しようとする勢力である。
小沢−鳩山民主党は後者に属する政治勢力である。
日本の歴史上、初めて主権者勢力が政治権力を掌握したのが2009年の政権奪取だった。
この主権者勢力が、もう一度国政選挙で勝利を重ねていれば、主権者勢力が盤石の政治基盤を形成できた。
ところが、主権者勢力にとって、政権基盤を盤石にするための最後の戦いで勝利を得ることができなかった。
民主党内で既得権益勢力に寝返った菅直人氏がクーデターを起こし、政治権力を不正に、そして不当に強奪してしまったからだ。
そして、この背徳の菅直人政権が突然消費税率10%への引き上げを打ち出して2010年参院選に臨み、大惨敗したのである。
この菅直人政権を野田佳彦政権が継いだ。既得権益側に寝返ったクーデター政権が二代続いたのである。
野田佳彦氏の使命は民主党政権を破壊することであったのだと思われる。
「シロアリ退治なき消費税増税」を強硬に推進したうえで衆議院を解散して、民主党を壊滅的な敗北に追い込んだ。
自爆解散だった。
この流れが持続して、自民党に国政選挙3連勝を献上し、いまの政治状況を創設してしまったのである。
主権者政権は破壊され、完全なる既得権益政権が組成された。
最大の問題は、この体制が3年間持続する可能性が高いことである。
主権者国民の前には、日本の命運を分かつ最重要問題が差し迫っている。
原発・憲法・TPP
そして、
消費税・沖縄
の各問題である。
本来は、国政選挙の際に、この五つの問題が徹底的に論議され、主権者国民が熟慮して判断を示さなければならなかった。
ところが、マスメディアはこの五つの最重要争点を隠し、「ねじれ」、「景気」、「アベノミクス」などの、些末の事項が選挙争点であるとの情報操作を行ったのである。
その結果として、主権者国民は五つの最重要問題について深掘りして考察することもなく、安倍自民党による政治権力完全掌握を許してしまったのである。
この選挙結果を受けて、国民論議のないままに、安倍政権が五つの最重要問題を独断専行で決定してゆく可能性が高い。
まさに、「暗黒の3年」がいま始まっている。
自公の与党勢力は衆院でも参院でも圧倒的多数議席を確保したが、見落とせないのは、国政選挙で自公を支持した主権者が、全体の4分の1しかいないという事実だ。
投票率が5割。選挙に行った者のうち、半分が自公に投票した。全有権者から見れば、その4分の1の人しか自公に投票していないのに、その自公が国会の絶対多数議席を占有してしまったのだ。
この与党勢力が、これからの3年間、独断専行で政治運営してゆく。
主権者から見れば、悪夢の3年が到来することになる。
それでも、国政選挙を経て国会の絶対多数議席を占有したのであるから、これを全否定することはできない。
4分の1の民意にしか支えられていない政権与党であると言っても、議会多数を占有した以上、国権の最高機関である国会の意思決定は、重大な意味を持ってしまうから、これを全面否定することもできないのである。
主権者の4分の1が結束して選挙に臨み、全員が確実に投票所に足を運んだなら、自公勢力に拮抗する国会議席を獲得できたはずだ。
ところが、主権者の半分は選挙に行くことすらせず、しかも、五つの問題に共通の判断を持つ政治勢力が多党分立して選挙に臨んでしまった。
これでは、主権者国民のための政権を再樹立して、主権者国民のための政治を実現することなど不可能になる。
暗澹たる気持ちに陥りやすい3年間を迎えるが、この状況を生み出した原因の一端が、主権者国民の側の行動にあったとの反省が必要である。
この反省なくして、新たな戦略構築は不可能になる。
結果を省みて、正すべき点を正さない限り、リベンジは不可能になる。
「やられたらやり返す!倍返しだ!」
の意気は必要だが、その前に、選挙の総括と自己批判が必要である。
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