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2013-09-13
安倍内閣の政策はトリッキーなものばかりで、実体経済は殆ど改善していません。アベノミクスにしても、過小評価されていた株価が元に戻っただけなのですが、日銀の「異次元緩和」という目眩ましで、恰も政府や日銀の手柄のように報道されています。
表向きの評価と違って株価は乱高下しており、素人には難しい相場になっています。コンピューターによる高速取引が行われていますので、所詮個人投資家には勝ち目がないのですが、マスコミは盛んに扇動してカモを誘き寄せようとしています。
このところ株価は低迷気味でしたが、東京五輪が決定した頃から株価が上昇し始めました。五輪特需を見込んだ相場展開と考えられていますが、実際には中国の景気回復やシリア情勢の沈静化によるもので、東京五輪はさほど影響していないようです。
しかし、日本人は五輪好きですので異様な興奮状態で、関係各方面もこれに引きずられたのか悪乗りしたのか、経済波及効果を過大に見積もっています。中には150兆円の効果があるとしているものもあり、呆れ返る外ありません。
7年後に本当に開催されるのかどうか怪しい面もありますし、実際の経済波及効果はその100分の1ぐらいではないでしょうか? 長野五輪でもかなりの借財が残りましたから、東京都と国の財政も悪化していることでしょう。
安倍は非常に悪運が強く、東京五輪決定で国民を舞い上がらせることに成功しました。まさに「パンとサーカス」「3S政策」の典型で、その反動が恐ろしい。
懸案の消費増税は予定通り行われる見込みで、景気は確実に悪化します。そうなると選挙で勝てず、長期政権を築くことはできません。2020年までに少なくとも国政選挙は3回あり、これらに勝つ必要があります。
景気の腰折れを防ぐため、政府は消費税2%分に相当する5兆円規模の経済対策を行うそうです。そうすると、税率を3%上げても、残り1%分(約2.7兆円)しか社会保障費に充てられないことになります。この1%ですら、本当に社会保障費に充てられるかどうか、怪しいと言わざるを得ません。
消費増税については、前総理の野田も安倍も、「増収分は全額、社会保障費に充てる」と明言しており、国民は「それなら仕方がない」として受け入れました。それなのに五輪などを口実として5兆円も公共事業に回すのは詐欺同然で、安倍政権は国会を解散して国民に信を問う必要があります。
消費税を増税しても、その恩恵をうけるのはゼネコンだけということになり、これでは格差が一層広がってしまいます。財政も悪化し、税率は止めどなく上げられることでしょう。最終的に消費税率は30%になると筆者は見ています。
その暁にはこの国はどうなっているのか、真に恐ろしいものがあります。東京五輪誘致成功により、この国が正気に復する最後の機会を失ったようで、暗澹たる思いを禁じ得ません。
消費税 来春8% かすむ社会保障目的
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013091390070910.html
安倍晋三首相は十二日、二○一四年四月から予定通り消費税率を5%から8%に引き上げる方針を決めた。増税に伴う景気の落ち込みを避けるため、消費税2%分に相当する五兆円規模の経済対策を併せて実施する。増収分は社会保障費に充てるという増税の目的が事実上、変質する。経済対策も公共事業が中心になるとみられ、国民から幅広く集める消費税の還元先が特定業者に偏る「還元格差」が生じることも考えられる。
消費税増税法は、少子高齢化に伴って予算額が膨張し続ける年金や医療、介護などの社会保障制度を維持・安定させる目的で制定された。成立当時の野田佳彦首相、現在の安倍晋三首相も「増収分は全額、社会保障費に充てる」と明言してきた。
来年四月の消費税率の引き上げでも、政府は八兆円程度の税収増を全額、社会保障に充てると説明するが、経済対策が実施されれば、増税で生じた財源のゆとりで賄うことになる。
本来なら、そのゆとりは財政赤字を減らしたり、社会保障に使うべきで、社会保障制度を維持・安定させるという増税の目的とは矛盾する。
しかも、経済対策は四月の増税に伴う景気の落ち込みを避けるため「即効性が必要で、従来型の公共事業中心にならざるを得ない」(官邸筋)といわれる。消費税は国民が一律に負担するのに、それに伴う「痛み」を軽減する経済対策が公共事業中心になれば、建設業界ばかりが大きな恩恵を受ける。
消費税増税法は増税分を全額、社会保障の財源にすると定めているのに、なぜ、こんなことができるのか。
同じ増税法に抜け道が隠されている。
付則に「成長戦略や防災および減災に資する分野に資金を配分する」と明記され、公共事業などへの「流用」の根拠となる。増税法が成立した際、自民、公明、民主三党以外の中小野党が「消費税増税は公共事業の打ち出の小づちになる」と批判したが、これが現実となりつつある。 (「東京新聞」2013年9月13日)
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