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★「天木直人氏の視点ー(2013/09/12)★ :本音言いまっせー!
安倍首相は10月1日に消費税増税を予定どおり来年4月から8%に
するかどうかの決定を発表するという。
これについては景気への悪影響を考えて、ここにきて引き延ばし説や
1%段階引き上げ説などが様々なことが言われるようになったが、
どうやら予定通り3%引き上げを安倍首相は決断することになる。
私がそう思ったのはきのう9月11日の朝日新聞が社説で「法律通り
実施すべきだ」という見出しで、「ぶれずに予定通りの実施を決断
すべきだ」と書いた事を見つけたからだ。
私が驚いたのはこれ以上ない表現で「政府がやるべきことははっきり
している」と安倍首相の背中を押しているところだ。
もし安倍首相が消費税増税の引き伸ばしを考えているのなら、
このような社説は書けない。
これは安倍首相の消費税増税決断を知っていて書いたのだ。
そんな安倍首相に対する応援のメッセージ社説なのである。
そして私が驚いたのはきょう9月12日の読売新聞が一面トップで
「消費税来年4月8%」という大きな活字の見出しで、安倍首相が
消費税増税の意向を固めたと大スクープを書いたからである。
これは一見大スクープのように見えるが朝日の社説を読んで慌てて
書いたのだ。
つまり朝日の社説を見て、朝日はそのうち大きく報じる。
その前に先にスクープ報道しておこうというわけだ。
周知のとおり読売新聞はナベツネの意向で、このところ盛んに消費税
増税の延期を訴えて来た。
これは国民のためではなく安倍政権のためを思って書いているのだ。
消費税増税で景気の足を引張れば政権に悪影響が出る、と言っている
のだ。
ところが安倍政権は五輪誘致の成功で腹を固めた。
それでは仕方がない。そう思っていた矢先に朝日の社説で先に
書かれた。
消費税増税決断おめでとう、と。
安倍政権を応援する読売としては、出し抜かれる事は許せない、
というわけだ。
そこで読売は他社に先駆けて安倍首相の決断を一番良く知っている
のは読売だといわんばかりに明示的に書いた。
安倍首相は腹を固めたと。
しかもこの記事のミソは3%の増税分のうち2%に相当する5兆円
規模の経済対策を合わせて実施し、事実上1%の引き上げで景気の
腰折れを防ぐ考えである、という解説が入っているところだ。
安倍首相に近い読売を見せつけている。
この朝日と読売の競争には実はもう一つの裏話が、ウソか本当か
知らないが、最近暴露されている。
すなわち発売中の週刊東洋経済9月14日号でインサイドライン
編集長の歳川隆雄氏が書いている。
安倍首相は参院選直後の7月末に、少数のメディア関係者を前にして
完全オフレコの形で少数のメディア関係者と夕食をした際に、
「きょうは読売がいないので正直に言いますが、消費税の先送りは
100%ありません、いいですか、これは本当に完オフですよ」と
話していたことを明らかにした。
つまり安倍首相は読売が老婆心で消費税先送りを進言していることを
知っている。
それでもオレの腹は固まっている。
読売新聞には悪いから面と向かって言わないが皆さんには完オフレコ
で教えておきます、ということだ。
歳川氏はご丁寧に五輪決定を見て最終的にそれを固めることまで
書いている。
そして歳川氏はこの原稿を書いている時はまだ五輪決定前だが、
五輪成功は7割の確実でほぼ間違いない、とまで書いている。
これまで私は歳川氏の書くことを注意して読んできた。
そして一つの確信がある。
彼は政府に極めて近い人たちから特別の情報を貰い、政府の許可を
得て書いている、いわば政府の観測記事の片棒を担いでいる
ジャーナリストだ。
その歳川氏が東京五輪が終った直後に発売される週刊誌で書くという
事は、安倍首相は10月1日を前にして、そして東京五輪が決まって、
もう何を書いてもいいと言うことだ。
安倍首相の自信の現れである。
かくしてこれからしばらくは消費税増税がメディアの中心となる。
次から次へとニュースの話題は欠かない。
そしてそれはメディアの競争を煽って上手く書かせる安倍政権の巧み
なメディア戦術でもあるのである。
権力に近寄りすぎてジャーナリズム精神を失ったメディアがその戦術
に取り込まれているのである。
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