http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/615.html
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来年4月の消費税増税は十中八九見送りになると考えているが、それは、景気動向を踏まえてのものだとは考えていない。
消費税の根底的な問題は、景気腰折れや低中所得家庭の貧困化にあるわけではない。それら自体が、より根底的な問題から引き起こされる事象である。しかしながら、それらは、財政支出や社会保障政策で緩和することができる。
財政政策や社会保障政策で対応できない問題こそが消費税制度の宿痾である。
主要メディアや“経済学有識者”は景気動向が消費税増税実施の大きな判断基準と考えているようだが、円安効果で数値が水膨れし公共投資によって引き上げられているGDPの短期的変動にそれほどの意味がないことは為政者(官僚たち)ならわかっている。
延期と判断した理由の詳細は別途投稿するが、日本の為政者構図を「グローバル(主義:企業)派」(無節操なグローバリズム)と「国民経済派」(節度が残るグローバリズム)という基準で比較すると、「国民経済派」のほうがまだ優勢だということの反映が“消費税増税延期”だと思っている。
昨年の消費税増税キャンペーンも、多数派である「国民経済派」が仕掛けたものだから、彼らが判断の拠り所としている経済指標が変化したことが、来年4月の消費税増税延期につながったわけである。
それにしても、将来のために消費税増税もやむを得ないという“うすらバカ良識派”を含めた消費税増税派は、経済状況を表面的なGDP数値で判断しすぎである。
「これほどいい景気状況で消費税増税ができないのなら永遠に増税はできない」と言っている人までいるが、年率3%を超えるGDP成長は、円安効果で数値が水膨れし公共投資によって引き上げられているものであり、その成果(付加価値)の大半は、大手輸出企業すなわちグローバル企業の手だけに入っている。
今年の企業経常利益の増加率は、全企業で1〜3月期8.1%・4〜6月期で31.2%という急速な伸びを示しているが、その実態は次のデータを見れば一目瞭然である。
資本金規模 1〜3月期 4〜6月期
全企業 8.1% 31.2%
10億円以上 16.2% 55.3%
1〜10億円 12.7% 5.2%
1千万〜1億 −6.1% −12.4%
企業数で99%を占める資本金1億円未満の企業は、長期デフレ不況のなか円安傾向の打撃を受け、対前年比で経常利益を大きく減少させている。雇用数ベースでも75%は資本金1億円未満の企業に支えられている。
円安と公共投資で潤っている企業がベースアップや利益増加に見合う賞与額アップを実施すればまだしも、景気良化の果実を独り占めにしているとも言える大企業は、それをほとんど内部に貯め込んである。
一方、日本経済を地力で支えている中小企業は、円安による原材料やエネルギー料金の高騰で傷みつけられている。中小企業に支えられているグローバル企業が、円安に伴うコストアップを受け止めていないからこそ、上述のような経常利益増加率のアンバランスが生じているのである。コストさえ転嫁できないのだから、消費税増税に伴う税負担増加が転嫁できないのは火を見るよりも明らかであろう。
私は景気を判断の拠り所にはしないが、消費税増税の是非を景気動向で決めるべきと考えている人たちが、現状の景気動向をもって消費税増税にゴーと言うのなら、“有識者”の冠を脱いだ方がいいだろう。
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消費者態度指数 3か月連続下落
9月9日 16時47分
消費者心理の動きを示す先月の「消費者態度指数」は、収入の増加が実感できないなか、生活に身近な商品の値上がりが続いていることから3か月連続で下落しました。
内閣府は消費者心理の動きをつかむため、全国の8400世帯を対象にアンケート調査を行い、その結果を毎月、「消費者態度指数」として公表しています。
それによりますと、先月の指数は1人暮らしを除いた世帯で43.0ポイントで、前の月を0.6ポイント下回って3か月連続で下落しました。
これについて内閣府は一部でボーナスは上昇したものの多くの世帯で収入の増加が実感できないなか、食料品やガソリンなど生活に身近な品が値上がりし、この先も値上がりが続くと見込まれていることが背景にあるものと分析しています。
このため内閣府は消費者心理の現状の判断を2か月連続で下方修正し「改善に足踏みが見られる」としました。
消費者心理の動向について内閣府は「指数の下落は続いているが、下落の幅は縮まっており指数の水準は過去の平均より高いところにある」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014400491000.html
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街角景気 5か月連続で悪化
9月9日 17時37分
働く人たちに景気の実感を聞く先月の「景気ウォッチャー調査」は、記録的な猛暑や相次ぐ豪雨でコンビニエンスストアやゴルフ場などの客が減ったことなどから、景気の現状を示す指数が5か月連続で悪化しました。
この調査は、内閣府が全国の企業や小売店などの現場で働いている2000人余りを対象に3か月前と比べた景気の実感を調べたものです。
それによりますと、先月の景気の現状を示す指数は51.2で、前の月を1.1ポイント下回り、5か月連続で悪化しました。
これは各地で猛暑日が続き、コンビニエンスストアの来客数が大きく落ち込んだという意見や、日本海側を中心に豪雨が相次いだことから、ゴルフ場や遊園地の客が減るなどサービス業で客足が減少したという声が多かったことが主な要因です。
また、景気の先行きを示す指数も前の月を2.4ポイント下回って51.2と2か月ぶりに低下しました。
これについて、内閣府は「指数の悪化が続いているが、消費増税を見越した駆け込み需要への期待に加え、2020年のオリンピックの東京開催決定による経済効果も見込まれるなど景気回復への期待感は依然として高い」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014402121000.html
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自民税調 法律どおり消費増税大勢
9月9日 18時42分
自民党の税制調査会は、消費税率の引き上げについて、党の所属議員から意見を聴く会合を開き、法律どおり、来年4月から8%に引き上げるべきだという意見が大勢を占めました。
政府は、消費税率の引き上げについて、安倍総理大臣の判断の参考にするため、先に「集中点検会合」を開き、有識者から意見を聴きましたが、自民党内からは「党内の意見も聴いてほしい」という声が出ていました。
これを受けて、自民党の税制調査会は、9日、党の所属議員から意見を聴く会合を開き、およそ60人が出席しました。
会合では、「消費税率を引き上げて財政再建の道筋をつけることが国民の安心や日本の信用につながる」、「東京でのオリンピックの開催も決まり、税率引き上げによる景気の腰折れの懸念は払拭(ふっしょく)された」などとして、法律どおり来年4月から8%に引き上げるべきだという意見が大勢を占め、反対意見は出されませんでした。
また、出席者からは、税率を引き上げる場合の経済対策を来年度予算案に盛り込むよう求める意見や、地方経済の活性化などを求める意見も出されました。
会合のあと、野田税制調査会長は記者団に対し、「経済指標もよい方向へステップを踏んでおり、あとは安倍総理大臣が判断することになるが、懸念を払拭するようさまざまな経済対策を検討しており、予定どおり引き上げる方向になると思う」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014405311000.html
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「法律どおりに消費増税」広がる
9月10日 4時21分
ことし4月から6月までのGDP・国内総生産の改定値が上方修正されたことを受けて、政府・与党内では、消費税率を法律どおりに引き上げるべきだという意見が広がっており、今後、景気の腰折れを防ぐための経済対策の内容などを巡り、議論が活発になることが予想されます。
9日発表されたことし4月から6月までのGDPの改定値は、年率に換算した伸び率でプラス3.8%となり、先月の速報段階のプラス2.6%から上方修正されました。
これは、法律に従って来年4月に消費税率を8%に引き上げるかどうかの判断材料として注目されていた経済指標で、政府内では、「税率の引き上げに向けた好材料が追加された」という指摘や、「引き上げない理由を探すほうが難しい」などという意見が出ています。
また、9日開かれた自民党の税制調査会の会合でも、消費税率を来年4月から8%に引き上げるべきだという意見が大勢を占めました。
一方で、経済政策を巡って安倍総理大臣に助言している、浜田宏一内閣官房参与は、景気の回復が確実になるまで、実施の延期や引き上げ幅を緩和することが望ましいという考えを改めて示したものの政府・与党内では、消費税率を法律どおりに引き上げるべきだという意見が広がっています。
こうしたなか、甘利経済再生担当大臣は、9日の講演で、安倍総理大臣は、消費税率を引き上げるかどうか来月1日に判断すると明言し、引き上げる場合には、景気の腰折れを防ぐための経済対策も同時に発表する考えを示しました。
これを受けて、政府・与党内では、最終的には安倍総理大臣の判断だとしながらも今後、来年4月からの引き上げを念頭に、これに伴って実施する経済対策や税制改革の内容などを巡り議論が活発になることが予想されます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130910/k10014416161000.html
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浜田氏 増税は成長継続待って
9月9日 21時13分
内閣官房参与を務めるエール大学の浜田宏一名誉教授は、神戸市で講演し、消費税率の引き上げについて、9日発表されたGDP=国内総生産の改定値を例に、「年率にして4%近い成長が、あと2期くらい続くまで待ってもいいと思う」と述べ、実施の延期や引き上げ幅の緩和が望ましいという考えを改めて示しました。
この中で、浜田氏は、ことし4月から6月までのGDPの改定値が、年率に換算した伸び率で、プラス3.8%に上方修正されたことについて、「十分に強いとは言えないが、設備投資もかなり回復してきたようで、全般的にはよくなりつつある。アベノミクスは、非常にうまく働きつつある」と述べました。
そのうえで、浜田氏は、消費税率を予定通り来年4月から引き上げるかどうかについて、「今回のような年率で4%近い成長が、あと2期ぐらい続けば、供給が需要を上回るデフレギャップが解消する。私はそれまでは待っていてもいいだろうと思う」と述べたうえで、「日本経済は、デフレと円高で、これまで停滞してきたのだから、やっと直ったからと言ってすぐに消費税を引き上げるのではなく、少しゆっくり上げていっていいのではないか」と述べ、実施時期の1年先延ばしや、毎年1%ずつの引き上げが望ましいという考えを改めて示しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014407881000.html
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