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2013-09-10 06:54:35
安倍首相は、オリンピック・パラリンピック招致のための質疑で、福島原発事故の影響を問われたのに対し、「状況は完全にコントロールされている。新聞のヘッドライン(見出し)より、事実を見て下さい」と、答えました。つまり、新聞の見出しは”ウソ”をついているので、それに左右されるのではなく、(正しい)事実に基づいて判断していただきたい、と答えたわけです。それなら、事実を見せて下さらなければなりません。
果たして安部首相の発言は、本当に事実に基づいているものなのかどうか。国内外から大きな疑問が出され、波紋を呼んでいます。
朝日新聞の本日9月10日の朝刊によると、「ドイツのシュピーゲル誌(電子版)は,『福島の原子炉の問題が失格判定の基準になり得るとみられていただけに、東京に決まったのは驚きだ』と報じた。中国の国営中央テレビは、「日本は『状況はコントロールされている』と強調したが、人々の懸念は完全には打ち消せていない」と伝えた、そうです(大阪版、3面)。
さらに、福島の漁業、今野智光さんは「ふざけんじゃない。原発をコントロールできないから、汚染水にこんなに苦しんでいるんじゃないか」と。
意外なのは、新聞界からの直接の反論がほとんどないことです。安倍首相の「新聞の見出しではなく、事実をみてほしい」という発言に、直接には何の反応もありませんでした。ということは、新聞の見出しは、安倍首相のいう通り誇大妄想的でいわばウソに近い数字だと認めたことになります。
問題は、安倍首相のいう通り、東電の港湾内の0.3平方キロメートル内に放射能汚染水が完全にブロックされているかどうかです。そして、「健康問題は、今までも現在も将来も全く問題はない」のかです。海水汚染では、シルトフェンスなるものを垂らしているからといって、海水の湾内外の出入りが完全に仕切られているわけではありません。
東電は現在の汚染水は、貯蔵タンクからの漏出水が地下水まで達した結果としていますが、実際はメルトスル―した溶融核燃料に由来すものからなのかもしれないのです。放射能のレベルが高すぎて調べる方法もないために、そこには触れない広報にてっしています。
東電がウソをついてきた例を上げれば、切りがありません。事実を隠していた例を上げれば、これも切りがありません。それなのに、どうすれば「事実を見る」事ができるのでしょう。安部首相の手元にも、ウソの情報、真実が隠されたまま報告が上がっているかもしれません。
そうなると、今後考えられるのは、首相が世界についたウソを押し通すために、さらにウソ情報が垂れ流しにされることです。あるいは、さらに真実の情報隠しが進むことです。
政府に都合の悪い情報を管理するために「秘密保全法」も成立させようとしています。すでに、先取りして、「なんでもかんでも秘密、秘密、ヒミツのアッコちゃ〜ん」が現実になってきています。
安部首相、私たちに事実を知らせてください。
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