http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/573.html
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告発側の理由付けにも少し問題があると思っているが、検察(行政の一機構)の態度は、「法の下の平等」という理念・原則から遠く離れた、国策を揺るがしかねない事故については司法に深く立ち入らせない(係争を続けさせない)ようにするという権力者根性丸出しのものだ。
転載する記事に拠れば、「検察当局は、東日本大震災と同規模の地震や津波は、発生前に専門家の間で予測されていたとは言えず、東京電力の津波対策の不備について、刑事責任を立証するのは困難だと結論づけた。また、事故の対応についても刑事責任は問えないと判断した」という。
“東日本大震災と同規模の地震や津波は、発生前に専門家の間で予測されていたとは言えない”という判断も誤りだが、百万歩譲っても、予測していない事象が起きたからと言って、間接的に多数の死者を出し、十数万人に過酷な避難生活を強い、数千万人に健康や将来の不安を生じさせ、広大な地域に存在する財産を傷つけ価値を激しく劣化させた事故を引き起こした言い訳には使えない。
何よりデタラメなのは、福島第一の過酷事故の原因さえ明確になっていない状況で、“東京電力の津波対策の不備について、刑事責任を立証するのは困難”といった「津波原因説」を既定事実であるかのように持ち出して結論を説明したことである。
福島第一の過酷事故は、地震さえトリガーでしかなく、設備の杜撰な点検維持、事故対応能力が激しく欠如した運転員や管理者、政府の原子力行政にかかわる人たちの無能力によって起きた可能性が大なのである。
(1号機はともかく、3号機・2号機・4号機の事故は、東電関係者とともに政府の原子力行政にかかわる人たちの無能力が問われなければならないと考えている)
さらに、菅政権及び主要メディアは、福島で進行している対応不能の過酷事故を押し隠すことで住民避難を遅らせ(NHKが福島第一の事故をテレビで全国向けに報じたのはメルトダウン後の午後9時20分過ぎが初めて)、それが、双葉厚生病院入院患者の避難不能状況→医療対応不能での死亡にもつながった責任を担っている。また、SPEEDにも拠らずとも分かるレベルの放射性物質の拡散方向を知らせず、住民に大量の被曝をさせた菅政権の犯罪行為を見逃すことはできない。
最高裁判所は、先ごろ、非嫡出子の相続における差別を違憲とする判決を出したが、その理由として、「婚姻などに関する社会的価値観の変化」を持ち出したが、法律婚ではない形態の家族関係が増加していることは確かだとしても、“結婚しているものが外で愛人をつくり子どももつくる”という行為を容認する風潮が広まっているとは断じて言えない。
非嫡出子も同等の権利で民法規定は違憲という結論はともかく、その理由としてデタラメな説明を行って違憲判決を出す“神経”を疑う。また、グレイゾーン金利問題では、判決以前に遡及するかたちにして、有力サラ金をメガバンクの子会社にしてしまう“国策”に肩入れしたが、今回は、訴訟案件及びそれ以降の相続について効力を持つとクギを刺した。
行政も司法も、むろん、汚染水問題よりもオリンピック誘致を優先させた最高権力機関である立法も、本人たちは利口者のつもりなのだろうが、権力者根性丸出しの腐った存在でしかない。
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東電幹部や菅元首相ら全員不起訴 原発事故巡り検察当局
朝日新聞デジタル 9月9日(月)13時48分配信
東京電力福島第一原発の事故をめぐり、検察当局は9日、業務上過失致死傷などの疑いで告訴・告発された東電幹部や政府関係者ら約40人全員を、不起訴処分とした。
福島県内の住民や市民団体などが、入院患者が事故直後の避難途中に死亡し、住民が被曝(ひばく)して傷害を負ったなどとして、東電の勝俣恒久前会長や菅直人元首相らを、東京、福島両地検などに告訴・告発していた。
検察当局は、東日本大震災と同規模の地震や津波は、発生前に専門家の間で予測されていたとは言えず、東京電力の津波対策の不備について、刑事責任を立証するのは困難だと結論づけた。また、事故の対応についても刑事責任は問えないと判断した。
告訴・告発をした被災者らは不起訴の判断を不服として、市民で構成する検察審査会に審査を申し立てる方針。検察の捜査は十分で不起訴処分は正しいのか、今後は市民が判断する。
朝日新聞社
最終更新:9月9日(月)13時57分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130909-00000018-asahi-soci
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