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2013年9月 6日
消費税増税が既成事実化されているが、これまでの増税方針決定のプロセスは著しく適正さを欠くものである。
私は消費税増税を実施するべきでないと考える。
理由は五つある。
第一は、「消費税増税の前にやるべきことがある」ということ。
第二は、増税の理由とされている持続可能な社会保障制度確立の道筋がまったく示されていないこと。
第三は、日本財政が危機的状況にあるとの財務省の説明が虚偽であること。
第四は、財政構造改革の手順が間違っており、消費税増税を先行することが適正でないこと。
第五は、消費税制度に根源的かつ致命的欠陥が存在すること。
これらの問題に対する明確な回答が示されぬまま、消費税増税を実施することは適正でない。
安倍政権がいま消費税増税問題を検討している事実は、消費税増税問題が決着していないことを端的に示すものである。
主権者はこの問題の決着を厳しく監視しなければならない。
最終的には国権の最高機関である国会が判断を示すことになると思われるが、安倍政権の対応を見ると、日本の議会制民主主義の根幹をはき違えていると言わざるを得ない。
元参議院議員の平野貞夫氏が「メルマガ・日本一新」第177号で、この点を鋭く糾弾しているので、以下に該当部分を一部抜粋して転載させていただく。
http://nipponissin1.blog136.fc2.com/
「8月26日(月)から6日間、安倍首相の声がけで「今後の経済財政動向などについての集中点検会合」が開かれた。わかりやすく言えば、消費税増税について、政府御用達の有識者60人からのヒアリングである。
この会合について安倍首相は、「増税するかどうかは、最終的に私が適切に判断したい」と訪問先のクエートで、記者団に語っている。
となると「ちょっと待てよ!」といいたい。そこで、消費税増税の根拠である第180会国会で成立した法律を読み直してみた。
問題は附則第18条が意味不明なことだ。景気弾力条項だが、第3項で「施行停止を含め所要の措置を講ずる」となっている。施行を停止する場合の手続など規定がない。施行停止の場合には改めて法律が必要と思うが、法律どおり増税する場合の手続が明確でない。
何を言いたいかというと、安倍首相が消費税を増税するか、施行停止するかの決定権を持っているかのように報道され、国民もそう思い込み、安倍首相本人も「最終的に私が適切に判断したい」と言明している。法律はどこにもそんな権限を首相に与えていない。
仮に、施行停止せずに法律通り施行するにしても、安倍首相の判断というより、内閣として閣議で協議して確認することが、憲法の趣旨である。」
ブログ・メルマガ『神州の泉』を主宰されている高橋博彦氏もブログ記事
「消費税率引き上げ問題、「60人の有識者会合」という出来レース」
で次のように記述されている。一部を抜粋して転載させていただく。
「産経新聞によれば、来年4月に予定される消費税率引き上げ(8%にする)をめぐる集中点検会合は7度に及んで終わった。
この6日間、合計60人の“各界有識者”が意見を述べたと言われる。
その結果、予定通りの実施に賛成したのは44人(73・3%)、税率上げ幅の見直しや延期・凍結など反対を表明したのは14人(23・3%)、賛成も反対もしなかったのは2人(3・3%)だったという。
賛成派に共通する賛成理由は、増税を見送った場合に財政再建が遅れ、長期金利が上昇することへの警戒などだ。
全国地方銀行協会の谷正明会長は「見送れば(財政の)信認が落ち国債暴落、金利上昇の恐れがある」と主張。
経団連の米倉弘昌会長も「(実施が)覆ると経済が打撃を受ける」と訴えた。
産経新聞の報道を要約すれば、有識者会合の参加者60人のうち、7割を超える43人が来春の増税に賛成し、反対や慎重な意見は14人だったという。残りの3人は賛否を明らかにしなかった。
消費税増税に限定して言うが、国民の8割が反対しているのに、有識者会合ではその7割が賛成している。
しかも、引き上げに関しては最終的に安倍晋三首相が決断を下すと言っている。
ええっ?、国民の大部分が反対するTPP参加に無理やり舵を切った安倍首相が、最終的に消費税率引き上げの判断をするなら、首相は“インチキ有識者会合”の7割賛成を踏襲するに決まっているではないか。」
8月26日に日経新聞が報じた世論調査結果では、
消費税率は予定通り引き上げるべきだ 17%
引き上げるべきだが、時期や引き上げ幅は柔軟に考えるべきだ
55%
引き上げるべきでない 24%
だった。
つまり、調査結果では、79%が政府提案通りに消費税増税を実施することに反対の意思を表明したのである。
政府が行なったヒアリングでは、まったく逆の結果が示されている。
このカラクリは明白である。
財務省が事前の調査結果を踏まえて、政府に都合がよいように「やらせ」のヒアリングを実施しただけのことなのだ。
問題は、平野貞夫氏が指摘するように、国会が国会としてまったく機能していないことだ。
財務省が情報操作のために選出した「御用聞き」が日本の政策を決める正当性はどこにも存在しない。
消費税増税に反対する政党は、政府の傍若無人の振る舞いに激烈な抗議をしなければならない。
市井の者から意見を聴取するなら、それを主導すべきは国会であって、増税推進の財務省ではないはずだ。
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