http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/460.html
Tweet |
シリア情勢の舞台裏では、リーク合戦と政治駆け引きが交錯している。
今回は、情報局(BND)部員の優れた報告書により
シリアへの軍事介入を、いち早く辞退したドイツの外交インテリジェンス戦術を伝えたい。
シリア情勢に関して、西側の情報機関(米CIAやアサド)の報告書は、
「ダマスカスの反乱軍による陥落を心配したバッシャール・アル・アサドは、パニックに陥り、
何百もの人々に対して化学兵器を使用し虐殺した」
さらに「シリア軍とヒスボラ軍は、アメリカやイスラエルのへ攻撃準備を進めており、
国内の反乱軍に対しても、殺戮と粛清を準備している」と結論づけていた。
上記報告書や、政策専門家たちからの嘆願書(→大統領殿)を受けた、バラク・オバマは、
8月31日、「アメリカ合衆国は、国際的な平和維持と民主主義の開放のためにシリアへの攻撃を行う」と戦線布告宣言を行った。
アメリカ合衆国の戦線布告宣言が、
歪曲されたプロパガンダであることを見抜いたドイツ情報局(BND)は、
独自のインテリジェンス組織網でまとめた報告書を、メルケル首相に上げました。
そして、他国よりいち早くドイツは、
シリアへの軍事介入反対の立場と、戦争の愚かさを明確にしました。
BNDの報告書には、
「アメリカとイスラエルは、サリン使用実行犯をヒズボラ軍と断定し、
今回を機に、ヒズボラ軍とアルカイダ抹殺を企ている。
さらに、地中海にのミサイル巡洋艦の攻撃配備をしているが、
ロシアプーチン大統領は、妨害しているようだ」と報告していた。
さらに、アメリカ・フランス両国は、国連決議されていないシリアへの覇権行為に対して
自国内で承認するにも多くの時間がかかるだろう」
としています。
実際、9月3日、ロシア・プーチンは、
「アメリカの発表には矛盾点が多数あり、
アサド政権が、化学兵器を使用した根拠を示すこと。それが解明されない限り、ロシアは、シリアには攻撃しない。」
さらに「地中海のミサイル巡洋艦配備を即刻止めるよう」と米国に警告した。
一方、ヒズボラの幹部は、レバノンのイラン大使に
「シリアへの西側の攻撃は、領土問題の戦いである。
アサド政府は、断じて受け入れることができないための抗戦である。」
さらに、
シリア政府軍の軍事戦力パワーダウンために、アタックをしてきている」のだと伝えています。
最後に、ドイツ情報部員は、
「今回の西側の化学兵器使用のプロパガンダは裏目に出るだろう」と指摘し、
「世界中から大使を呼び出すことにより、開戦突入を遅らせることが重要である」と結論づけています。
事実、情報部員の指摘通りに、アメリカの孤立化が顕著となっています。
ドイツは我が国と同様、
最近まで、駐留アメリカ軍の基地が存在し、
軍事兵器もアメリカの許可がないと保持できない日本と同じ境遇だ。
しかし、国連決議などでは、戦争の愚かさを明確にしている。
それに比べて、歴史を歪曲化し、周辺国との摩擦を煽り、
アメリカに盲従する安倍政権とは雲泥の差である。
オリンピック開催ではなく、国際社会で問題とされている
福島原発の放射能汚染を最優先で食い止めるのが
首相としての役目なのではないか。
国益と自国の将来ビジョンも示せない首相には、呆れるばかりだ。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。