10. 2013年9月01日 12:32:31
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五輪招致「なんとしても開催つかみとってくる覚悟」 猪瀬知事会見詳報 産経新聞 9月1日(日)11時57分配信 東京都の猪瀬直樹知事は30日の定例会見で、8日後に迫った2020年夏季五輪開催都市決定に向け「なんとしても開催をつかみとってくる覚悟でいる」と改めて決意を語った。東京電力福島第1原発の汚染水漏れが招致に与える影響を問われると、「東京の放射線量はニューヨーク、ロンドン、パリと変わらない。それをデータで公開するのは大事」として、都ホームページにこれまでより詳細な英文の解説を掲載し、説明を続けていくと強調した。また、今夏ブルガリアで開かれた聴覚障害者の国際的な総合スポーツ大会「デフリンピック」のメダリスト8人に都民スポーツ大賞を贈呈することを明らかにした。詳報は以下の通り。 【冒頭発言】 「去る7月26日から8月4日の10日間、ブルガリア・ソフィア市で開かれた第22回夏季デフリンピックでメダルを獲得した東京ゆかりの選手8人に対し、その功績をたたえ都民スポーツ大賞を贈呈するのでお知らせします。デフリンピックは五輪やパラリンピック同様に4年に1回世界的規模で行われる聴覚障害者のための総合スポーツ大会です。五輪の前年に知的障害者のためのスペシャル五輪がある。五輪と同時にパラリンピックがある。ですから、スペシャル五輪あって、翌年に五輪、パラリンピックがあって、その翌年にデフリンピックがあるということで、この間開かれたばかりなんですね。東京とはこれまで五輪やパラリンピックのメダリストで東京ゆかりの54人に都民スポーツ大賞を贈呈してきました。これらと同等の大会としてデフリンピックのメダリストも今回初めて表彰することにしました」 「今回表彰するのは、マラソンの山中孝一郎選手、マウンテンバイクの早瀬久美選手、水泳の茨隆太郎選手、卓球の佐藤理穂選手、川崎瑞恵選手、バレーボールの菅谷美穂選手、長澤みゆき選手、三浦早苗選手の8人です。選手たちは聴覚障害という自らの障害と向き合い、日頃の鍛錬の結果として見事にメダルを獲得されました。選手たちの強い意志が大きな功績に結実したもので、心からお祝いいたします。9月7日、駒沢オリンピック総合運動場で開催するスポーツ博覧会東京において表彰を行う。会場内にはデフリンピック普及のブースを開設し、魅力を発信することができます。デフをできるだけ広く知らしめたい。多くのみなさんに会場に足を運んでいただき、デフリンピアンの栄誉を祝福し魅力を感じてほしいと思っています」 「次に、2020年夏季五輪東京招致を願う応援ビデオが完成しましたのでお知らせします。AKB48を育てたことで有名な秋元康さんと以前対談して、こういうのをやろうと着想を得て、急いで間に合わせました。世界中の人に愛されている『上を向いて歩こう』のメロディーにのせて、いろんな人たちが五輪招致を願って楽しく踊っている映像です。僕も安倍(晋三)総理も(フェンシングの)太田雄貴選手、滝川クリステルさんも出てきます」 〈3分50秒にわたり会見場で映像を上演。子供や高校生、女性のダンスグループ、すし店の板前さんなどが次々と登場し、踊っている映像〉 「メロディーは口笛です。日本人だけでなく世界中の人にも東京招致を応援してほしいという思いから、日本語の歌詞を歌うのではなくて、メロディーを口笛で吹いている。そこが大事で、ユーチューブで世界中に広がるといいなと思ってつくりました。ビデオの中の人々の明るい笑顔が、スポーツの力や、子供たちの明るい未来、そして東日本大震災からの復興の願いを表現しております。素人のど自慢風のほのぼのとした感じがあっていいと思いますね。変に力んでなくて、ごく普通の日常の中に、われわれが東京五輪の夢を感じるという。ユーチューブ東京都チャンネルに掲載しますので、ご覧いただいて招致を応援してほしいと思います。都の発信する短文投稿サイト、ツイッターやフェイスブック(FB)にURLを載せますので、展開して世界中に広がるといいなと思います」 「さて、いよいよ、2020年夏季五輪開催都市決定まで、残り少なくなりましたが、明日、アルゼンチン・ブエノスアイレスに出発します。余すところ8日。マラソンでいえば、まさにこれからスタジアムに入り、最終のトラック勝負に挑むということになります。8月23日の出陣式には、政界、財界、スポーツ界など各界の代表者にお集まりいただき、安部総理に駆けつけていただき、その場で『IOC総会に行きますよ』と『G20終わってから行きますよ』と言われました。その前日の木曜日に文科省の調査ではオリンピックの日本開催などを好ましいと考える人が92%。国内世論も大変に盛り上がっています。今日から決定のその日その時まで、一瞬たりとも気を抜くことなく、積極的かつ謙虚に取り組み、一致団結して最高のチームワークでIOC総会のプレゼンテーションに臨みたいと考えています。総会ではこれまで積み重ねてきた招致活動の集大成として、東京の都市力、大会実現能力の高さをアピールするとともに、開催への熱い情熱、パッションをIOC委員の心に届くように訴えたいと思っています。チーム日本の総力をあげて、国民都民の皆様の招致への熱い思いを届け、なんとしても2020年の開催をつかみとってくる覚悟でいます。 【質疑応答】 −−今一度、みんなの一つになっている気持ちを表していただけるか 「多分、われわれ日本人は、誇りというものを取り戻すというか、一人一人が輝く東京であり、国でありたいと思っていると思う。その気持ちが五輪パラリンピック招致ででき上がってきたなと思う。この何年も忘れられていた気持ちじゃないでしょうか。すばらしいことだと思いますし、そういう気持ちをぼくらが背負ってブエノスアイレスに行く、そういう状態をとても僕は身に余る光栄と思いながら戦いたい。それを背負って戦えるということがとてもすばらしいと思っていく」 −−招致で中国の動向を気にする人もいるが、中国へのアプローチについての作戦は 「ロビー活動については一切言えません」 −−秘策は 「そういうのは言えないんだよ」 −−現地で中国関係者への働きかけは 「だから言えない。それはだけど、僕はいい関係だと思っている」 −−知事は環境政策などでも積極的に中国側に働きかけをしているが、中国はどういう存在か 「だからいい関係」 −−余すところ8日。この最終盤でムービーを出す意味は 「僕はもっと早く出すべきだったと思っていた。だから間に合わせたんです」 −−世界の方がムービーをみて何を感じてほしいと思っているのか 「出すタイミングとしてはいいと思っている。もっと早くてもいいんだが。あと1週間ぐらいでしょ。そういうときにユーチューブで広がると、日本人の持っているホスピタリティとかおもてなしの心とか、ある種の柔らかさ、そういうのがよく表現されている。日常生活をごく普通に表現しながら希望を持ちたいという庶民の姿がここににじんでいる。それを世界の人にみていただく。平和な国だなと思っていただくことができる」 −−招致では、東京電力の汚染水漏れが非常に懸念あるところ。招致へのマイナス影響があるのかうかがいたいのと、政府が来週にも対策を本格的に発表するというが、IOCに安心安全をアピールするために現地でどういう説明するか 「先週の金曜日にも出陣式の前の記者会見でお伝えしたが、東京の放射線量はニューヨーク、ロンドン、パリとまったく変わらない。それを数値で、データで公開していることが非常に重要。食料品も出荷する時点で(放射線量を)測り、入荷の時にもチェックしている。そういうことで食品は安全である。水道水も毎日データを公表し、全く安全である。さらに重要なことですが、そういうことを外国の方によく分かってもらわないといけないので、今度HPの最初のページを開くと、すぐに英文で説明するページにいけるようにした。英語で説明しておかないといけないからね。あとは政府が対策を真剣に考えるということで、本腰を入れてくれればいいと思います。福島の問題は東電だけでは資金力に限界があるということで政府が予備費などを含めて早急に手を打つべきだと動いてくれている。そういう決断をしてやってくれていることが大事です」 −−知事からも政府に対し、9月7日までに対策を取るように働きかけを行ったか 「すぐやると言っているわけでしょ。できるだけすぐに対策を打つと。東電任せではダメですよということですよね。繰り返すが、風評っていうのが一番問題があるわけですから。僕は福島県のお酒が好きなんだけれども、売れていない。僕はなるべく飲むようにしているんだが、数値的に全く問題ないエリアがあるにもかかわらず、噂によって売れなくなるとしたら、あるいは観光客が減るとしたら問題で、そこは大丈夫じゃないかとメディアもアピールしてほしい。それと同時に、今回英語で全部分かるようにした。これは大事なことです。水道など一部英語で発表していたが、もう少し詳細に外国の方が見ても分かるようなホームページにした」 −−ムービーについて、これまでは相当お金をかけたりデジタル技術を使っていたが、今回は全くそういうところがみえないのは逆転の発想なのか 「お金ほとんどかかってませんから」 −−今回の映像はどれくらいかけているのか 「詳細はわかんない。ほとんどお金をかけないでやる、という方針でやった。これはアイデア。秋元(康)さんと僕で話し合って。由紀さおりさんの『夜明けのスキャット』は言葉がないから広がったんだよね。言葉の壁を超えていけるようなそういう発想があり、それで映像があると、ユーチューブで世界的に広がる。そういうことを前に秋元さんと話していて、時間が迫っていたことで急いでもらって。ぎりぎり。このタイミングが一番いいと思っている」 −−踊りもたどたどしい 「それがいいんだよ。素の日本人がここに表れている。みんな人のいい人が多い、その感じがよく出ている」 −−ムービーは世界の人向けなのか 「世界中に広がればいいな、と。日本を含めて」 −−発信方法は 「ユーチューブに流せば、おのずから拡散していく」 −−テーマは平和で安全、安心ということか 「あなたがごらんになった通りでいい。いい人がいていい国だなと思ってもらえればそれでいい」 −−「上を向いて歩こう」の選曲の理由は 「テンポもゆるいし、安心感がある。映像とその安心感と口笛がミックスしていると思いませんか」 −−招致の理念的なテーマは序盤で安全、安心で確実とおっしゃっていた。途中から平和というキーワードが入ってきたが、最終的には安全、安心、平和でアピールするのか 「安全、安心、平和であるのは一体であるというのが日本であるということ」 −−そうすると、福島の汚染水の問題はネックになるから、そこの説明は重点をさいていくのか 「まずは政府がきちっと方針を出して具体的にやれば。風評が多いから、風評でない部分について、きちっとこういう対策をしますという方向性を出せばいい」 −−それを出せば、イスタンブールに対抗しうる理念になりうるとお考えか 「他都市と対抗するというつもりはない。東京の魅力を発信する。安心と安全と安定と平和が一体となった世界がわれわれが作りあげてきたものであり、その中にわれわれがいて、スポーツを楽しむような子供たちが夢を持つ、そういう世界をこのビデオの延長できちんとつくれれば世界中から人が集まってきて、日本人のおもてなしの心にふれて観光客も増えて日本の良さも世界に伝わる。こうやって心穏やかに過ごしているという都市や国があるということを分かっていただくということが重要なんじゃないか。それがメッセージだと思う」 −−ムービーは事前に外国人の方の反応などリサーチしたのか 「してない。自信持っていますから」 −−ムービーの中で知事が踊る話はなかったのか 「まったくなくはないが。ギリギリだった。とにかくよく間に合ったと思ってください」 −−9月1日が防災の日。知事はツイッターを危機管理のSNSと位置づけて始めたが、これまでの運用の評価と展望は 「昨年12月18日に知事に就任したその日にツイッターを各局全部に指示しました。30ぐらいのアカウントだったものが、1、2カ月後に150ぐらいのアカウントに増えました。各局関連のそれぞれの施設、あらゆるところから発信する。ツイッターの中身も頻度もだんだん良くなってきていると思います。試行期間がある程度あってだいぶ慣れてきたんじゃないでしょうか。受け取る側も、都発信の情報にだいぶ慣れて、ある程度習慣になってきている。それまでは、東京都の広報は、新聞にはさんだものしかなかった。新聞を取っていない人にも情報が届くようにしたいということ。9月1日は防災の日だが、これからさらにツイッターだけでなくFBも増えているので、いろんな形でSNSを活用し、どういう風に使いこなすかが重要なんです。震災とSNSのあり方は、またいずれ発表します。もう少し進んだ形を考えている。皆さんの新聞やテレビでも、URLをはっていただくと見られるということで、よろしくお願いします」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130901-00000519-san-pol
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