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http://japanese.ruvr.ru/2013_08_30/120463610/
30.08.2013, 12:34
近くペテルブルグで開催されるG20サミットの枠内では安部晋三首相とウラジーミル・プーチン大統領との日ロ首脳会談が予定されている。長年にわたってロシアとの関係に真摯に取り組まれている新党大地・鈴木宗男代表に、VOR「ロシアの声」安本浩祥アナウンサーがお話を伺った。
日ロの協力の展望について、先生のお考えをまずはお聞かせください。
―世界一のエネルギー資源大国ロシアと世界一の応用技術日本が、しっかりとジョイントし、協力関係を持っていくことによって、世界に貢献するものだと考えています。ここ6年間、日本では1年ごとに総理大臣が変わりました。今度の安部政権は長期政権になりますし、長期政権にさせなくてはなりません。そのうえで、安倍首相とプーチン大統領とのいわいる個人的な信頼関係、さらには国対国との大きな、世界の歴史を作るという視点に立った人間関係を結んでもらうことによって、世界に大きな貢献ができると期待しています。
つまり安倍首相には大きな期待がかかっているということですね。
―少なくとも橋本龍太郎政権、小渕恵三政権、森喜朗政権での日ロ関係はとても良好でした。日ロ関係が強い時は、中国も韓国も日本にクレームをつけることはありませんでした。ところが小泉純一郎政権が誕生し、米国一辺倒の外交になってしまい、日ロ関係が頓挫してしまいました。日ロ関係が弱くなったのを見て、中国、韓国は強く出てきます。中国も韓国もロシアのエネルギーは無視できません。ウラジオストクからのパイプライン等、これからロシアに世話になることもたくさんあるわけですから。
ですから米国だけに頼るという日本のエネルギー政策では、日本に明日はないと考えています。やはり、「近くて近い」ロシアです。一番の隣国ですから。日本には「遠くの親戚より近くの他人」という言葉があります。この先人の英知を学ばなくてはなりません。
それが先生のおっしゃっている地政学という点になるわけですね。
―地政学的に見て、日本とロシアのウェイトは高いのです。米国の一人勝ち、では世界のバランスは良いものではありません。同時に「世界の警察・米国」という冠はなくなってきているわけです。いまシェールガスで米国が強気に出ていますが、地球環境問題など、どこかで挫折するものだと思います。ロシアのガス、石油というのは、いまサハリンでもシベリアでもやってはいますが、最後はカスピ海まで控えているわけです。ここを無視することはできません。
ロシアとしても、中国、韓国に対する考え方があるわけです。それは文化的にも歴史的にも、中国に対する警戒、韓国に対する警戒があるわけです。一方、日本とは特別な意識はありません。この点を生かさないといけないと思っています。
G20を間近に控えていますが、もう少し世界情勢に視点を広げるとどうなるでしょうか。
―いま世界の経済と言うのはブロック化ですね。TPPがいい例だと思います。米国を中心にした経済圏ですね。あるいはEUでの同盟、さらにロシアはロシアで関税同盟を進めています。その中にあって日本はもっとアジアに目を向けるべきです。なにもアジアの盟主になる必要はありません。少なくとも日本の経済力と言うのは全体のパイでは中国に抜かれていますが、中身からいえば日本の方がまだ優位性を保っています。それは日本の応用技術が世界でも冠たるものであるということです。これをもってロシアと向き合っていく。
G20でも首脳会談が行われることは非常に良かったと思っていますが、日本の方からカードを切らないといけません。それは経済協力と言う思い切ったカードを切らなくてはならないのです。
プーチン大統領は極東の開発というものを考えています。ここには日本が出て行くしかありません。帝政ロシア時代のストルイピンと言う総理大臣が今から100年前、ロシアの力は極東にあり、と演説されたのをプーチン大統領は大事にされていますね。生誕150年で銅像まで作られたわけです。ストルイピンをひとつのモデルとしながらプーチン大統領が政策展開をしようとしているなかで、まさに日本にとってはチャンスなのです。ここで思い切って日本が出て行くのが必要なのです。
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