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悲惨と格差の現実を隠しバラ色を語る政府、大新聞のイカサマ この国を覆う限りない退廃とニヒル (日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/203.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 29 日 00:08:01: igsppGRN/E9PQ
 

http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-9677.html
2013/8/28 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ 


「日本を取り戻す」と叫んだ安倍自民が参院選に圧勝し、衆参のねじれが解消。「さあ、これから改革が始まる」と大メディアが謳っているが、さて、庶民はそれに期待しているのだろうか。
もし期待しているとすれば、この国は滑稽で、あまりに喜劇的だ。なぜなら、安倍首相がやろうとしている「改革」とは、庶民をますます貧乏にし、一握りの支配層が富を独占するための改革だからだ。

ジャーナリストの斎藤貴男氏が言う。

「安倍首相が推し進めているアベノミクスの思想的背景は新自由主義です。弱肉強食の競争社会で、日本も1%の富裕層と99%の貧者という米国型の超格差社会になる。庶民は貧民に転落するのです。くしくも、安倍首相は、成長戦略で『世界で一番、企業が活動しやすい国を目指す』と言った。大企業が儲けられればいい。そのための規制改革で、それが成長戦略の『一丁目一番地』だというのだから、国民生活のことなんて、これっぽっちも考えていませんよ」

安倍は「雇用の流動化」「産業の新陳代謝」などと言うが、要するに、雇用を調整弁としてクビ切りをしやすくする。古い産業には消えてもらい、失業者は新しい巨大資本に雇ってもらう。そういうことだ。これが庶民の生活を今以上に追い込み、巨大資本をますます富ませるのは言うまでもないが、安倍の悪魔的な政治はそれだけではない。

汚染水がダダ漏れの福島原発事故処理はどうなるのか。震災復興は今、どうなっているのか。TPPに参加した後、何が起こるのか。消費税増税を断行すれば、誰が一番苦しむのか――。一事が万事で、安倍がやろうとしているのは、すべてが庶民イジメと弱者切り捨て政策だ。

◆放射能まみれのどこが「美しい国」なのか

安倍が好んで使う言葉のひとつが「美しい国」だ。国土と国民の安全を守らなければならないとか、それが国家の誇りだとか言って、タカ派の右傾化路線を突き進んでいる。

いたずらに韓国、中国を刺激して脅威を煽り、戦没者追悼式典では「侵略戦争への反省」と「不戦の誓い」を切り捨てた。集団的自衛権の行使容認派を強引に法制局長官に据え、年内には日本版NSC(国家安全保障会議)を発足させる。秘密保全法案とともに、秋の臨時国会に提出するつもりだ。狂ったような意気込みなのだが、そのくせ、原発の汚染水や震災復興には関心を示さない。

「美しい国と言うなら、東北の美しい自然をどうやって取り戻すのか。そこで暮らす人々の安全を考えているのか。原発事故が収束しないかぎり、震災復興もないのです。まずは何をおいても事故処理を優先しなければならないのに、安倍首相はまったくの他人任せで、汚染水問題に国際社会が厳しい目を向けている最中に、企業幹部を引き連れて中東を外遊してハシャいでいる。原発事故を収束させ、本気で復興を進める気がないのです」(政治評論家・森田実氏)

その結果、原発事故は収まらず、日本はずっと放射能まみれのまま。これのどこが「美しい国」なのか。人々の命と安全はどうなるのか。足元の現実から逃げていて、何が国防だと言いたくなる。

しょせん、戦争ごっこで勇ましい自分をアピールし、海外でチヤホヤされたいだけなのだ。いかにもボンボン政治家が考えそうなことではないか。

◆アメリカのシステムに組み込まれ庶民は捨てられる

安倍政権が年内妥結を目指すTPPでも、打撃を受けるのは庶民だ。東大教授の鈴木宣弘氏(農政)がこう言う。

「日本中に巨大グローバル資本の価値観が押し付けられ、太刀打ちしようのない地方経済は壊滅してしまう。農村は失われ、人が住めない地域が急速に広がるでしょう。地方で職を失った人が都市部に流入し、都市はスラム化する。TPPに参加すれば、ひと握りの巨大企業の経営陣が今の何十倍もの収入を得るようになり、彼らに富を吸い上げられる庶民はどんどん貧しくなる。恩恵を受けるのは、ひと握りのグローバル資本だけなのに、選挙目当ての政治家も、天下り利権が欲しい官僚も、スポンサー料に群がるマスコミもこれに追従しているのです。国民の生命も安全も生活も破壊するのがTPPなのに、真実を知らせようとしない。それは、1%の“支配階級”がオイシイ思いを独占しようとしているからです」

許し難い棄民政策だが、その極め付きが消費税増税だ。

「消費税ほど弱者に冷たい税制はない。苦しむのは家計だけではありません。消費税は、景気が良ければ消費者が負担しますが、景気が悪い時は、価格転嫁できない売り手が負担することになる。いずれにせよ、弱者に負担が押し付けられるシステムなのです。こんなデフレ下で税率を上げれば、利益を削って税金を支払う自営業者や零細企業、町工場は立ち行かなくなる。従業員も仕事を失い、日本中が失業者だらけになるでしょう。政府だって、そんなことは百も承知です。それでもかまわないと考えているから、増税を断行する。安倍政権で弱者は完全に切り捨てられるのです。いずれ、食うためには戦争をするしかないというところまで追い詰められる。自分たちの暮らしが破壊されようとしているのに、黙って安倍政権を支持している人々が不思議でなりません」(斎藤貴男氏=前出)

◆絶望の中で極右首相が拳を振り上げる不穏

こうして見ると、アベノミクスもTPPも消費税増税も、日本を「取り戻す」どころか、ブッ壊すものであることがハッキリ分かる。

しかし、大メディアはそうは書かない。安倍のイカサマ政治に加担して、悲惨と格差の現実を隠し、バラ色の未来を喧伝するのだ。

これに庶民はダマされているのか? だとしたら、相当なお人よしで喜劇だが、そうではないのかもしれない。「どうせこの社会は変わらない」という諦めや、絶望が国民感情を支配しているようにも見える。

長年の自民腐敗政治に続き、政権交代の理念を潰した民主党の体たらく。政治への期待は完全に裏切られ、「もう、どうにでもなれ」とケセラセラで漂っているのかもしれない。

その中で、極右の狂乱首相が拳を振り上げている構図にはゾッとするのだ。よく、今の日本は80年前に似ているといわれるが、こうしたニヒリズムが蔓延する退廃的な世相もまた、当時と酷似してきたと言わざるを得ない。


 

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コメント
 
01. 2013年8月29日 01:05:40 : nJF6kGWndY
>放射能まみれのどこが「美しい国」なのか

ほとんど言いがかりの世界だが

ゲンダイは原発事故の責任を次は自民党政権に押し付けるつもりらしいw

http://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/20120816/1345048053


02. 2013年8月29日 02:00:36 : niiL5nr8dQ
JBpress>日本再生>日本経済の幻想と真実 [日本経済の幻想と真実]
福島第一原発事故の「真犯人」は霞が関にいた
東電に責任を押しつける無責任体制は解体すべきだ
2013年08月29日(Thu) 池田 信夫
 福島第一原発の汚染水は、東京電力の説明では300リットルを超え、1日に1000トンの地下水が原発の敷地に流れ込んでいる。これが地下水から湾内へ、そして外洋に出るおそれも出てきた。原子力規制委員会は汚染水を「レベル3」(重大な異常事象)に指定し、その処理は緊急の問題になってきた。

 茂木敏充経済産業相は8月27日の記者会見で、「汚染水問題は東電まかせでは解決は困難だ」と述べ、政府が人員や資金の面で積極的な役割を果たしていく考えを示した。これは事故処理の主体を東電とし、政府は原子力損害賠償支援機構で「支援」するという今までの処理体制の変更を意味する。

「支援機構」という奇妙なスキームはなぜできたのか

 しかし福島第一原発事故が東電だけで処理できないことは、2年前から明らかだった。放射能汚染の賠償だけで5兆円を超し、除染や廃炉まで含めたコストは10兆円を超す。これを通常の発電事業から上がる利益で賄うことは不可能だ。

 民主党政権は最初「政府は費用を負担しない」という建て前で支援機構をつくったが、2012年、1兆円の資本注入で東電を実質的に国有化した。しかし東電がこれまで政府から受け取った資金の多くは交付国債による融資の形を取っており、将来は政府に返済しなければならない。

 政府は汚染水問題の処理班を結成し、汚染水が原子炉建屋に流れ込むのを防ぐための地下凍土壁を構築すると発表したが、現在の処理主体はあくまでも東電なので、国費を直接投入できない。このような処理体制には限界があり、政府が責任を持って問題の解決に当たるべきだ。

 しかし現在の「支援機構」という制度が、こうした迅速な対応を阻んでいる。国が主体になってやるためには、上場企業である東電に際限なく税金をつぎ込むわけにはいかない。発電事業をする事業会社と事故処理をする国費の受け皿会社に分離する破綻処理が条件だ。

 しかし東電の破綻処理には、銀行が強く反対している。事故当時、経産省の松永和夫次官が「銀行の債権は保全する」と約束したためだと言われている。

 なぜ松永氏は、そんな経産省に権限のない約束をしたのだろうか?

無責任体制を生んだ経産次官の責任逃れ

 実は霞が関では、松永氏が福島第一原発事故の「真犯人」だと言われている。彼は1974年に通産省(当時)に入省し、2004年に原子力安全・保安院の院長になった。このとき阪神・淡路大震災の教訓をもとにして原発の耐震基準を見直し、2006年に新しい耐震設計審査指針ができた。

 ところが15ページあるこの指針のうち、津波についての言及はわずか3行しかない。地震で起こる事故としては配管の破断が想定され、津波の被害は想定されていなかったのだ。しかも福島第一原発の津波の想定は5.7メートルで、全電源喪失は想定しなくてもよいことになっていた。東電はその基準を守っただけである。

 班目春樹原子力安全委員長(当時)は、国会で「国の安全基準は明らかな間違い」と認め、指針の作り直しを決めた。ということは、間違った安全基準を設けた過失責任は国にあるので、政府も賠償責任を負うのが当然である。

 原子力損害賠償法では、原発事故の場合に政府の払う保険金の限度額は1200億円で、それ以上については第3条に「その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない」という但し書きがある。これを使えば、国が無限責任を負うことができる。

 ところが民主党政権は、東日本大震災は「異常に巨大な天災地変」には当たらないとして、この但し書きを適用せず、東電に無限責任を負わせたため、東電の債務超過は確実になった。こういう場合は前述のように破綻処理し、政府は受け皿会社に財政支出して事故処理を行うのが普通だ。

 しかし松永氏が「東電を生かして国が賠償する」(第3条但し書きを適用する)と銀行に約束したため、破綻処理ができなくなった。東電を処理主体にして役所は「支援機構」として裏に回る奇妙なスキームは、当初は(債権を保全したい)銀行の仕組んだものと言われたが、真犯人は松永氏なのだ。

 それに乗せられた銀行が2兆円も緊急融資したため、口約束で「担保」を提供した松永氏はますます逃げられなくなった。東電を破綻処理すると、債権順位としてはまず株主資本が100%減資され、次いで借入金が清算される。賠償債務や一般担保つき社債は保全される可能性もあるが、銀行の融資は(緊急融資も含めて)ゼロになる。

 当時、銀行団は5兆円近く東電に融資していたため、これが全部吹っ飛ぶと、メガバンクといえども深刻な経営危機に陥る。そこで経産省と協力して、東電を生かしたままスケープゴートにする無責任体制をつくったのだ。

最終的には電力利用者と納税者が数十兆円を負担する

 しかし東電は、実質的に破綻した「ゾンビ企業」である。彼らが賠償する資金はほとんど国からの借金であり、実質的には「親会社」である支援機構が決めないと何もできない。それ以外の除染や廃炉などには、国の支援は得られない。

 そこに今度の汚染水問題が、致命的な打撃になった。これは支援機構の対象外なので、東電の資金では無理だ。そもそもこういう事態になった原因が、汚染水を貯蔵するタンクを補修するコストが足りなかったためだ。東電がこれ以上の(おそらく兆円単位の)費用を負担することは不可能である。

 おまけに東電の電気料金は、新潟県の柏崎刈羽原発が動いていることを前提にして計算しているが、泉田裕彦新潟県知事が原子力規制委員会の安全審査を妨害しているため、柏崎は再稼働できない。今年、家庭用の電気代が8.5%上がったが、柏崎が動かないとさらに8.5%の値上げが必要だ、と東電は言っている。

 被災地の瓦礫の搬入を「殺人」呼ばわりするような知事が再稼働を妨害している状況を、私がツイッターで批判したところ、新潟県の「広報広聴課長」なる人物から抗議文が来て驚いた。それによれば、知事は「刑法の説明」をしただけだという。

 こういう非常識な官僚たちが東電を食い物にして損害を拡大し、事故処理を妨害しているのだ。今のような官民バラバラの無責任体制では、事故処理のコストは際限なく膨らんでゆく。まず原発を再稼働してコストを捻出するとともに、現在の支援機構を解体して東電を破綻処理し、国が全責任を負って事故の処理にあたる必要がある。

 それができるのは安倍晋三首相しかいないが、法律で決まった増税もできない彼に、そんな判断ができるとも思えない。この無責任体制のままでは、電力利用者と納税者には、これから数十兆円の負担が回ってくるだろう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/38578


03. 2013年8月29日 02:14:40 : BjDecMHy1M
一度、貧困大国アメリカの実情を調べてみることをお勧めする。

失業率は高止まりし、格差はさらに開いている。健康保険のない人は5千万人近くに達する。アメリカの生活保護にあたるフードスタンプ(今はSNAPとなっている)受給者の数はうなぎのぼり。

TPPでもアメリカが潤うというよりアメリカの多国籍企業が潤うだけと考えた方が実態をついている。地方自治体の破綻はデトロイトで起こったが他の自治体も秒読み段階。個人でできる起業は大手フランチャイズの系列事業の末端に加わることだけ。これは日本のコンビニも同じ。事業主は契約で縛られこき使われ利益の大半は本部が持っていく。

最近、テレビでやる気のある農業者と持ち上げられている企業の農業参入だが実態は個人が大資本の系列に入り貧乏競争をさせられている。流通、販売ルート、種子、農薬、肥料その他パテントを握る大資本だけが肥え太っている。

日本も全面的にこれに続きつつある。


04. 2013年8月29日 02:45:17 : niiL5nr8dQ
http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20130828_123012.html


高成長続いても債務残高低下せず 〜内閣府試算〜

 内閣府は8日、経済財政の中長期の試算をまとめました。現在5%の消費税率を予定通り10%まで引き上げても、20年度の国と地方の基礎的財政収支は、対GDP比で2%程度の赤字が残ると推計。借金に頼った政策運営から抜け出せないことが要因で、黒字化目標の達成にはさらなる収支改善努力が必要と指摘しています。

 また国の借金残高が1,000兆円を超えたとも発表されています。これは国民一人当たりにすると約792万円です。しかし、実際は4人家族とすると一家で3,000万円ほどの借金と同じで、返せるわけがないのです。

 こうした時期に消費税を上げることを回避しようという動きもあります。しかし、それよりもこの国がひっくり返り、突然死するようなリスクの高いことはせずに、財政規律について真面目に取り組まなければならないということを示すために、この段階で内閣府がこのような試算を出したのだと思います。谷垣氏の頃には2015年には基礎収支のバランスを取ると言い、民主党の頃には2020年にバランスを取るなどと言っていましたが、試算では2020年でも無理だということがわかったわけです。

 国際・借入金と政府保証債務現在高の推移を見ると、右肩上がりに上昇し1000兆円を超えてきています。ここから先は景気の良し悪しよりも日本国そのものがいわゆる国債破綻に追い込まれていくというプロセスになってくるでしょう。政治家は余計なことを言わず、余計な出費をせず、ひたすら財政規律というものを求めていかなければなりません。


 今ここで日本がひっくり返れば、次の世代は就業人口が少なく、返すあてもなければおそらく返す気すら無いのだと思います。そうなると日本はギリシャ化してしまいますので、今回の試算のような数字がわかれば国民に提示し、判断を仰ぐのは大事なことです。

 ヨーロッパをみると消費税20%の国はたくさんありますが、日本人は世界でも有数の増税嫌いな国民です。しかし、法人税等を下げるとしても消費税については8%、10%と三党合意通りにやっていくことが大切であり、ここを逃すと、国は非常に急速に市場から制裁を受ける可能性が高いと思います。そうはならないという意見も多く聞かれますが、私はやはりここまで広がった借金、国家債務を埋める方法はないわけなので、何としても取り組んで行かなくてはならないと思います。

 世界の金利ですが、14日の債券市場でイギリス10年債利回りは一時2.6%台半ばと2011年10月末以来の水準に上昇し、ドイツ10年債も一時1.8%台前半と、今年6月末以来の水準に上昇しました。これにより日本と、アメリカやヨーロッパとの金利差が約2%に広がりました。

 今後リスクが高いのは、日本の債券を買っていても利回りが低いため、外債投資が急速に膨らむことです。すると日本の債券が売られ、利回りも上昇していくことになるのです。主要国と利回り推移を比較してみると、とりあえず日本の場合は落ち着いていますが、一旦上がり始めると非常に急速に上昇する可能性があります。

 黒田総裁の異次元緩和により、日銀が銀行の持つ国債を買い取っているので、銀行には国債を売ったキャッシュがあります。そこでどうしても外債を買わざるを得なくなり、結局日本国債を売った金で外債を買うという流れになるのです。とりあえず日銀が購入しているので債券価格は安定していますが、急に高金利になってきたときには日銀そのものが内部破壊しかねません。その意味ではかなりリスクの高い戦略を取っていると言わざるを得ません。国内投資家の状況を見ても、対外証券投資を急速に加速させている状況ですからしばらくは注意しておく必要があるでしょう。


東南アジア主要国で財政悪化懸念強まり

 日経新聞は、「インド中銀、通貨安対策が焦点」と題する記事を掲載しました。これはリーマンショックの3年前に危機の可能性を予言したことで知られるラグラム・ラジャン氏が9月にインド準備銀行の総裁に就任することを受け、物価高や景気減速の原因になっている通貨安の対策が当面の課題になると指摘しています。変調をきたす新興国経済の再生を占う意味でも、学会や国際機関で培った分析力と政策運営の指導力が試されると分析しています。


 ECBヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁と同様に、このダグラム・ラジャン氏もMIT学派です。純粋に分析してみるとサブプライムは破綻すると言い、当時は皆から批判を受けたわけですが、その後彼が正しいということがわかり、非常に名声のある人物です。祖国インドに戻り中央銀行総裁に就任ということですが、本当にやりきれるのかという気がします。インドの経常収支と為替相場の動向をみると、課題が山積みです。インドは経済原則だけでは動かない国であり、金融政策を打つのは難しいでしょう。収支はどんどん悪化していて、ルピーも非常に弱くなってきているので、結構大変な仕事を引き受けたと思います。

 マレーシアやタイなど東南アジアの主要国で財政悪化懸念が強まっています。これは、公共事業や補助金を増やして内需を下支えしてきた副作用として財政赤字が膨張しているもので、債務残高のグラフで見ると、フィリピンやインドネシアが改善していて、タイとマレーシアが若干上向きとなっています。最も深刻なマレーシアは、2012年の政府債務残高はGDP比55.5%と、急上昇しています。ただ、GDP比200%の日本に比べたらまだ良いと言えますし、まだ60%程度の水準であり、ヨーロッパの国々などと比較しても、まだ良い状況です。

 また、財務省がこのほどまとめた国際収支統計によると、1-6月の日本から海外への直接投資は5兆4,285億円と前年同期比で13%増加しました。中でもASEAN向けは、前年同期比4.2倍と上半期最高水準となった一方、中国向けは18%減少しました。中国からASEANへシフト、いわゆるリバランスの方向で日本企業が動いているのがよくわかります。ASEANへの投資は比較的日本は成功を納めています。いつまで続くかはわかりませんが、少なくとも中国が良い投資環境ではなくなってきていることがよく表れています。


ドイツ 成長見通し悪化の場合、予防的財政政策の必要性 〜IMF〜

 IMFがまとめたドイツ経済に関する景気報告書によると、ドイツ政府が内需押上げに向けて財政政策を緩やかに緩和したことを評価する一方、成長見通しが悪化した場合には、予防的な財政政策を取る必要があると指摘しています。

 財政収支対GDP比は、ヨーロッパでは−3%を超えてはいけないのですが、ドイツの場合には一時、−4%まで行きました。それが今はほとんどトントンのところまで来ています。その意味で財政収支は極めて健全といえます。GDP成長率もヨーロッパの中では非常に優秀です。しかし、ドイツはこの首の皮1つでヨーロッパ全体を支えているわけです。


 9月22日にドイツの総選挙があります。この結果によってまた大きく変わると思いますが、今のところメルケル氏が勝つだろうと言われています。メルケル氏が自由党、社会民主党、誰と組むのかというところが非常に重要ですが、今のところは社会民主党と組むのではないかと言われています。この選挙の結果によっては情勢が大きく変わってきますので、要注目です。



講師紹介




ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 学長
大前 研一
8月18日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
詳しくはこちら



[削除理由]:この投稿に対するコメントとしては場違い。別の投稿にコメントしてください。
05. 佐助 2013年8月29日 07:14:15 : YZ1JBFFO77mpI : TUhrPgEJIU
我々は,いかに歴史から学ばなかったかを立証している。我々は用心していてもなお巧妙なトリックに,ひっかかりやすいものである。政治経済の指導者は,常に,鳩のようにすなおな柔軟さを持つとともに,歴史のトリックを見抜く,蛇のようなさとさをも,常に持っていなければならない。とくに反面教師の役割を果たしてきた歴史のトリックを学ぶべきであろう。

そして,もっとも賢明な方法は,病気になる前に,予防することである。重症になるまで待っていて,重症にしてしまってからでは,うまくだますしかなくなる。今の政治経済の指導者は,金持ちの借金棒引き、破産は再生機構に移し借金を棒引きし、政府保証で担保なし融資、企業と金持ちの優遇減税などである。貧乏人に我慢させ、自己破産のハードルを高くし、生活保護を減額し、増税する弱肉強食の社会を狙っている。精神が可笑しくなり格差から自殺者が増え続けることになる。

天気予報と天気がくいちがった場合,間違ったものは,予報であろうか,それとも天気であろうか,気象関係者は,今日は天気予報がまちがったと判断する。それと同じように,科学的理論と現実の社会とが,くいちがいを見せた時,訂正すべきは理論の方であり,逆の発想をすべきである。それが科学的態度なのである。特に政治経済の指導者には逆の発想が全くできない石のような固い跋扈が多い。


06. 2013年8月29日 07:29:23 : Sf6z1OsY2g
>>01
>ゲンダイは原発事故の責任を次は自民党政権に押し付けるつもりらしいw

おいおい、その超危険な原発とやらを50基以上も作ったのは
ドコのマヌケな党だ? 薄汚い原発利権せいとお自民党に責任は
無いのかい? 


07. 2013年8月29日 07:53:33 : IMy7KHhI0k
01の馬鹿は頭おかしいんじゃね?

阿修羅から出て行け馬鹿


08. 2013年8月29日 09:49:33 : ICDifRZ5LQ
04さん

菅や野田に増税しなければギリシャのようになると吹き込んだのは大前研一だったのか。金融の説明で経済全体がわかったような理屈。

ギリシャはとてつもなく消費税を上げたのだが。上げれば上げるほど深みにはまった。穴の開いたバケツに水をいくらついでも解決しない。

日本で穴の開いたバケツは、特別会計から流れ込む天下り公益法人へ流れる金。談合独占に支えられた新聞、テレビのマスコミ。地域独占に原価総括の電力業界。


09. 2013年8月29日 15:47:05 : ZwNM9esa2g
>1

は完全に冒されている、放射能に。


10. 2013年8月29日 20:26:36 : xxpM7jkFPI
『<05〜佐助:YZ1JBFFO77mpI:TUhrPgEJIU 氏>の言説には、いつもながら、感服するところ大!である。』

今回は、『…天気予報と天気がくいちがった場合,間違ったものは,予報であろうか,それとも天気であろうか,気象関係者は,今日は天気予報がまちがったと判断する。それと同じように,科学的理論と現実の社会とが,くいちがいを見せた時,訂正すべきは理論の方であり,逆の発想をすべきである。それが科学的態度なのである。特に政治経済の指導者には逆の発想が全くできない石のような固い跋扈が多い。』は言い得て妙!であり、物事の本質をずばりと刺し貫いている。
こういうコメントに出会えるのも、<阿修羅フォーラム>の質の高さの証明なのである。
工作員諸君の‘ノイズ’も、比較検証&世情探索の楽しみの一つではあったけどねぇ?みんな、ここんとこ‘テンション’低いよねぇ?
♪この頃、ちょっと変ね、どうしたのかなぁ…?♪



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