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2013/8/24 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
「来年4月に消費税を上げるべきか」――。9月末の最終決定まであと1カ月。今ごろになって、上げる、上げないの議論が再燃している。
安倍首相は、あさって26日から31日まで6日間連続で開く「有識者会合」の結論を参考にして、消費税増税について「決断」するとしている。
「政府は、学者やエコノミストなど59人の有識者からヒアリングする予定です。メンバーには、地方在住者や若者、女性、消費者代表も含まれている。司会役の甘利明経済再生相は、〈専門家から、肌感覚で景気を感じている方まで幅広く意見をうかがう。年齢も28〜88歳と幅広い〉と胸を張っています。9月2日に聴取結果を安倍首相に報告することになっています」(霞が関事情通)
しかし、「有識者会合」を開こうが、開くまいが、来年4月から消費税率をアップすることは動かない。大手メディアは〈消費税増税 59人どう語る〉〈政府、慎重論に配慮〉などと、あたかも「有識者会合」によって、消費税増税が「凍結」される可能性があるかのように報じているが、バカも休み休み言え、だ。
有識者59人へのヒアリングは、税率アップのための“アリバイ”なのはハッキリしている。
「有識者会合は、国民に増税を納得してもらうためのアリバイ作り、茶番ですよ。国民の声に耳を傾けましたよ、というパフォーマンス、演出です。そもそも、59人のメンバーは政府が選んでいるのだから“反対”という結論になるはずがない。実際、“賛成派”は、経団連会長を筆頭に30人を軽く超えている。財務省に支えられている安倍首相が、財務官僚の悲願である消費税増税を潰すはずがないでしょう。自民党も、増税を既定路線にして動いています。もし、凍結するなら10月の臨時国会に“増税凍結法案”を提出し、成立させなければならないが、その準備をしているフシもない。59人の有識者だって、来年4月から消費税増税が実施されることは分かっていますよ」(政治評論家・山口朝雄氏)
9月2日に聴取結果を報告された首相は、「さまざまな国民の皆さまの声を参考にさせていただく」と恭しく答え、その1カ月後に消費税増税を「決断」するシナリオになっている。
◆欧米なら考えられない国民の沈黙
しかし、こんな茶番が許されるのか。あまりにバカにしている。
消費税増税は、すべての国民に関わることだ。日本で暮らしている限り、子供から老人まで、有無を言わさず課税される。ギリギリの暮らしをしている貧乏人ほど負担が重い、“逆進性”の強い税制である。
なのに、わずか59人の有識者と呼ばれるワケの分からない連中と、まともな歴史認識もない自民党の政治屋たちが「談合」し、消費税増税を実施しようなんて冗談じゃない。
しかも、大新聞テレビは、その談合を批判するどころか、ただ傍観しているだけだから、どうかしている。
このままシナリオ通り、消費税率が8%、10%とアップされたら、日本経済はガタガタになってしまうだろう。
それなのに、なぜ、経営者も、消費者も、労働者も反対の声を上げないのか。黙っていたら、自分たちの暮らしも破壊されてしまうのに、沈黙しているのだから不思議でならない。
「いま消費税率をアップしたら、再び不況に逆戻りし、税収も減る恐れがあります。そもそも、消費税増税は、年金や医療を充実させるために実施するはずだった。政府は〈税と社会保障の一体改革〉だと説明していた。国民も『社会保障費の財源を捻出するためなら仕方ないか……』と、渋々受け入れた。ところが、安倍首相は、年金をカットし、医療費の自己負担を増やすなど、社会保障を削減しようとしているのだからだまし討ちもいいところです。もし、欧米の先進国で同じことが行われたら、国民は黙っていないでしょう。有識者会合がどんな結論を出そうが、間違いなく“政権打倒”の激しい抗議デモが起こる。なのに日本の国民は、おとなしすぎます」(山口朝雄氏=前出
国民のなかには財務省のプロパガンダだとも気づかず、インテリぶって「財政再建のために消費税は必要だ」とシタリ顔で解説する者までいるのだから話にならない。大本営発表をうのみにして、日本は戦争に勝つと信じ込んでいた戦前から少しも成長していない。大手メディアが真相を伝えないのも原因だろうが、日本人の政治意識は低すぎる。
これでは、いいようにやられるだけだ。
◆「有識者会議」を独裁の道具に使う悪質
すでにこの国は、安倍首相のやりたい放題になっている。事実上の「安倍独裁」と言っていい。
しかも、首相が姑息なのは、それこそ「ナチスの手口」を学んだのだろう、国民に独裁だと気づかれないように巧妙にやっていることだ。
消費税増税を強行するためのアリバイとして使っている「有識者会合」も、手口のひとつだ。
政府にとって都合のいい有識者を選び、第三者の中立的な議論を装わせて答申を出させ、まるで答申を尊重したかのように自分のやりたいように決めてしまう。
恐ろしいことにこの男は、夏休みに帰省した時、こう宣言している。
「総理大臣は万人から拍手を得ることはできない。批判を恐れず決断する」
この先、国民を無視して、消費税も、TPPも、改憲も「決断」していくつもりだ。
「これまでも、有識者会議を隠れみのにした政権はありました。それでも、衆参がねじれている時は、国会という壁があったので、好き勝手はできなかった。しかし、いまは自民党が衆参で圧倒的多数を握り、しかも首相に逆らう者は自民党内に誰もいない。大手メディアも傍観しているだけ。安倍首相がこれをやる、と決めたら、なんでも通ってしまう状況です」(政治評論家・本澤二郎氏)
しかし、木偶(でく)同然の男に次々に「決断」させていいのか。ほんの6年前、無責任に政権を放り投げた、あんなぶざまな男がこの国を好き勝手に変えていくなんて、たまったものじゃない。日本はどこまでも破壊されてしまう。国民はもう一度、よく考えるべきだ。
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