http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/846.html
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米国を訪問中の中国国防部の常万全部長は、18日にペンタゴンで米軍の管制システムなどを見学し、19日にヘーゲル米国防長官および大統領国家安全事務補佐ライスと会談した。
常万全国防部長は米国に三つの警告と提案を行い、ヘーゲル米国防長官は米中首脳会談で合意された“中米の新型大国関係を作り上げ、絶えず政策調整して信頼パートナーになる”ことの具体的な履行を約束した。
20日、中国海軍艦隊が青島を出発した。豪州とNZを訪問し、アセアン各国海軍の合同演習に参加し、ハワイで米中海軍合同演習。これは昨年バネッタ国防長官が中国軍を三日間訪問した時の約束で、米中首脳会談でも『米中両軍将校レベルの相互交流による信頼関係構築』が再確認された。
1.常万全中国国防部長によるヘーゲル米国防長官への警告
常万全中国国防部長は次の三点を挙げて、それらの米軍行動は米中首脳会談で合意された『新しい米中関係で相互信頼のパートナーになる』に違反していると警告。報道写真を見るとヘーゲル米国防長官の顔曇り覇気が失せている。
@台湾へのF-16C/D戦機、軍艦など武器売却の激増
A米国議会による中国敵視法律(大統領に対する、“尖閣防衛”と“台湾への武器売却”要求)
B頻発する米国の軍事演習が、アジア太平洋地域の情勢をさらに複雑化させ、中国に対してかなり露骨な軍事牽制であると宣伝材料にされている。
参照)
➊CCTV「中国军方提议设立工作组解决美国对台售武等障碍」
http://news.cntv.cn/2013/08/21/ARTI1377032516702423.shtml
常万全中国国防部長は中米両軍の三大障壁(台湾兵器売却、米国議会中国敵視、日・韓・菲との合同軍事演習による問題複雑化)の是正を求めた。
『このような米軍行為は両軍間に緊張を起こし、(ブッシュ時代に発生した米軍電子偵察機と中国戦闘機の空中衝突といった)局地的衝突を発生させる危険性が高い。米中の新型大国関係を作り上げ、絶えず政策調整して、信頼パートナーになると言う首脳会談合意に背馳する。』常万全中国国防部長
2.釣魚(尖閣)防衛問題
ヘーゲル国防長官の『米国は領有権問題について立場を取らないが、平和的解決こそ米国の利益だ』に対して、常万全国防相は『何人も中国が核心的利益を手放すと夢想したり、中国の領土主権や海洋権益を守る決意と意志を過小評価すべきでない』と釘を刺した。
参照)
➋テレ朝:米中国防相会談「ヘーゲル国防長官:「アメリカは領有権の問題については立場を取らないが、平和的に解決することが我々の利益だ」。常万全国防相「私たちの領土や主権を守る意志や決定を誰も見くびるべきではない」
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000010943.html
➌中国網「中国国防部長の発言にメディアが注目 日本の解釈は特殊」
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-08/21/content_29781694.htm『何人も中国が核心的利益を手放すと夢想したり、中国の領土主権や海洋権益を守る決意と意志を過小評価すべきでない』
また『米軍がアジア太平洋地域での軍事演習を頻繁化させ、強化していることは、アジア太平洋地域の情勢をさらに複雑にする。米国がアジアリバランス戦略を中国に向けて行わず、中国を弱めようとしないことを望む』と間接的に警告した。
3.米中首脳会談合意『両軍の相互信頼関係構築』の促進
今回の米中国防長官会談の目的は、両軍相互信頼の確立であり、課題別解決プロジェクトの設置が話し合われた。
既に両国の国防長官・統合参謀本部長・太平洋艦隊司令官など軍高官の相互訪問が頻繁。米中合同軍事演習での両国将校レベルの相互理解と人脈構築が進んでいる。
参照)
➍環球時報「我防长宣示海权决心 中方核心利益决不做交易」
http://world.huanqiu.com/exclusive/2013-08/4266597.html
両国軍のトップから将校レベルにわたる相互訪問が頻繁になり、また米中合同軍事演習を通して、米中の軍事関係は改善されると期待されている。
➎中国網「中国海軍、ハワイで米軍との合同演習を実施へ」
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-08/21/content_29783089.htm
人民日報「中国海軍艦隊が米国、オーストラリア、ニュージーランド訪問へ出発」
http://j.people.com.cn/94474/8372372.html
中国海軍北海艦隊のミサイル駆逐艦「青島艦」、ミサイル護衛艦「臨沂号」と総合補給艦「洪沢湖艦」から成る艦艇編隊は20日午前、青島の軍港を出発し、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国を訪問する。
ハワイ周辺海域で演習連絡将校とオブザーバーを相互派遣したうえで中米海軍海上合同捜索救難演習を行なう。
オーストラリア訪問では、ジャービス湾で13カ国艦艇の参加する拡大ASEAN国防相会議「海上安全」実兵演習、および「シドニー湾軍艦進駐100周年」国際艦隊観閲に「青島」艦が参加する。その後、ニュージーランドのオークランド港を訪問する。
編隊にはヘリコプター1機が配備されており、680名の隊員が動員され、総航程はおよそ1万6000海里に上る。
➏時事「米海軍と合同救難訓練へ=中国海軍艦隊が出港」
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013082100407
米ハワイ沖で米海軍と合同で海上救難訓練を実施するほか、豪州沖で行われる東南アジア各国海軍などとの軍事演習にも参加する。
➐新華社国際時評「中米両国国防長官の相互訪問は2年間で4度目。中米両軍の関係強化に共同で力を尽くしている。衝突しない、対立しない、相互尊重、協力・ウィンウィンだ」
http://jp.xinhuanet.com/2013-08/21/c_132650711.htm
「双方は両軍上層部の相互訪問・対話を強化する方面で実質的な足並みを踏み出した。米国側は中国人民解放軍の参謀総長が2014年に米国を訪問するのを歓迎しており、中国側は米国の国防長官と海軍作戦部長が2014年にそれぞれ中国を訪問することを歓迎している。」
➑CRI「常万全国防相、米国防長官と5つの共通認識を達成」
http://japanese.cri.cn/881/2013/08/20/162s211734.htm
(1)双方は中米首脳会談で達成した共通認識(無衝突、無対立、相互尊重、ウィンウィン協力)を実現させる。
(2)両軍間ハイレベル(国防長官、参謀総長、作戦部長、軍司令官)相互訪問の継続と両軍間協議対話の深化で相互信頼を増す。
(3)双方はアジア太平洋地域の多国間安全対話の枠組みの下で協調と協力を強化。また中国は招きに応じて、2014年環太平洋合同軍事演習に参加。
(4)双方は人道主義救援、災害救助、テロ取締り等の平和維持分野において交流と協力を強化。今年11月にハワイで中米両国軍初の人道的救援・災害救助の合同軍事演習を確定。
(5)中米の軍事アーカイブ協力を更に強化。
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