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山本前内閣法制局長官の覚悟を知りたい  天木直人 
http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/806.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 22 日 18:05:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/64127523.html
★「天木直人氏の視点ー(2013/08/22)★  :本音言いまっせー!


 私は山本庸幸(つねゆき)という通産官僚出身の前内閣法制局長官が、
「解釈改憲はできない、憲法改正をするしかない」、と発言した事を
知った時、これはてっきり安倍首相に対する憲法改正の援護射撃では
ないかと勘ぐったほどだ。

 安倍首相に最高裁判事にさせてもらった直後に、安倍首相の意向に
正面から異を唱える発言をしたとはとても思えなかったからだ。

 しかし、その発言を報道で読んでみると、どう考えても安倍首相の
解釈改憲を批判しているようにしか読めなかった。

 果たして山本前法制局長官の発言の真意はどこにあるのか。

 そう思っていたら菅官房長官が8月21日の記者会見で
この山本前法制局長官の発言に不快感をあらわにしたことを知った。

 それを知って私はこれはできレースではないと思った。

 山本前内閣法制局長官は解釈改憲はすべきではないというこれまでの
内閣法制局の考えを代弁したのだと思った。

 憲法9条を変えてまで集団的自衛権行使を容認することは国民の理解
を得られないと判断した安倍首相は、小松一郎駐仏を内閣法制局長官に
任命してまでして解釈改憲に踏み切った。

 そんな安倍首相とそれを支える菅官房長官にとっては寝耳に水の衝撃
発言だったということだ。

 問題は山本前法制局長官のその後の対応である。

 直ちに侘びを入れて安倍・菅政権に恭順の意を表したらしいが、
それではあまりにも不甲斐ない。

 一般国民は知らないが、実は内閣法制局は財務省主計局と並んで官僚
の中の官僚と言われるほど官僚の世界では権力を握っている官僚たちだ。

 すなわち国を動かすのは予算と法律である。

 財務省主計局の前には予算ほしさのためにすべての官僚が跪き、内閣
法制局の官僚の前には、すべての官僚が法案を認めてもらうために跪く。

 そんな官僚の中の官僚である内閣法制局のトップが、自らの発した
言葉を権力の前にあっさり撤回するとなればあまりにも情けない。

 あの発言は歴代の内閣法制局の官僚たちの意向を代弁したものでは
なく、山本氏に思いつきの発言だったということだ。

 山本氏には、手にした最高裁判事という人事を棒に振っても、ここは
「憲法の番人」である内閣法制局の官僚たちの沽券にかけても、
解釈改憲はすべきでないという立場を貫いてもらいたい。

 そして安倍・菅政権は、官僚支配を打破する政治主導を見せ付ける
ためにも、抵抗する山本最高裁判事の首を国民の前ではねてもらいたい。

 そういう官僚と政治家のせめぎあいの一大ドラマを国民の前で見せて
もらいたいものだ。

 解釈改憲は官僚にとっても政治家にとっても、それほど覚悟のいる
大きな問題であることを国民に知らせるべきである。

 山本発言は、政治家にとっても官僚にとってもウヤムヤに終らせては
ならないのである。


 

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コメント
 
01. 2013年8月22日 18:17:33 : Pfu7P55OPM
公務員は強いよ。地位が保護されているから。
総理の悪口くらいは新米でも言うよ。課長や部長だって無視して挨拶もしない猛者も
いる。
挨拶しないからと分限処分にもできないし、したら逆に訴えられる。

02. 2013年8月22日 19:08:55 : zKhrRT3tBk
三権分立は崩壊したな。これじゃ、自民党はやり放題。自民党の意向、検察忖度、マスゴミリーク、偽装検察調書作成、架空検察審査会経由強制起訴、判事推認と、冤罪が既定の路線となる。
最近、政治家のみならず、検事や裁判官の質の低下が定説になった現在、多少真面な裁判官(山本最高裁判事)の出現で誉めた(絶滅危惧種)が、朝令暮改のように、自民党(世耕等)に詫びを入れた?のなら、駄目だこりゃ。
「みんな狂っています」吉原毅氏(城南信用金庫理事長)
私は世の中狂っている。そして、欺瞞に満ちていると指弾する。

03. 2013年8月22日 20:12:00 : QVO6yDC38w
<公明党>山口代表、憲法解釈で山本判事を擁護
毎日新聞 8月22日(木)19時20分配信

 公明党の山口那津男代表は22日の記者会見で、集団的自衛権を巡り、前内閣法制局長官で最高裁の山本庸幸判事が憲法解釈変更による行使容認に異議を唱えたことについて「これまでの立場の集大成という意味で、立場上ぎりぎり許される発言だ」と擁護した。同党は行使容認に慎重な立場で、山口氏は「最後の発言の場になるとの思いもあったのではないか」と理解を示した。

 山本氏は20日、判事着任の記者会見で「(行使を禁じる)従来の解釈を変えることは難しい。実現するなら憲法改正が適切だ」と表明。一方、安倍政権は行使容認を検討しており、菅義偉官房長官が21日の記者会見で、山本氏の発言について「非常に違和感を感じる」と批判していた。【福岡静哉】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130822-00000068-mai-pol


04. 2013年8月22日 22:40:20 : 77Kno4ENaM
「天木直人氏の視点」は、肝心なことが見えていない。

「解釈改憲は…大きな問題であることを国民に知らせるべきである。」

こんなことを今ごろ言わなくとも、自衛隊が警察予備隊として発足した当時から、解釈改憲の議論はえんえんと続いてきたのだ。
イラク戦争時に自衛隊の海外派遣を可能にする、協力法が出来たときも、同様だ。

解釈改憲というものがあると知らせるのは国民のうち中学生あたりだ、とアマ木氏言うならわかるが。

菅官房長官が言った「違和感がある」がすべてだ。
何が違和感か。
1つ目は、すでに法制局長官でなくないのに、長官がするような発言をしたこと。
2つ目は、国会という場所で内閣を補佐する立場で発言したのでないこと。
3つ目は、憲法九条を変えずには出来ないと、杓子定規の、教条主義の、教科書どおりの、中学生向けと言うべき、間違いの指摘されようがない発言内容。

言うまでもなく、1つ目と2つ目は、その立場と場所をわきまえれば発言してよい、というより職務として行える内容である。

こんな違和感のある、子供じみた発言をしたのは、人事に対する不満だったのかと勘ぐる。ただちに謝罪したというのでも見て取れる。謝罪でなく舌を出しての物言いだったことだろう。
人事の不満に石を投げて気晴らしをしてやったというだけ。それっぽちの人間だったということだ、山本というお人は。

それを見てないで騒いだアマ木氏は、なんにも見えていないと言うべきだろう。


05. 2013年8月23日 04:37:22 : W2KODMxWXk
今回の件について別の見方もあると思う。

最近、安倍の集団的自衛権についての私的諮問委員会(名称なんぞ調べる気も起きん)のメンバーである北岡(下の名なんぞ調べる気も起きん)とかいう御用学者が、

(1)今までの政府解釈は誤りだ
(2)集団的自衛権の適用の要件や対象に制約を設けない(適用要件を「類型」ごとに考えることをやめ、また、対象を米国以外にもひろげる)。

なんて事をマスゴミのインタビューでぶちまけた。

今までの議論の積み上げや歴史的経緯なんか関係ないとばかりに、産經新聞に寄稿する基地外やそこら辺のネトウヨと同程度の、非常に乱暴で粗雑な「論理のようなもの」を晒したわけだが、これを行政サイド、司法サイドの官僚は非常にマズいと感じたのだと思う。

クズでも「(元)東大教授」の言ったこととなれば、その「論理」が文脈上からすればいくらおバカそのものであっても、政治家からネトウヨにいたるまでの解釈改憲推進派は、とりあえずその論をもって「立派な議論」をした気になり(「東大の先生がそうおっしゃってましたが?」なんてのが、どんな論理よりも説得力を持っちゃう未開社会だもんね。ここの国)、雑な論理構成のまま解釈改憲の閣議決定を行ってしまう可能性がある。

一方、行政・司法サイドの官僚としては、「自分の過去の考え・行いが否定されたのでプンプン」なんて、そこら辺のバカおやじ的な発想で反対するだけでなく、「法的安定性」とか「法に対する期待」とか、統治に携わる人間ならではの観点から、今回の解釈改憲が北岡のような乱暴な議論でもって行われては困ると感じているはずだ。彼奴らは、たとえそれがどんなに今必要な政策であっても、それが統治機構の秩序を乱す可能性があるときには、断固排除側にまわるのが習性(というよりむしろ職責か?)であるからだ。

これは彼奴らが護憲派という意味ではなく、やり方のまずい解釈改憲は法的安定性を毀損せしめ、次いで法的秩序維持を困難にならしめ、究極的には政府を瓦解させてしまうのをおそれるという意味だ。一度や二度の無茶で瓦解するわけではないだろうが、一度でも使い始め、それがそこそこの成果をあげるのをみれば、政治家・官僚はその手法を乱発する誘惑にかられるだろう。こうなれば確実に国は滅ぶ。

高級官僚は統治者として、集団的自衛権だけなんとかなればいいという集団的自衛厨(例えば >>04 のような?)とは意識の次元が異なるということを見落とすべきではない(これ、本当は主権者たる国民の責務なんだけど)。

どういう経緯をたどって今回行われるであろう解釈改憲が最高裁で違憲審査されるかわからない。しかし北岡のおバカな「議論(笑)のヒナ形」のせいで、政府側から、櫻井よしこ・ネトウヨレベルでも理解でき、掲示板でもカキコできる「正しいものは正しい。だってそういう風に世の中変わったから」程度の「議論(笑)」をやられても、それをもって「ハイ、合憲」と最高裁が判断するには、統治機構の法的秩序を守るという観点からみたら極めて難しいだろう。

だから、山本元長官の真意は、「(解釈改憲の閣議決定に対する)合憲判断を最高裁で得るためには、改憲をやるのと同じぐらいの力をつかって下さい。解釈改憲の方が改憲より楽そうだからと、安易にそっちの方向で、しかも、今までの経緯を全く無視して雑に仕事を進めると、違憲判断を出さざるを得なくなりますよ」ということである。

それを、どんなバカにでもわかるようにきつい表現で言っただけだ。

しかし山本元長官が言葉を投げかけた相手が悪かった。バカすぎたのだ。この国の首相、官房長官には真意は伝わらなかったらしい。

護憲派、改憲派いずれにせよ、真っ当な国民には喜ばしい状況であろう。油断はできないが。


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