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2013/08/21 19:33 日々雑感
福一原発御泉水処理場タンクから300tの放射能汚染水が漏出していたことが東電の発表で判明した。当事者たる東電はもとより、公的資金を投入した後見役たる政府はもちろん、原子力規制委員会の面々は一体何をしていたのだろうか。
原発再稼働を巡って原子力規制委員会は考古学者まがいの「活断層」の判定に忙しいようだが、そうしたことをやっている段階ではないだろう。福一原発はいまだにメルトスルーした核燃料の所在どころか、最低限の再臨界被害防止のための冷却すらママならない状況にあって、何が再稼働の新基準だ。子供騙しのような矮小化した議論にウツツを抜かしている場合だろうか。
高レベル放射能汚染水は毎日のように出る。当たり前だ、未だに溶解した核燃料はそのまま放置している状態だから、このままなら何百年も溶解した核燃料を冷却し続けなければ再臨界して核爆発を起こすのだ。
高濃度汚染水は毎日増加するのは解りきった話だ。それから放射能除去装置フィルターを通して低レベル汚染水処理したものを更に処理して無害化しなければならないが、それほどの科学技術を人類は未だ手にしていない。
いわば原発は見切り発車の状態だ。放射性廃棄物の処分場に関しても場所すら決まらず、原子力行政はあらゆる意味で見切り発車の塊で、原発をこの国で実施してはならなかったと断定せざるを得ない。
テレビニュースで拝見した放射性汚染水の貯蔵タンクの余りお粗末ぶりには腰を抜かした。鉄板で構築したタンクの耐用年数を、東電は何年と弾いているのだろうか。それを許可した経産省官僚たちは薄い鉄板で造られた放射性汚染水貯蔵タンクの傍で働く作業員の放射能被曝対策を何と心得ているのだろうか。
当然のようにタンクから漏水して、放射能汚染水が300tばかり何処かへ消えたという。東電も政府も原子力機関も低能の集まりなのか。
薄っぺらな鉄板で臨時に造られたタンクには既に錆が浮いている。鉄板の整合部は汚染水の滲みが浮いているように見えた。
それが国家と国民の未来を賭したプロジェクトの実態だ。原発事故から既に二年半、一向に進まない事故処理と対応のお粗末さには驚くばかりだ。
なぜ汚染水処理施設として恒久的な巨大地下プールを造らなかったのか。なぜ放射性物質除去装置ユニットを、日本の科学力を総動員して開発しなかったのか。なぜ復興予算を摘み食いする余裕があれば、地下水防水堤を福一原発の山側に地下数十メートルの溝を掘削してコンクリーで造らなかったのか。日本の土木技術を以てすれば不可能なことではなかったはずだ。今更凍土方式とは官僚という生き物はどれほど公金を溝に捨てれば気が済むのだろうか。
たとえ溶解して核燃料の所在を突き止めたところで、それらを摘出排除して高濃度汚染土壌などをすべて排除して無毒化するには数十年のプロジェクトになるのは火を見るよりも明らかだ。
その間、放射能汚染水貯蔵プールは持つのか。日々注入する水のリサイクルはいつになったら完成するのか。作業員の放射能被曝の蓄積は作業進捗と比して代替可能な範囲なのか。そうでないとしたら、どのような対策を講ずべきなのか。東電・政府・原発事業関係者は国民に答える義務がある。さっさと返答して当事者が自ら作業に当たるべきだ。そうすれば命にかかわる危機を実感できるだろう。
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