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http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2006579.html
島根県松江市教育委員会が漫画「はだしのゲン」の閲覧を制限した問題で、21日、下村文部科学大臣が教育委員会の対応に理解を示しましたが、教育委員会は閲覧制限の撤回も視野に、今後の対応を話し合うことにしています。
1973年から連載が始まった中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」。広島に落とされた原爆・・・。主人公の少年・中岡ゲンは父と2人の兄弟を失い、原爆の惨状を目の当たりにします。
「さあしっかり、みておくんだよ。とうさんとねえちゃんとにいちゃんを殺した戦争の本当の姿を」
「ぜったいにわしは死んでたまるか」
「ううう、死にたくない」
ゲンが戦後をたくましく生き抜く姿を描いたこの漫画は、去年亡なくなった中沢さん自身の被爆体験が元になっています。
夏休みのこの時期、公立図書館では・・・
「夏休み時期ですから、どうしても今は貸し出しが多い状況になっています。やはり、終戦のあたりとか、そういうところも関係していると思います」(館長)
今も広く読まれているこの「はだしのゲン」をめぐって、論争が起きています。問題になっているのは、島根県松江市の対応です。市の教育委員会が暴力などの描写に教育上問題があるとして、去年12月、市内の公立小中学校に「はだしのゲン」の閲覧を制限するよう要請していたのです。
「自由に貸し出して読むということについては、いろいろな子どもたちがいるので、トラウマになったりする子もいるだろうし、誤って読み取ってしまう子もいるのでは」(松江市教育委員会 古川康徳副教育長)
教育委員会が主に問題視したのは、こちらのシーン。旧日本軍が現地の住民の首を切ったり、性的暴行を加えている様子が描かれています。
「いろんな子どもたちの発達段階もあるし、(小学校)高学年だ中学生だとしても、いろんな精神的にショックを受けたりする子もいるだろうと」(松江市教育委員会 古川康徳副教育長)
発端は去年8月、松江市民から出された“ある陳情”でした。「はだしのゲン」を小中学校の図書館から撤去してほしいというものでした。その後、市議会はこの陳情を全会一致で不採択としました。にもかかわらず、教育委員会は作品に賛否両論があるとして、学校に対して自由な閲覧を制限し、貸し出しについても校長などの許可を得たうえで行うよう要請していたのです。
作者・中沢さんの妻ミサヨさんはこう憤ります。
「いや、ショックですね。『本当に戦争は怖いんだよ。原爆落ちたらこんなに怖いんだよ。とにかく平和じゃなきゃいけないんだ。そのためには子どもたちにしっかり戦争の怖さを教えなければいけない』と死ぬまで言い続けてきた わけですから、それを聞いたら主人はびっくりすると思う」(中沢さんの妻 ミサヨさん)
広島県の湯崎知事は、閲覧の制限は必要ないとの立場です。
「教育的な意義としても高いものでもあるし、大人がいないと読んではいけないものでもないのでは」(広島県 湯崎英彦知事 20日)
一方、菅官房長官は21日、松江市教育委員会の対応は妥当だとの認識を示しました。
「設置した地方公共団体の教育委員会の判断によって、学校に対して閲覧制限等、具体的な指示を行うことは、通常の権限の範囲内だろうと思っている」(菅義偉官房長官)
下村文部科学大臣も教育委員会の対応に理解を示しました。
「これは教育上の発達段階において適・不適はあると思う。松江市の教育長がそのように判断したのは法的に問題ないこと」(下村博文文部科学大臣)
松江市教育委員会には16日から20日の夕方までに1800を超える意見が寄せられ、その大半が自由に読めるよう求める内容だったということです。そんな中、21日、市民団体が閲覧制限の撤回を求める要望書を教育委員会に提出。松江市教育委員会は22日に開かれる定例会議で、閲覧制限の撤回も視野に、今後の対応を話し合うことにしています。(21日18:46)
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