12. JohnMung 2013年8月20日 13:52:42
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阿修羅のみなさん まずは、↓ をご覧ください。 ”麻生太郎副総理が世界へ推薦した「はだしのゲン」 きっこのブログ” 2013.08.20 http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2013/08/post-4f15.html 漫画家の故・中沢啓治さんが、自らの被爆体験をもとにして描いた漫画『はだしのゲン』(汐文社)は、戦争の悲惨さ、核兵器の残酷さを後世へ伝えるために必要な名著だと思う。本来なら、教育委員会が「必読書」に挙げるべき作品だ。だけど、こともあろうに、松江市教育委員会は『はだしのゲン』の中に「過激な描写がある」として、市内の全小中学校に対して教師の許可ないと自由に閲覧することができない「閉架措置」を求め、全校が応じていたことが分かった‥‥という問題が波紋を広げてる。 それなのに、この問題に対して、安倍政権は何故だか何のコメントも出さない。そのため、今のこの国の政府が『はだしのゲン』に対して、いったいどんなスタンスなのかが分からない‥‥と思ってる人も多いだろう。そこで、6年前の2007年、「第一次安倍内閣」の時の共同通信の記事を紹介する。 「はだしのゲンで核軍縮訴え 外務省、NPT会議で配布」(2007年4月29日) ウィーンで30日から始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会で、日本政府代表団が広島の被爆体験を描いた漫画「はだしのゲン」の英語版を会場内で展示、配布することになった。大の漫画ファンで知られる麻生太郎外相の肝いりで実現、原爆の悲惨さを生々しく描写した漫画で核軍縮を訴える。「はだしのゲン」は広島に投下された原爆で父、姉、弟を失い、自らも被爆した少年ゲンが母親、妹とともに懸命に生きていく姿を描いた物語で、米国はじめ各国で出版されている。外務省が英語版30冊を出版社から譲り受けた。同省は「各国政府、非政府組織(NGO)関係者にぜひ手に取って読んでほしい」とPR。今後も国際会議などの場で漫画やアニメを使った情報発信を検討しており、「漫画外交」が活発に展開されそうだ。【共同通信】 http://www.47news.jp/CN/200704/CN2007042901000192.html この記事を読めば分かるように、2007年の安倍政権では、ウィーンで開催された「核拡散防止条約(NPT)再検討会議」の準備委員会で、『はだしのゲン』の英語版を会場内に展示して、各国の代表に配布して、原爆の悲惨さを伝えて核軍縮を訴えるということが、「麻生太郎外相の肝いり」で行なわれたのだ。官僚からの指示ではなく、麻生外相が自ら音頭をとって行なったのだから、まさか麻生外相本人が「読んでいない」ということはアリエナイザーだろう。 つまり、松江市教育委員会が「過激だ」と判断した描写に関して、この国の当時の外相であり現在の副総理は「まったく問題ない」と判断しているワケであり、その内容に関しても「世界中の人たちに読んでもらいたい内容」だと認識してるワケだ。だから、麻生太郎副総理は、早急に松江市教育委員会に対して「閉架措置の撤回」を要請すべきだろう。それだけでなく、全国の小中学校に対して『はだしのゲン』を「推薦図書」にするように要請すべきだろう。そうしなければ、麻生副総理は、自身の過去の行動と整合性がとれなくなると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか? ‥‥そんなワケで、この問題は、新聞やテレビの報道では伝えられてない部分がある。新聞やテレビの報道では、あくまでも「過激な描写がある」として松江市教育委員会が「閉架措置」を求めたと報じられてる。もう少し詳しく書くと、「旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが小中学生には過激」と判断されたと報じられてる。でも、実際はそうじゃない。 東京の新大久保、大阪の鶴橋、京都のウトロ地区など、在日コリアンの店舗が多いエリアで、目を覆いたくなるような下品なプラカードを掲げて、耳を塞ぎたくなるような下品な言葉を叫んで、日の丸の旗を振りながら在日コリアンの排斥を訴え続けてるネットウヨクのグループがいる。あまりの下品さに、右翼団体「一水会」の最高顧問の鈴木邦男氏は「日の丸が泣いている」とこぼしたほどだ。 で、このネットウヨクのグループのメンバーが、『はだしのゲン』の内容に対して「旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり女性への性的な乱暴シーンは捏造だ!自虐史観だ!反日漫画だ!」として、松江市教育委員会に「図書館から排除しろ」と要望し続けた。実際の様子は、こちらに音源がある。 http://www.youtube.com/watch?v=y_heaEY0dRg&feature=player_embedded#at=245 そして、結果として、松江市教育委員会はネットウヨクの要望に折れた形になった。つまり、松江市教育委員会の「旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが『小中学生には過激』」という説明はアトヅケの詭弁であって、実際には「旧日本軍がアジアの人々の首を切ったり女性への性的な乱暴シーンは捏造だ!自虐史観だ!反日漫画だ!」と主張する一部のグループからの圧力に負けたということだ。 新聞やテレビはいっさい報じないけど、これが事実だ。だから、有識者だか文化人だか知らないけど、テレビのコメンテーターたちが「この描写を過激と判断するのはナンタラカンタラ」なんて分かったようなことをノタマッてると、「なんだかな〜」って気分になる。問題はそんなことじゃないのに‥‥。 ‥‥そんなワケで、前回の2007年にウイーンで開催された「核拡散防止条約(NPT)再検討会議」の準備委員会では、麻生太郎外相が各国の代表に『はだしのゲン』を配布して、原爆の悲惨さを伝えて核軍縮を訴えたけど、それから6年後の今年4月、ジュネーブで開催された「核拡散防止条約(NPT)再検討会議」の準備委員会では、「いかなる状況下でも核兵器が再び使用されないことが人類生存の利益になる」という「核兵器の人道的影響に関する共同声明」に、岸田文雄外相は署名しなかった。世界74カ国が賛同したのに、世界唯一の被爆国の日本が、こともあろうに署名を拒否したのだ。 日本は「いかなる状況下でも」という表現を削除すれば署名すると言ったそうなので、つまりは、「状況によっては核兵器の使用もやむなし」というのが現在の安倍政権の考え方なんだろう。これは、「戦争を1日でも早く終わらせて1人でも多くの日本人を救うためにやむなく原爆を投下した」という反吐が出るようなアメリカの詭弁をも肯定することになる愚行だ。それも、いくら安倍晋三首相の「お使い」だとは言え、この岸田文雄外相は「衆院広島1区選出」なのだ。いくら「大人の事情」があったとしても、原爆を投下された広島選出の大臣が、こともあろうに世界に向けて「状況によっては核兵器の使用もやむなし」という主張をしたことは、日本人としてホントに恥ずかしいことだ。 ‥‥そんなワケで、今日は最後に、12年前に制作されたNHKのドキュメンタリー『そして男たちはナガサキを見た〜原爆投下兵士・56年目の告白〜』(44分)を紹介する。広島と長崎に原爆を投下したB29のクルーたちが、原爆投下の1ヶ月後に長崎の爆心地を視察に行っていたという告白だ。長崎の原爆投下クルーの指揮官、ポール・ティベッツ氏は、投下から1ヶ月後に長崎へ行き、焼け野原になった爆心地を見た感想として、次のように語っている。 「私たちは(長崎に)原爆を投下し、(現地へ行って)被爆の状況を見ました。そこで、原爆がどんな手段よりも、いち早く平和をもたらしたことを確認したのです。私はとても満足しました」 あたしは、あまりの怒りで、このドキュメンタリーを観ていたノートPCのディスプレイを、もうちょっとで叩き壊すとこだった。そして、悔しくて悲しくて涙が止まらなくなった。原発推進派は原発のことを「核の平和利用」と言うけど、アメリカは核兵器ですら「平和利用」と言ってハバカラないのだ。広島の原爆も長崎の原爆も、誰がどう見たって「大量虐殺」以外の何物でもないのに、言うにことかいて「平和をもたらした」などと、いったいどの口が言っているのか? 現在の安倍政権の考え方は、このトンデモ指揮官の詭弁を肯定するものであり、原発だけでなく核兵器の使用まで条件付きで認めるなんて、もはや完全に狂っているとしか思えない。戦争の悲惨さ、核兵器の残酷さを描いた『はだしのゲン』が、一部の偏向的な勢力によって子どもたちの手から取り上げられ、歴史上の事実が隠蔽される。世界唯一の被爆国の外務大臣が、世界に向かって「状況によっては核兵器の使用もやむなし」と宣言する。この2つに共通している思想的背景は、「戦争の美化」にほかならない。いったい日本はどうなってしまったのか?‥‥なんて心配になってくる今日この頃なのだ。 『そして男たちはナガサキを見た〜原爆投下兵士・56年目の告白〜』(8月31日までの無料配信) http://gyao.yahoo.co.jp/player/00004/v09163/v0914500000000534456/?list_id=1089607 『はだしのゲン』(8月31日までの無料配信) http://gyao.yahoo.co.jp/player/00592/v12021/v1000000000000000721/?list_id=308673 『はだしのゲン 2』(8月31日までの無料配信) http://gyao.yahoo.co.jp/player/00592/v12022/v1000000000000000722/?list_id=308673 |