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★孫崎享氏の視点ー<2013/08/17>★ :本音言いまっせー!
ニューヨーク・タイムズ東京支局長マーティン・ファクラーの物だ。
米国ジャーナリストの中でも、急速に評価が高まってきている。
米国のピューリッツァー賞は、新聞等の印刷報道、文学、作曲に
与えられる米国で最も権威ある賞です。ここに「国際報道」の分野が
あります。2012年マーティン・ファクラーは福島原発についての
日本のメディアの報道のいい加減さを糾弾して、「国際報道」で
最終選考の最後の3名に残った。
マーティン・ファクラーの論評は
『20人の識者がみた「小沢事件」の真実』に掲載された
「官僚機構の一部と化したメディアの罪」を寄稿した。その一部である。
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・2009年夏の政権交代前からこれまで、日本では、小沢一郎さんに
対して、人格攻撃ともいうべきひどい報道が、ずっと繰り返されてきた。
・小沢さんは、逮捕も起訴もされていない。
それなのに、「小沢はこんな悪い人間だ」「あんな悪いことをやった」
などと。有罪が確定であるかのように報道されていたし、今なお
その影響は大きい。
・2009年春西松建設事件の捜査が波及し、同年3月3日、
小沢さんの公設第一秘書が逮捕された。当時は、自公政権が弱体化し、
日本政治そのものが麻痺していて、次期総選挙で民主党の政権奪取の
可能性が非常に高まっていた。
55年体制以来、長く一党支配が続いた日本で、初めて野党が、
一政党で与党になれる可能性が高くなり、日本の民主主主義にとって
非常に大事な時期だった。
・一方で、喜朗元総理や二階俊博自民党総務会長代行ら、自民党の
大物政治家などが西松建設から献金を受けていた。
・その中で、何故このタイミングで、政権交代前夜、野党第一党の
民主党の代表だけがいきなり標的になったのか、私は非常な違和感を
持った。が、当時は、日本のメディアは、ほとんどだれもそんな
問題意識を持っていなかった。
・小沢さんへの捜査は西松建設問題でスタートし、それに合わせて
全メディアからの小沢バッシングが始まった。その後、第2ラウンドの
陸山会事件と続くが、小沢さんは、それでも逮捕も起訴もされ
なかった。しかし、検察審査会の二度の起訴相当議決によって
強制起訴をされてしまう。
・日本のメディアは、どうしてこの事件がそのタイミングで起きる
のか、東京地検特捜部はどんな目的をもっているのか、小沢事件から
一歩引いて全体を俯瞰してみようとはしなかった。
・検察は、チャレンジャーを潰し、現状を維持して体制を守る仕組み
として働いている。メディアは、そうした社会における検察の仕組みを
保管する役目を果たしていると思う。
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