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2013年08月17日 天木直人のブログ
イスラエルの政府高官が原爆投下を当然の結果だとネット上で発言していたという。
きょう8月17日の各紙が一斉に書いている。
報じられたその発言の内容は驚くべきだ。
「(広島・長崎への原獏投下は)日本の侵略の当然の結果だ。(平和祈念式典は)独り善がりで、うんざりしている」
「日本が追悼すべきなのは、中国や韓国の侵略犠牲者だ」
日本国民の中にもこのような考えを持っている者がいるかもしれな
い。
個人が心の中でどう思おうと自由だ。
しかしイスラエルの現職の政府高官の発言である。
これが一大外交問題にならないはずはない。
しかし、日本政府の対応も、日本のメディアの取り上げ方も、そして原爆に反対する日本国民の反応も小さい。
この事は、麻生副総理のワイマール憲法発言の時の反応と対照的だ。
麻生発言が批判さるべき本当の理由は、憲法9条改憲を国民が気づかない形でこっそり行なえと言った事だ。
その例として民主的なワイマール憲法がヒトラーによって国民が気づかないうちに変えられていたという事を言おうとした。
その比喩は浅薄で無知をさらけ出したが、ナチを擁護したものでない事は誰も目にも明らかだ。
それにも関わらず、ユダヤの広報ロビー機関は麻生副総理発言をナチ擁護発言だと決め付けて世界中に喧伝し、国内メディアも騒いだ。
野党はこぞって安倍・麻生政権批判を行い、政局にしようとした。
イスラエル高官の原爆投下容認発言との対照的な反応の違いをどう考えればいいのか。
その答えは人によって様々だろう。
しかし少なくともはっきり言える事がある。
政府もメディアも国民も、このイスラエル高官の暴言に対し、イスラエル政府にもっと毅然とした態度で強く抗議すべきであるということだ。
世界に向けてこのイスラエル高官の発言を日本の総意は許さないという意思表示を行なうべきであるということである。
それが出来ないようでは、「唯一の被爆国として原獏投下は許さない」と繰り返す日本の主張は建前に過ぎないということになる。
二度と原爆投下は許さない、という日本の立場もまた、政治によって都合よく使い分けられているということである。
そんなことでは日本の原爆反対の訴えは世界には届かない(了)
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