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2013年08月16日 天木直人のブログ
それまで侵略はなかったと言い続けて来た安倍首相が、内外の批判にたじろいで前言を翻したのは今年5月の国会答弁であった。 「歴史認識については歴史家に任せる」と言って幕を引こうとしたのだ。
この安倍首相の歴史家に対する挑戦を正面から受け止め、ならば歴史家としての責任を見せてやろうと反発する歴史家が出て来ないものか。
私は当時そう思ったものであるが歴史学者は見事に沈黙した。
それから3ヶ月、終戦記念日に季節がやってきて、ついに私はその歴史家を見つけた。
8月15日の終戦記念日にあわせて放映されたNHKの視点・論点という解説番組は加藤陽子東大教授の「終戦の日と歴史家の役割」というものだった。
その内容の全体をここで紹介する余裕はない。
私が注目したのは、加藤教授がそこで述べた次のような言葉だ。
「戦争が起こされた本当の原因と、国家が国民に対して行った説明が異なっていたということ、この歴史の事実を伝えることが歴史としての役割にあると考えています」
そして彼女は要旨次のように続けたのである。
すなわち満州事変の計画者・石原莞爾が満州事変を計画した際念頭にあったのは、ソ連の脅威に対抗するため国境線を北上させるため、そしてアメリカとの最終戦争の基地とするため、全満州を占領することだけであった。しかし、このような真の意図については、国民の前には決して明らかにされなかったのだと。
軍や在郷軍人会は、満州事変の前の年、国防思想普及運動というものを全国展開するが、ある軍人が農民に向かって演説した内容を、後に満鉄調査部に勤務する石堂清倫が聴き取ったものから再現するとこうだったと。
「諸君は五反歩の土地をもって、息子を中学にやれるか、日本は土地が狭くて人口が過剰である。このことを左翼は忘れている。だから、国内の土地所有制度を根本的に改革することでは改革はできない。ここでわれわれは、国内から外部へ眼を転じなければならない。満蒙の沃野を見よ。〔中略〕諸君は五反歩ではなしに一躍十町歩の地主になれる。つまり旦那衆になれる」
これが侵略でなくて何だと加藤教授は言っているのだ。
史実をもっと勉強しろと安倍首相に言っているのである。
歴史家は権力におもねって都合のいい部分だけを語るのではなく、一つでも多くの真実を尾発掘し、それを国民に提示しろと言っているのである。
御用学者では決してマネのできない事である。
日本が変わるためには、加藤教授に続く歴史家がどんどんと声をあげてこの国の歴史学会の大勢にならなければいけないということだ。
その先鞭を切った加藤教授は勇気ある偉い歴史学者である。
滅多に人褒めない私がそう言うのだから間違いない(了)
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