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2013年08月16日 Electronic Journal
2010年2月4日のことです。東京霞が関の法務・検察合同
庁舎で、東京地検特捜部長の佐久間達哉氏が記者会見を行ったの
です。陸山会の土地購入をめぐる収支報告書への虚偽記載問題で
逮捕した石川知裕被告を含む3人の拘留期限が満期を迎えたので
その処分内容を発表するためです。以下は、佐久間部長と記者団
とのやり取りの概要です。
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──事件の動機は何だと判断しているのか
「ひと言で言えば、陸山会が2004年10月に世田谷区の土
地を買ったのに、(同年の収支報告書に)4億円の収入を記載
しなかったためバランスが狂った。その調整のため、いろいろ
な工作をした」
──小沢氏は原資は「個人資産」と説明したが、それは認める
のか。
「必ずしもそういうことではない」
──ゼネコンからの資金が含まれているのか
「原資については具体的コメントは控える」
──これで事件は終結か
「現時点で立件すべきものはすべて処理した」
──形式犯という指摘もあるが
「虚偽記入の規模が大きいことや、原資の実態、隠ペい工作の
手口などについて解明するために3人を起訴した」
──小沢氏を狙い撃ちしたという指摘もあるが
「特定の政治家を狙ったということは毛頭ない」
──宮崎学・辻恵・青木理著
『政権崩壊/民主党政権とはなんだったのか』/角川書店
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ここで佐久間部長は、「陸山会が2004年10月に世田谷区
の土地を買ったのに、(同年の収支報告書に)4億円の収入を記
載しなかった」といい、これが虚偽記載だといっていますが、こ
れは誤解を招く表現です。
陸山会事件について比較的詳しく事実を知っている人でも、陸
山会は政治資金収支報告書に虚偽記載をしたと思っています。そ
うは思っていなくても、虚偽かどうかは別として、少なくとも記
載ミスをしたとは思っているはずです。
結論からいうなら、陸山会は、虚偽記載はもちろんのこと、記
載ミスもしていないのです。事実を記載します。
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◎2004年10月 5日
・土地売買予約締結──対象者:小沢一郎
◎2004年10月29日
・所有権移転仮登記──対象者:小沢一郎
◎2005年 1月 7日
・所有権の移転登記──対象者: 陸山会
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世田谷の土地を購入するために、陸山会はその代金相当額の4
億円を小沢氏から借り入れ、それを政治資金収支報告書に記載し
ています。実に奇怪なことですが、検察はあくまで「記載してい
ない」といっていますが、記載はあるのです。陸山会の2004
年分の政治資金収支報告書は、『官報/平成17年9月30日』
(号外第223号)P247に出ています。
これについては、2012年5月4日のEJに詳しく書きまし
たので、参照してください。記載はあるのです。
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◎2012年5月4日付、EJ休日特集号第02号
http://bit.ly/IqJ4aC
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2004年10月5日に陸山会は世田谷の土地の所有者と土地
売買予約を締結しています。このときの対象者は陸山会代表であ
る小沢一郎個人です。政治団体は「権利能力なき社団」であるか
らです。したがって、この段階では陸山会ではなく、小沢個人が
権利者になったのに過ぎないのです。
続いて、同年10月29日に土地代金を支払って所有権移転仮
登記を行っていますが、土地所有者からの申し出によって、登記
は2005年1月7日ということになったのです。こんなことは
不動産取り引きの世界ではよくあることであり、そこに犯罪性の
かけらもないのです。
なお、所有権移転仮登記の段階でも同じ理由から対象者は小沢
一郎個人です。つまり、この段階では陸山会は法律上土地の取引
には関係なく、もちろん政治資金収支報告書に記載する必要はな
い、というかしてはならないのです。検察は、それを虚偽記載と
いっているのですが、そのとき政治資金収支報告書に記載する方
が虚偽なのです。司法試験に合格している検事サンがなぜこのこ
とがわからないのでしょうか。
2005年1月になって世田谷の土地の登記が行われ、土地は
小沢一郎の所有物になります。そして小沢氏と陸山会の間で「使
用権に関する確認書」が交わされ、はじめて問題の土地は陸山会
の資産となったわけです。そのため、この日に陸山会の政治資金
収支報告書に資産計上されたのですが、どこが虚偽であり、隠蔽
なのでしょうか。
法を取締る検察がこんな初歩的なことを知らないはずがないの
です。そのため、ありもしない水谷建設からの違法献金をからま
せ、何が何でも小沢を潰すことに執念を燃やしたのです。水谷建
設の会長や社長は、他の不祥事を見逃す代わりにうその証言をさ
せられたのでしょう。彼らはそのうそを認め、意見陳述書を石川
知裕側弁護士に渡しています。
検察をはじめとする官僚組織にとって安倍首相などは子供のよ
うなものです。どうにでもできる。しかし、何よりも小沢氏が国
家権力を握るのは怖い。なぜなら、小沢氏なら本当に官僚機構を
壊しかねないからです。小沢氏は政権交代を二度もやった実績を
持つ実力者であるからです。 ── [自民党でいいのか/34]
≪画像および関連情報≫
●「会計処理は許容範囲」 陸山会の土地購入で専門家
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資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記入事件で、政治
資金規正法違反罪に問われた民主党元代表小沢一郎被告の第
11回公判が2011年12月20日、東京地裁(大善文男
裁判長)であった。証人出廷した筑波大学弥永真生教授(商
事法、制度会計)が陸山会の土地購入に関して「会計処理上
は許容範囲で、必ずしも違法ではない」との考えを示した。
陸山会は2004年10月に土地を購入し、05年1月に所
有権移転の登記をした。弁護側は登記をした05年分の報告
書に記載しているとして虚偽記入を否定。弥永教授は弁護側
の主張に沿う意見書を提出しており、検察官役の指定弁護士
と弁護側の双方が証人申請した。弥永教授は、収支報告書は
「企業会計とは違い、家計簿のレベルに近い」と指摘。客観
的に土地の所有権移転が明らかになる登記に合わせて資産計
上することも許されるとした。指定弁護士と弁護側では、実
質的な所有権移転の時期にも争いがある。裁判官が「事件を
具体的に検討したのか」と弥永教授に確認すると、弁護側の
主張を前提に意見を述べただけだ、と説明した。
http://bit.ly/15FRRzS
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