http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/431.html
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<font size='4' color="#00084">山本太郎氏の当選は綿密に計画されていた?
選挙中からというか、山本太郎氏が脱原発、反原発の運動に乗り出されてきたときから何となく違和感があった。彼の言うことを聞いていると、妙に実態がないように思えるからだった。実際、いくつかの彼の発言はいわゆる教条的と言えるものになっていたことがあり、例えば「東電はよくない。政府は無責任だ。マスコミは実態を伝えていない。」というようなことをずっと繰り返したことがあった。しかし、まあ、普通の市民と同じレベルの方が職をなげうち立ち上がって反原発を言い出されたのだから、多少そういった面があってもある意味当然かも知れない。
自分が「綿密に計画」と書いたのは、
山本太郎候補者の最後の演説。三宅洋平・山本太郎(選挙フェス@渋谷ハチ公前)2013/07/20
http://www.asyura2.com/13/senkyo151/msg/260.html
というようなことがあったからだ。東京選挙区はまだ人口構成が若い人が多く、人口密度も高い。だからいわゆる組織票がなく、知名度に頼る候補者にとって有利だ。
次に、三宅洋平氏が比例区で出ているが、彼も言っていることに実感が感じられなかった。まるで反原発がファッションか何かのように感じられ、実際の被曝の影響の深刻さ、痛みがまるで置き忘れられているように思った。
そして、そういったイメージで比例区の三宅氏に投票した人たちがほぼそのまま選挙区では山本太郎氏へ投票をしたのだろ。三宅洋平氏は実質的に無所属と同じで当選する可能性はほぼ最初からないと言ってよかった。だから、三宅氏は基本的に山本氏のバックアップをするために選挙へ出たと言っていい。彼の選挙期間中の活動のほとんどは東京選挙区でのものであったこともそれを裏付けているし、彼の得票も東京選挙区が中心だ。三宅氏の居住地である沖縄で5000票、福岡で6000票、神奈川で18000票、東京で42000票であり、三宅氏の総得票数177000票の約4分の1の42000票を東京で集めている。
東京選挙区での山本太郎氏の得票は66万7千票だ。最下位当選の方が61万2千票だから、三宅氏の得票分の4万2千票がなければかなり当選は危うかったはずだ。だから、基本的に山本氏を助けるために三宅氏は比例区で出馬をしたと言っていい。しかし、このお二人に以前から交流があったとは思えない。実際、「三宅洋平 山本太郎 2011年」でサーチエンジンを引いても、今年の選挙関係の記事が出るだけで2011年の記事は出てこないように思う。
このことについての疑問をもっとはっきり言えば、今回、なぜ山本太郎氏は三宅洋平氏と同じく緑の党から出なかったのかということだ。多分、実際の政策、つまり原発問題のとらえ方自体にはほとんど差はないはずだ。
別の言い方をすれば、なぜ三宅氏は「緑の党」から出たのかと言ってもいい。「緑の党」は2012年7月28日の結成総会を持って成立したということだ。まさに参議院選挙の直前と言っていい。そして、これは「みどりの風」の結党2012年7月17日の直後だ。普通に考えると、「緑の党」は結党時に「みどりの風」に連絡を取って、少なくとも共闘関係を作ることを前提にしてもいい。または、普通ならそうするだろう。しかし、「みどりの風」と「みどりの政治を掲げて2012年7月に結成された緑の党とは結党時点では関係ない」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%81%A9%E3%82%8A%E3%81%AE%E9%A2%A8)という。
現実に、「緑の党」と「みどりの風」はとても政策的に近い。実際、今度の参議院選挙前にはいろいろな交渉があった様子だ。もし両者が一つの政党として活動していれば選挙区で2人、比例区で一人か二人は当選した可能性が強い。しかし、結局共闘関係さえ築くことができず、互いに全員が落選することになった。しかも、「2013年参院選を前に緑の党側に参院選での共闘(具体的には名簿届け出政党としての合流など)を申し入れたが、検討の末緑の党側から断られた」といい、「6月上旬、5月中を回答期限に緑の党に打診していた参院選での共闘協議が物別れに終わったことが発表された。自党への吸収合併を強く主張したみどりの風側と、両党の名前を残した上での統一名簿を模索した緑の党側とで対立があったため。緑の党の漢人明子運営委員長は神奈川新聞社の取材に『党名、選挙の戦い方などで一致点を見いだせなかった。みどりの風とは、組織運営の面でも違いがあった』と説明した」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%81%A9%E3%82%8A%E3%81%AE%E9%A2%A8)という。
こういった経緯を見ると、結党時の目標はともかく、どうも「緑の党」が実際にやったことは「みどりの風」の活動のかく乱になってしまったと思わざるを得ない。つまり、本来であれば、「緑の党」と「みどりの風」は少なくとも選挙共闘をし、山本太郎氏は「緑の党」から出馬されているのが当然なのだ。実際そうしたほうが、「緑の党」としても有利だったはずで、市議会議員レベルでは既にある程度の関係者がいる「緑の党」は国会議員として山本太郎氏という著名人を掲げることができる。
では、なぜそうならなかったのか。理由は故意に山本太郎氏を無所属にしたかったということのはずだ。無所属を選んだ意味は、どこかの党へ入党させたいということだろう。または、野党再編の動きの中に入りたいという意味でもある。ただ、具体的に彼が今後どう動かれるのかよく分からない。
自分の希望としては、原子炉建屋についていた監視カメラ映像の公開とか、地震衝撃波の件で質問主意書を書いていただければと思っている。または、なぜ福島県外3県の学童甲状腺検査でA2判定が福島県と同程度の人数見つかり、しかもB判定が44人もいるのに、福島県ではA1判定も含めて継続検査がされ、福島県以外の県ではなんら学童の甲状腺検査が話題にならず、B判定だった44人についての2次検査さえ全く情報がないのはなぜか、それを話題にしていただけたらと願っている。
最後に「緑の党」のどうしてもおかしいと思わざるを得ないことを挙げておく。それは1名を除いて残り9名全員が比例区で出たことだ。参議院選挙の比例区に出るためには確認団体として10名の候補を立てる必要がある。だから、10名立候補したのはそのためだろう。しかし、なぜ9名が比例区なのか。比例区は政党ごとの総得票数で当選人数が決まる。個人名と政党名の両方で投票ができるが、当選は政党ごとの得票数の割合で決まる。だから、三宅氏は個人としては17万7千票あまりもの得票を集めたが当選できず公明党の新妻秀規氏は個人得票が26000票あまりだったが当選されている。何がおかしいかと言えば、三宅氏を除いて知名度のある立候補者は居ず、選挙ポスターを公営掲示板に貼ることができない比例区で立候補をしてもほとんど集票が見込めないことだ。実際、比例区での得票の内訳は「緑の党」の党名としての得票が24万票、個人名得票では、三宅氏が17万7千票以外は最高が9000票で最も少ない方は2000票だ。しかし、選挙区で一人出た方がいて、兵庫選挙区だが自らの得票が5万8千票、比例区も2万4千票近くをとっている。仮に、三宅氏を除いて9人が選挙区で出馬してこの方と同じ程度の比例区での票を自分の選挙区で稼いだとしたら20万票にはなるだろう。三宅氏と合わせて、37万票程度になり、残りの38選挙区でも一選挙区5000票とったとしたら合計で19万票程度になり、総数で56万票程度になり、実際の得票数45万8千票から10万票程度の上積みができたのだ。まあ、それでも比例区で当選するには100万票程度必要だった様子で、まだまだ足りない。
しかし、比例区での出馬には供託金を選挙区の300万の二倍である600万円出さなければならない。このことだけを考えてもほとんど知名度のない政党のやはり知名度のない立候補者が比例区で出馬する意味があまりない。ただ、選挙区で出ると、ポスター貼りだけでもかなりの費用がかかり、選挙区での選挙活動にも選挙事務所を構えたりして費用がかかる。それを嫌ったためかも知れない。(なお、今回、緑の党は供託金だけでも5700万円を納めていて、そのすべてが戻ってきていない。そして、この資金がどこから出たのか疑問だ。現役の国政議員は居ないし、会員・サポーターはそれぞれ年会費が1万円と3000円だからとても会費でまかなえているとは思えない。立候補者のプロフィールを見ても選挙資金を負担できそうな方がいるのかどうか疑問だ。)
他にもある。選挙区で立候補すれば、それぞれの選挙区で選挙公報に自分の主張を載せることができる。比例区には三宅氏がいるから全国の選挙公報に比例区としての「緑の党」の主張が載り、選挙区で出ることは、選挙公報だけを考えてもその選挙区で二倍の宣伝効果を上げることになる。おまけに選挙区の公設掲示板に自分のポスターを貼り、自分の主張を訴えることもできる。また、それぞれの選挙区での立会演説会にも呼ばれ、他の候補者とともに主張を聞いてもらえたはずだ。
「緑の党」は地方議員が会員・サポーターとして57名もいる。東京や兵庫が多いがそれ以外にも静岡とか大阪とかには複数の地方議員がいる。選挙区で出れば、これらの地方議員の応援を得ることができ、この意味でも、初めて選挙に出る候補者が過半であった「緑の党」の候補者が選挙区での出馬をしていないのは疑問だ。
つまり、今回の「緑の党」の参議院選挙出馬はその心意気はいいものであったのだろうが、もっと大きな力によって利用され、結果的に山本太郎氏を当選させはしたが「みどりの風」つぶしになってしまったことが大きな疑問だ。
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